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大吾とアーティファクト④

●前回のあらすじ●

三つ輪のクローバーでバーベキューをやると野菜串が残りやすかった。



 あ、ありのまま今起こった事を話すぜ?

『俺はキャンプの火を切らさない&見張りの為に交代で火の番をしようと言い、俺の番になったのでテントから出るとちぱ様がパウンドケーキを食っていた』

 な、何を言ってるのかわからねーと思うが俺も何が起こっているのかわからなかった…。

 何故ちぱ様がここに…?

 それにまさかちぱ様が……、フルもっふ族だったなんて。

「ヴァ、ヴァイヴォふぁま!? ほ、ほれはほの…ふぁんともうふぃまふか!」

「うん。とりあえずそのパンパンに膨れ上がったほっぺの中身を飲み込んで話しましょうか?」

「んむんむ…」

 月夜の光の中でも分かるくらい赤く染まったパンパンほっぺがどんどん小さくなっていく。

 ちぱ様は偉い宿娘様なのでもっと小口でウフフあらまあみたいにお嬢様っぽく食べるイメージがあったんだけど、これはこれでギャップ萌えってやつですわ。

 可愛いのぅ可愛いのぅ。って。

「メア。交代の時間だぞ。休んでくれ」

「…」

「メア?」

 俺はメアに話しかけるがまるで反応無し。

 まさか寝ちゃってるのかな?

 フルヘルムでバレないと思って寝ちゃってるのかな?

 直立不動でめっちゃ姿勢いいけど寝ちゃってるのかな?

「メ、メア…様にはパウンドケーキを頂く代わりに睡眠を取ってもらってます。その間、私が火の番を」

「そうでしたか。すみません、…あっ。そう言えばまだお名前を伺っていませんでした」

「へ? …あぁー、そ、そうですね! 私はメアリー…」

「メアリー?」

「…ン、そう。メアリーンと申します!」

「メアリーンさんですね」

 ビックリしたー。

 メアリーって言いだすから王女様なのかと思ったよ。

 ちなみにちっぱいレベルは安定の99。

 シルヴェストリの街、ミスニーハの裏通りで会ったちぱ様と一緒の数値だ。本物だった。

「メアリーンさんは冒険者なんですか? ミスニーハにいたり古代遺跡にいたり」

 普通の偉い宿屋の娘さんではない。

 異世界の宿屋事情は知らんけど。

 でもギルさんも元冒険者って言ってたし、ありえない話じゃないのかもしれない。

「私は本業と合わせて冒険者としても各地に赴いております。今回はレゾナンスに眠る太古のアーティファクトの調査で参りました」

「凄いですね。お一人でですか?」

「いつもは一人なのですが今回は頼れる…仲間、と一緒に」

 ‶仲間″という言葉を口にする時のメアリーンさんは何だか照れくさそうにパウンドケーキで顔を隠してた可愛い。

 照れたちっぱい女子の仕草はいつだって一撃必殺であった。

「お好きなんですね」

「ふぁふぃ!? わ、わわ私がダイゴ様を!?」

「あっ、すみません。パウンドケーキが、です」

「あ、そ、そうですね! 私、ミスニーハの街で初めて頂いてからそれはもう病みつきになりまして」

「もしかしてシルヴェストリの甘味処にもプリーン目当てで行かれたとか?」

「…恥ずかしながらその通りで御座います。あの甘味処の特性パフェは定期的に食べないと我慢出来ない体になりまして」

 どんだけ病みつきなんだよ、と思ったけどスイーツ好きの人からしたらそうなんだろうな。

 マールちゃんだってだんだん焼きしばらく食べないでいると恋しくなるのか俺に串やに行こうって可愛く誘ってくるもんね。たまらんね。

 ところで今、メアリーンさん特性パフェって言った?

