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定時退社の男  作者: 三箱
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「梅酒」(買い出し編)

 またある日のこと。


 会社の先輩がレモンチューハイを作ろうかなと思っていると聞いたのである。

 そもそもお酒って家でも作れるのかとふと疑問に思ったけど、話を聞くと案外できるみたいだった。

 そうなると何か作りたくなったのが私である。

 そう思った矢先、先輩が「梅酒も作れるんとちゃう?」と言ったのであった。

 興味が湧いた私はすぐにスマホンで調べた。そして該当するサイトを見つける。梅の時期は五月から六月。時期的にも丁度良かったのであった。

 そうなるともう作るしかない。そう思ったのであった。

 それからというもの私は下調べをしに近くのスーパーで探しまわったのであった。

 そして自分の予定を確認して実施できる日を決めたのである。


 そして当日。


 私は仕事が終わった後、ダッシュで退社し、車に乗って買い物に行く。下調べをしたスーパーとはまた別のスーパーに……。

 理由は前日くらいにそこのスーパーの方が安いのではないかという情報を得たのである。

 ということで目的のスーパーに行くのたが、何を間違えたかその隣のスーパーの駐車場に止めてしまう。

 相変わらずのへっぽこぶりである。

 止め直すのはめんどくさいので、徒歩でスーパーに向かったのである。そしてすぐに梅酒の材料を探す。まずは梅である。

 テクテクと歩くと野菜コーナー辺りにあった。ただ……。


「1パック」


 それしか表記していなかった。重さがわからなかった。これだと作る上で少し困ったことが起きるかもしれない。ということで私は店員さんに尋ねてみた。するとその店員さんは重さを確かめにわざわざ奥に入って重さを量りに行ってくれたのである。

 数分して戻ってくると「これはだいたい1キロです」と教えてくれたのであった。私は「ありがとうございます」と丁寧に頭を下げた。

 店員さんの対応に感動しつつ、続けて探しに行く。

 ホワイトリカーという果実酒。これはお酒コーナーにあった。

 そして氷砂糖も買い終え、レジを通り、少し徒歩で車に戻り次の行き先へ。

 向かった場所はホームセンター。

 果実酒用の瓶と竹串を買うためである。

 今度は間違うことなく駐車場に止めて、店の中に入る。


「……!」


 偶然にも会社の上司と出会したのである。

「お疲れ様。何しに来たんだ?」と訊かれた。梅酒の話をしようかと思ったのに、何故か「か、買い物です」と答えて、そそくさと逃げるように中に入ってしまった。

 ホームセンターに買い物に来ているのはわかるのに、買い物ですって。アドリブも利かない私であった。

 それはともかく、果実酒用の瓶を探しに歩く。そして果実酒瓶のコーナーを見つけて足を止めるのだが。


「なぬ!?」


 今回私は4リットルの果実酒用の瓶を買いに来たのだが、丁度それだけが見事になかったのである。

 なんということだ。

 折角下調べをしていたのに、今日に限ってないとは、他の場所にないだろうか。またいつものようにトコトコ歩き始める。他の瓶コーナー周辺を探してみる。


「あ、あった!」


 何と運良く別の場所の床に近い場所に、1つだけ4リットル用の瓶が置いてあった。

 飛び付くようにそれを掴んで腕に抱えたのであった。

 あとは竹串を買うのだが、竹串も探すのに時間がかかったのであった。

 相も変わらず店の中を探し回る私であった。

 悪戦苦闘しながらも、何とか材料と容器を買えた私。果たして無事梅酒を作ることができるのだろうか!?


 つづく。

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