ただいま!答え合わせをしよう!!
ヒカルたちは今、お城への道を歩いていました。
まだまだたくさんの町があります。
でも、森のお爺さんと別れてから、ヒカルとシズクはお互いの顔を見て頷き、声を揃えていいました。
「「城へ帰ろう!!」」
ヒカルたちは自分たちの見つけたものを王様に早く聞いて欲しかったのです。
「おかえり。大切なものは見つかったかな。」
「はい。見つけました。」
王様は帰ってきたヒカルとシズクを見て笑顔で迎えました。
「僕は民を支える王様になりたかった。だから泣くことを我慢し、いつも笑顔で頑張ってきました。でも、違ったんです。」
ヒカルはシズクを見ました。シズクは大きく頷きました。
大丈夫、君は間違ってない、と。
「人はそこにいるだけで素晴らしいんです。支えてくれるからとか、笑顔だから、とかじゃない。いるだけで知らぬ間に誰とつながり助け合っている。これから僕は、誰かのためではなく、自分の思うがままに生きたいと思います。そして、みんなも思うがままに生きることができるように頑張りたい!」
そう言うと震える手を握りしめて、王様を真っ直ぐ見つめました。
シズクもヒカルの肩で同じように王様を見つめました。
「それがお前たちの答えか?」
王様の顔に先ほどまでの笑顔はありません。
静かにヒカルたちを見つめ、問いかけました。
「「はい。」」
ヒカルとシズクははっきりと大きな声で答えました。
すると王様は言いました。
「お前たちは私が思っていた以上に成長して帰ってきたようだな。」
そして笑顔でヒカルとシズクを抱きしめました。
ヒカルたちも王様に抱きつき泣きました。
そして、
「はい。お父さん、ただいま!」
大きな声で言いました。