 俺の記憶が正しければシルヴェストリの特性パフェってマールでも持て余しそうなサイズだった気がするんだけど。

 メアリーンさんも体は細いしどこにあれだけのものが入るのだろうか。

 甘いものは別腹、というか寧ろ甘いものが主食なのかもしれない。

 肉や飯が別腹なのかもしれない。

 まぁ一人で食い切ったって決まったわけじゃないし、きっと皆でキャッキャウフフしながら食ったのだろう。

「ぶるるっ…、火があるとは言え、夜はやっぱり冷えますね」

 メアリーンさんは寒くないのだろうか? と思ったけどちゃんと防寒対策は万全でマントを着けていた。って言うかそれメアのマントじゃね?

 メアはフルプレート着てるからメアリーンさんに貸してるのだろうか。

 俺は両手をスリスリして焚き火にかざしながら薪を追加する。

 夜は薪の追加頻度を抑える為に太目のものを使用します。

 あまり細かいやつ入れてもすぐに燃え尽きちゃってまた入れないといけなくなるからね。

 その方が寝ないでいいのかもしれないけど。

「失礼致します」

 そうしてるうちにメアリーンさんが俺の隣に座って来た。…え?

「メ、メアリーン、さん?」

「こうすれば、暖かいので」

 ぴとっと肩と肩を当てるメアリーンさん。

 俺はあまりの急展開に口から心臓を吐き出した。

 その心臓は脈拍480の超ハイペース。

 ダブルタンギングはおろか、トリプルタンギングでも追いつけない。

 脈拍ハムスターレベルだけどこんな状態が続いたら俺はハムちゃんと同じく2~3年で逝っちまうかもしれない。

 俺は、はっはっはっはっはっはっはっとバニラみたいになってた。

 マールちゃんやヴィヴィ、スズランには慣れてるけどメアリーンさんとのコミュニケーション(意味深)はまだ慣れてないのでドキドキが止まりません。

 俺は…、死ぬのか?

 飛び出た心臓が焚き火に炙られてこんがり肉になってる(ような気がする)。

 シリーズ毎に肉焼きの音楽変えるのやめーや! 安定して上手に焼けねぇじゃねーか! 2Gの音楽が好きだったんだよ俺は!

「ダイゴ様や皆様なら必ずこのクエストも成功すると思います」

「へぁ? あー、絆を示すってやつですか。出来ればいいですけど」

「大丈夫です。だってダイゴ様は、こんなにも暖かいじゃありませんか」

 きゅっと手を握るメアリーンさん。

 俺の飛び出てた心の臓が破裂した。即死だった。

「でも、それだったらメアリーンさんのパーティーだって」

「え?」

「さっきメアリーンさんが『仲間』と言った時の顔が答えです。あんな顔が出来るパーティーなんですから、きっとメアリーンさんもその仲間たちとの絆は相当に深いのでしょう」

 俺がそう言うと、メアリーンさんは何とも泣きそうな顔になった。

 あ、あら? 何かまずいこと言ったかしら?

 確かに某掲示板で『相当に深いのでしょう(キリッ』ってAA(アスキーアート)が貼られて馬鹿にされるやつだったとは思うけど。

 そんなメアリーンさんは「し、失礼します」と言って何処かへ行ってしまった。

 直立不動のメアを抱きかかえながら。






 で。

 しばらくしたらメアだけが帰って来た。

「あれ? メアリーンさんは?」

「メ、メアリーン…様は明日に備えて休むようです」

「そうか。変な事言ったみたいだし謝ろうと思ったんだけどな」

「そんな事はありません! 断じて!」

 おぉう。メアちゃんめっちゃ食いついて来た。

 でもいきなり大きな声出すとテントの中で寝てるマールちゃんたちがビックリしちゃうからね。控え目にね。

「メアリーン様はとても嬉しそうでした。ダイゴ様やマール様、ヴィヴィ様、スズラン様、バニラ様と一緒にいる時間は何ものにも代えがたい、と」

「そ、そうか」

 照れっとする俺。需要は無かった。

 でもそう言ってくれるのは嬉しいです。

 そう言えばそろそろ交代の時間だな。

 俺の次はマールのはずだけど起きてこない。

 しょうがないから起こしに行くか(善意)!

