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Rebirth or Creation-再生または創造の世界-  作者: ローレライの騎士
16/22

物語の始まり……? 完

るんるんりる☆




「なんだ……よ」



「ううん。なんでもない」



 アルファは首を左右にふり、風でなびいた髪を左手で抑えた。


 ーーふと。すこし女性の魅力というものが分かったような気がした……



「…………」



「…………」



 しばしの沈黙。静かになった公園は、すっかり夜を迎えていた。

 俺はその静けさに、なにかを思い出したようなーー昔の自分が居た場所を、思い出したような気がした。

 

 その沈黙が、懐かしく思えた。



「あの、さ……アルファ」



 気がつけば、俺はアルファに話かけていた。



「ん? どうしたの?」



 少し驚いたような顔でこっちを向くアルファは、俺の『何か』と一致した。その何か、が分からない以上、俺がその正体を知るのは先のことだが。



「俺、さ……お前が言ったことのほとんどを、理解できないんだ」




「ええ。それは承知していたわ。本当は、シキに言っても意味ないんだけどね」



「でもーーそれでも、俺は……」



 光ったーー


 頭の中で、光った。光を感じた。熱さでも冷たさでもない、ただの光を感じた。

 俺はその光に、背中を押された。「言ってやれ」という言葉とともに。



「俺はーーお前をこれ以上心配したくない……!!」



 自分でも分かるほどの剣幕で、アルファに言い放った。

それを聞いたアルファは、目を見開き口を開けたままで硬直した。


 少し間をあけてから、俺は言葉を続けた。



「お前を心配するくらいなら、俺が……なってやるよ……!!」



 ーーーーやっぱりそうだ。俺は望んでいた。


 俺が主人公に選ばれ、物語が始まるんだ、と。望んでいた。


 ーー前に観たアニメの作中で、俺とほぼ一緒の立場の主人公が居た。

   その主人公は、自らの生活を変えたくて、異世界へ行くことを決めたんだ。


   ただし、それはあくまで画面上の世界。ストーリーというものがある。

ストーリーに沿って、主人公やヒロインは動き、物語を進めていく。

それがそのアニメだった。


 だけど、俺は違う。俺は一度、その物語を諦めた。ストーリーに沿っていくこともなかった。俺は、主人公じゃなかった……!


 だがそれらは、ただ怖かっただけ。俺が物語の主人公に選ばれ、アニメのような世界が拡がりそうで怖かっただけ。



 ーーーー今は違う。 

 そんなことはどうでもいい。



 ーーーーーーーーーーただ俺は……! 俺は生きたい道を選べばいい!!



「俺が…………!!」



 まだ信じていなかった。アルファの言ったことのほとんどを。だが、そんなことはどうだっていい。

 



   ーーとある物語の主人公は、なんの力も持っていないただの高校生だった。




     その高校生は、ある日、謎の美少女と出会ったーー




   ーーとある物語の主人公は、何も考えず、ただ生きたい道を選んだ。



     その高校生は、ある日の夜、近所の公園で謎の美少女にこう叫んだーー





     「俺が、『勇者』になってやる」






第二幕 物語の始まり……?

はこれで完結です!

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