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定時退社の男  作者: 三箱
10/23

「茄子チーズ」

 またある日。


(茄子食べたい)


 仕事の昼休憩中にそんなこと思った私である。

 相変わらず突拍子もないのだが、食べたいものって案外そんな感じでくるものである。

 それでどんな料理をするか、「茄子といえば麻婆茄子しかない」という思考の持ち主なのだが、今回は違ったものを作りたい。

 スマホンを取り出して調べてみる。

 ふと検索の上の方に出てきたのが、「茄子チーズ」であった。


「茄子チーズ?」


 一見合うのか合わないのか全くわからない組み合わせである。

 ただ面白そうではある。それに偶然にも冷蔵庫に刻みチーズがある現状である。

 これは作るしかない。

 そう思ったのであった。

 ということでスーパーに寄り、迷わず茄子を購入して家に帰る。そして茄子をまな板の上に置いた。

 スマホンを取り出してレシピを確認する。

 なすを二個使い大体一センチぐらいの厚さで斜めに切っていく。

 切り終えて次を確認する。

 中火で蒸し焼きにする……。

 蒸し焼き……。油を淹れないのか、水を淹れるのか、油を引いて焼くと煮込むぐらいしか知らない私は少し戸惑いをみせる。

 すかさずスマホンを動かして検索する。


「……ふむ」


 蒸し焼きとは少しの油を使ってフライパンに蓋をして素材の水分で焼く事らしい。

 できそうだった。

 そんなに面倒ではないことに安堵する。少しだけ料理知識が上がった気がする。

 すぐさま実践。

 フライパンに少しの油を滴して広げ、その上に茄子を敷き詰め、蓋をする。

 焼いている間にソースを作る。ケチャップとお好み焼きソースを適当な分量で混ぜた。

 そしてジューッとフライパンが鳴る音が聴こえたところで、蓋を開いて、茄子をひっくり返す。

 いい小麦色の焼き色で、茄子の香りが漂う。

 少しの間焼いたあと、作ったソースを茄子の上に塗っていき、その上からチーズをふりかける。チーズがトロッと溶けるまで焼き上がると完成したのである。

 黒ベラですくいあげて皿に盛った。

 初めてにしては中々の出来ではないかと少しだけ「むふん」と鼻を鳴らし、リビングに運んでいく。

 いつもの米と納豆とお茶を用意し、準備完了。

 それではまずできたての茄子チーズをパクッと一口。

 茄子の柔らかい食感に溶け込むように流れるチーズ、そして絶妙の甘味で彩りを与える。


「うめえ」


 やっぱりご飯を食べているときが一番幸せと思える瞬間である。

 そして米を食べて、時に納豆を間に挟みながら、一つずつ食べていく。怒濤の勢いて食べていくのであった。

 そして締めのお茶である。

 喉を潤してくれるお茶も梅酒と並んで必要不可欠な飲み物である。


 今日もやっぱり飲まずにはやってられない。

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