「俺はもう戻るけど…、メアはどうするんだ? ちょっと寝といた方がいいんじゃないのか?」

「私は先程休ませて頂きましたので。それにもう少し風に当たり体を冷やさないと寝れそうにありません」

 フルプレートのメアが風に当たるとは、と思ったけどメアがそう言うんじゃ別にいいか。

 明日もクエストがあるし、Sランクのメアと違ってDランクの俺が寝不足なんてなったらそれこそ足手まといの置物になるからね。

「じゃあマールと交代してくるよ。メアも眠くなったらちゃんと休んでな」

「ありがとうございます、ダイゴ様」

 そして俺はテントへ戻る。

 そこではやはりと言うか、最早日常になって驚かない光景が広がっていた。

 ヴィヴィがスズランに抱き着いて「マシュマロ、マシュマロ」って言いながらほっぺをハムハムしてるし、スズランは「お姉ちゃん待って…」ってうーんうーんしてるし。

 マールもバニラの事を咥えて「んももも…」してるし、バニラもくーんくーん鳴いてるし。

 もしこれをマール&ヴィヴィ、スズラン&バニラのペアにしたらどうなるのか見てみたいな。

 スズラン&バニラ組は何もなくバニラの事を抱いて寝るスズランが見れそうだけど、マール&ヴィヴィ組になったら互いが互いをハムハムし合って陰陽のマークみたいになるかもしれない。

 俺はマールの口からバニラを放して、俺の寝袋へと移した。

 その時マールはとても悲しそうな顔をしたけどバニラも可哀想だからね。我慢してね。ってか起きようね。

 俺はマールを起こす為にほっぺをぷにっと挟んだが、)3(ってなって上下の唇が動くだけで起きなかった。

 可愛かったのでずっと見ていたかったけど、番じゃないメアが外にいるので勿体ないけど肩を揺らして起こした。

 マールの第一声は「大吾しゃん? わたしのアイしゅ、知りませんか?」だった。




  ―――




「と、いう訳で古代遺跡レゾナンスへ入れたわけだが」

 なーんもねぇ。

 マジで何にもねぇ。

 いや、何もねぇわけわけじゃないんだけど、所謂アーティファクトと呼ばれるような工芸品がなーんもねぇ。

 石造りの壁と床、階段なんかがあるだけで当時を彷彿とさせるような物が何一つ残ってなかった。

 まぁ遺跡が発見されてしばらく時間も経ってるし、フェリエ国土と言えど見つけたら俺の物な異世界では当然なんだろうけど。

 どこかにリッチーがいたりレベルが極端に高いモンスターが出る隠し部屋があるのかと思ったけど全然そんな事もなさそう。

 これなら一組ずつパーティーを入れてもそう時間はかけずに出てくるはずですわ。

 で、遺跡最深部。

 そこにだけ唯一アーティファクトと呼んでも差し支えない物が祭壇の上に置かれていた。

 それは噂通りのランプであった。

「これが絆のアーティファクトですか?」

「そうみたい、だけどやっぱり持ち上げれないな」

 ぐっぐっと力を入れるけどビクともしない。

 あまり強くやっちゃうと取っ手部とか折れちゃいそうだし。

「そ、そんな筈は…。ダイゴ様たちでも取れないなんて…」

 ガクガクカタカタ音を鳴らすメア。

 うーん。俺たちの事を買ってくれるのは嬉しいけどマジで全然動かないよ、これ。

「……んん? ここに何か書いてあるよ?」

 いよいよ詰んだと思ったけど、ヴィヴィが何かを発見した。

 ランプが置かれている祭壇を指差している。

 確かに何か文字のようなものが書かれているけど、遺跡の中は松明の火を以てしても薄暗くて全然読めねぇ。

 よく分かったねヴィヴィちゃん。あっ。目が夜モードで赤く光っとる。

 このくらいの暗さなら日の下と変わらないのかもしれない。

 いや? 待てよ?

