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デビュー通知

筆がなかなか進まずに遅くなりました…。

自分が情けない…。

でも初配信まで書き終わればまた投稿スピードあげれるはず…。待っててくれ…。

 同期とマネージャーさんとの初通話が終わって数日後、SNSで私たちのデビューを知らせるようにマネージャーさんから連絡が来た。私は早速SNSを開き、デビューを知らせる内容を考えることにした。


 こういうのってキャラ作りが大切だよってお母さんもマネージャーさんも言ってたし、僕自身誰かに好かれるようなキャラじゃないと思うし…。だってそうでしょ?誰かと話す度に泣いちゃうし、コミュ障だし、好かれるような人間だったらまずいじめられないだろうし。それに人ってどうしても理解ができないもの、未知に恐怖を抱く。恐怖を抱けば人はそれを排除しようとする。今までの身体が男であった私は人にとっては理解しがたいものらしい。でも実際他人から見た今までの私は男なのに女言葉で話し、恰好すら女にしようとする変人。この世界の1割ほどがいるとはいえ、少数派だ。そして真実この世で少数派は常に迫害されてきた。今でこそトランスジェンダーなどに多少の理解が出てきたとはいえ、まだまだ広まってはいないだろう。これから理解が広がっていくといいんだけど…。人は理解さえしてしまえば、迫害などはしないだろう。そうなれば私のようにいじめられる人も減ってくるだろう。


 まぁそれはともかくとしてだ。デビューを知らせる内容のツイートをしなければいけない。でも私が小説を書いて生計を立てているとは言え、流石にこんなことをするのは初めてだ。となればまずは既にデビューを知らせた同期達のツイートを見て、参考にしよう。


 まず最初に見たのは紅葉さんの投稿だ。自分のSNSをパッと開き、フォロー欄から紅葉さんの投稿を探す。するとすぐに、


『初めましてー!!!今度ステラライブからデビューする紅上 紅葉だよ!!!早くみんなと仲良くなりたい!!!』


 と、かなり簡潔だが、紅葉さんが書いたという風にすぐ分かるような書き方だった。次は蒼羽さんの投稿を見てみよう…。


『ウフフ、私は水上 アクアよ~。ステラライブからデビューすることになったわ~。お姉さん嬉しすぎてドキドキしてるわ~!同期ともっと仲良くなってイロイロしちゃいたいと思ってるわ~よろしくね~』


 と、こちらも蒼羽さんらしい投稿だった。というかみんなすごくない?なんでこんな簡単な投稿で自分らしさを表現できてるのかな?い、いやまだ真珠さんの投稿を見ていない…。でも喋り方的には真珠さんが一番濃い喋り方してるんだよね…。これ見なくても分かるやつじゃん…。でもい、一応確認してみようかな…。


『初めましてなのじゃ。我は星川 真珠と申す。これからステラライブ殿のところでお世話になる腹積もりじゃ。一緒にお世話になる者たちとも仲良くおしゃべりなどしたいと思うとる。もちろんりすなーともじゃ。よろしくのぅ』


 やっぱり…。この人が一番癖があるからキャラが分かりやすいよ…。でもどうしよう。私こんな感じの投稿できないよ…。私らしさって何?それをどう文字にすればいいの?わかんない…。もうキャラづくりなんて諦めて素で投稿しちゃおうかな…。一応投稿する前にマネージャーさんに確認用のやつ見せるよう言われてるし、何かあればマネージャ―さんが言ってくれるよね…。よし!作ろう!


 素で作れば簡単!なんて思っていた時代が私にはありました…。全然簡単じゃないんですけど?!え?!文章書くのってこんなに難しかったっけ?私小説家なのに全然文章思いつかないんですけど?!と、とりあえずマネージャーさんに相談するしかないよね?!だって今日中だよ?!無理だよこんなの…。


『あ、あのマネージャーさん…。投稿の内容全然思いつかないんですけど…。どうしましょう…』


 私がそうマネージャ―さんに送った瞬間すぐに返事が来た。


『それでしたら音声入力でやってみてはいかがでしょうか?初配信を想定しての練習にもなりますし、今回の投稿は自己紹介みたいなものなので。もちろん撮った後は私が確認しますので内容は送ってくださいね?』


 早い…、早いよマネージャーさん…。でもそっか音声入力か…。普段そんなもの使わないしマネージャーさんが言った通り初配信の練習にもなるしやってみようかな…。


 そして出来上がった私の投稿内容がこれだ。


『は、初めまして…。こ、今度ステラライブで、で、デビューす、することになった、あ、天神 日葵でしゅ、あ、あぅぅぅぅ。こみゅきょうになるためにすてららいぶにきました。よ、よろしゅく…。あ、あぅ』


 え?これほんとに音声入力?噛み噛みすぎない?人に向けて喋ってすらいないのにここまでコミュ障発揮するって私ってどんだけ…。


 と、とりあえずマネージャーさんに確認を…。


『これで行きましょう』


 アッハイ…。という事で私の投稿は噛み噛みの投稿になったのだ。…ほんとに大丈夫かな。

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