結局、汎用性なんだ。
「そんな装備で大丈夫か?」
ゲイルはクーパーに尋ねた。
「大丈夫だ。問題ない」
クーパーは爽やかな笑顔で返し……
もう、どこでも通用するように、短パンTシャツを着てきた。
これは今までの反省を鑑みてのことである。
結局、身軽であれば、どうにかなるのだ。そして、毎回、鎧をわざわざ戦場で脱ぐと言う行為が、
無駄で無駄で鬱陶しかった。
Tシャツ短パンであれば、もうそんな必要はない。結局、動きやすい格好が一番いいのだ。
矢? 当たらなければいい。
極寒だったらどうする? 体を動かせば問題ない。
クーパーは一つの『解』に辿り着き、合戦に向かった。
合戦場の入り口にて……
「ごめんなさいお客様、本店はドレスコードが『エレガント』でして……
まあ余程のことがない限り我々も『エレガント』と解釈することは可能なのですがー……
『Tシャツ短パン』はさすがにちょと……」
今日の合戦場は、まさかの高級レストランだった!
クーパーは、戦場に立つことすら許されず、唖然としているところを矢で射られ、負傷した。
遠ざかる意識の中で、
神は言っている。まだ、死ぬ運命ではないと……あと、わからないならば、聞けばいいんじゃない? と。