「マール。『天使の輪』を出せるか?」

「え? あ、そうですね! 出せますよ!」

「メア。これからの事は他言無用で頼む。俺たちだけの秘密にしたいんだ」

「は、はい。口外致しませんが、何を?」

 ハテ? するメアと同時にマールちゃんの頭の上に天使の輪がぽん! と出て来た。

 天使の羽はコーコー鳥の卵の殻納品の時に見たけど、天使の輪は異世界転移する時に見て以来。相変わらず綺麗だった。

「わっ。凄いねマールちゃん。明るくなったよ」

「これなら何が書かれているのか読めそうね」

「へっへっへっへっ」

「こ、こんなスキルがあるとは…。マール様って一体…」

 うーんうーんしてるメア。

 普通のスキルや個人スキルと違ってマールの天使の輪からは神聖な何かを感じるもんね。

 この天使の輪に天使の羽を生やしたのがマールちゃん本来の姿なんだ。

 それはもう天使だよ、天使。大天使。ちっぱい大天使。

 っと、今はこの祭壇の文字だったな。どれどれ?

「お」

「さ」

「な」

「い」

「で?」

 何か文字が擦れてよく読めないけど、読み取れるのは『おさないで』の文字だった。

 おさないで、押さないで?

 もしかしてアレですか?

 押すなよ? 絶対押すなよ? 的なアレですか?

 そんな事言われたらマールちゃんあたりが絶対押しちゃうじゃないですかやだー。

「はい。ぽちっとな」

 ほーら間髪入れずに押しちゃったよマールちゃん。…え?

「マールちゃんマールちゃん」

「何ですか? 大吾さん」

「何で今ランプの蓋押したの?」

「え? だって押していいんじゃないんですか?」

「押さないでって書いてなかったっけ?」

「押すなよ絶対押すなよ押せよ! って」

「いや、そうなんだけどさ。ここに竜兵さんはいないんだよ。もしここに押していいよって書いてあったらマールちゃんは押さないの?」

「押していいよって書いてあったら押しますよ」

「どっちにしても押すのかよ」

 どうしよう。

 何か変な事になったりしないかな。

 トラップの起動スイッチになってていきなり天井が下がって来たりだとか、床が抜けて針山サックーンになったりだとか。

 でも俺の予想とは裏腹にランプを押しても特に何も起こらなかった。

「何も起きないね」

「周りも特に変わった様子もないわ」

「へっへっへっへっ」

「バニラ様もくんくん変わらないと仰っているようです」

「大吾さん! やっぱりアツアツのお湯が必要なんですよ!」

「そんな訳あるか。ちょっと静かにしてようね」

 ぷにっとほっぺを挟む。

 むふーと言って大人しくなるマールちゃん可愛すぎて俺はお湯を吐きそう。

 って、ん?

「マール。今度は天使の輪を消してみてくれ」

「むふ、むふ」

 コクコクと頷いて天使の輪を消すマールちゃん。

 俺がほっぺを挟んでるからね。喋れないね。可愛いね。でも消してくれたので俺もそっと指を放した。

 さっきまでは天使の輪の光で分かり辛かったが、それを消せばマールがランプを押す前と後ではその違いが出ていた。

「若干だけどさっきよりランプ自体が光っているような気がするな」

「気がしますね」

「気がするね」

「気がするわ」

「気が致します」

「へっ」

 暗くてよく分からなかったが、マールが押す前のランプは古く錆び付いているような黄土色をしていたような気がする。

 それが今はちょっと黄色というか金色が強く出ているような?

「押せば光るのかな?」

「えっ。おいヴィヴィ、ちょっと待」

 俺が言い終わる前にヴィヴィはさっきマールが押した蓋をもう一度押す。

 コーラ。ダメでしょ、何があるか分からないのに。ランプの魔神の話にしたって青い体の気さくな山ちゃんならいいけど全く違う別の何かかもしれないのに。

 そんなランプはまた反応し、今度は灰色というか銀色が強く出てさっきの金だかと混じった。

「分かったわ。この光はこのランプに触った人の心の色よ」

「全然分かんねーよスズランちゃん。もっと分かりやすく説明してくれ」

「思い出して、だいご。この古代遺跡は『レゾナンス』って名前よ。レゾナンス、共振や共鳴の意味ね。そしてこの絆のアーティファクト。つまりこのアーティファクトに触れる事で」

 ぴとっとランプに手を添えるスズラン。

 やっぱり今度もランプは光を増し、金と銀の光と混ざった。

 増した光の色はスズランらしい白色をしていた。

「心が共鳴し合うのね。ほら。めあもやってみて」

「えっ。わ、私なんかが一緒に触れても大丈夫なのでしょうか?」

「絆を示すのに必要な事よ。私はめあの事は友達だと思っているし、仲間だと思っているわ」

「スズラン様…」

「わたしもですよ! メアさん!」

「あたしだってそうだよ! メアちゃん!」

「マール様…、ヴィヴィ様…」

 ダイゴ様…と俺を見てきたので俺もこくんと頷く。

 俺も同じ気持ちだ、という意味を込めて。

 それを見てメアを恐る恐るランプに手を当てた。

 ランプはメアの紫の光が増し、そしてマールたちの色と混ざった。

「ばにらはどうしようかしら?」

「バニラもわたしたちの友達、家族ですし…」

「バニラを抱っこしてダイゴがランプに触れればいいんじゃないかな?」

「まぁ、やってみるか」

 ひょいっとバニラを抱っこする。

 相変わらずのもふもふ度であった。

 んで、ランプに触れるんだったな。

 今のランプは発見時とは比較にならない程金に、銀に、白に、紫に光っている。

 スズランの推理が正しければこれは全部マールたちの心の色なのか。

 俺の心は何色だろう。

 まさか俺が触れた瞬間どす黒くなったりしないよね?

 やめてねマジで。

 マールたちがキラキラなお目目を俺に向けてるのにそんな結果になったら俺はもうおしまいだよ。

 しかしいつまでもこうしてはいられないので、俺は意を決してランプに触れた。

 だが――

「何も起こらないですね」

「何も起こらないね」

「ランプがだいごのどす黒い心の色に染まると思ったのに何も起きないわね」

「スズランちゃん? そういう事は思ってても言っちゃだーめ」

 俺も思ってたけど。

 やっぱり俺とスズランは似た者同士であった。

「そういえばダイゴ様が遺跡に来る前に仰っていたあのお話。あれをやればよろしいのではないでしょうか?」

「来る前? あぁ、ランプの魔神の話? ランプを擦るってやつか。でもあれは物語であってだな」

 そう言ってスリスリする俺。

 押してもダメなら擦ってみろ、なんて諺聞いたことないし、結局はダメだろうな。

 ランプがめっちゃカタカタ震えてるけど結局はダメだろうな。…え?

 そんなランプは蓋が吹っ飛ぶくらい激しく震えた後に、金、銀、白、紫を合わせた色に光り、最後には燃えるような赤色になった。俺はレッドレンジャーだった。

 そしてその赤いランプの口から『にゅっ』と何か出て来た。

 その何かは祭壇から真っ逆さまに落ちて床に顔面をぶつけた。これは痛い。

 その何かは『……ふぇぇぇぇ』と泣き出してしまった。

 俺は咄嗟にその何かを抱っこしてよしよしする。

 俺が泣かせたようなものだし(?)、よしよしするのはルナで慣れてるからね。

 さて、もうお分かりかと思うがこの何か、人の姿をしています。それも幼女の。

 そして思い出されるさっきの文字。

 文字が擦れてよく読めなかったが、あれは『おさないで』ではなく『おさないです』だったのかもしれない。

 つまりこのランプの妖精はおさないです。

 ランプの幼精です、って意味だったのかもしれない。


爆誕するっ…! ランプの幼精っ…!

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