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彼女がいるのに妹を愛してやまない!

妹のいない時間の苦行 3話

作者: せるてぃ


風雅となゆは、妹に後押しされるように

学園へとむかっていた。



風雅「なあ、なゆ?」



風雅がなゆにたずねる。



なゆ「んー?なあに??」


風雅「すごい、聞きにくいんだがきいていい?」


なゆ「ん?だから、なあに?って」



風雅は少し真剣になりなゆにきいた。



風雅「おれを好きになったきっかけとは?」


なゆ「なにそれ 笑 」


風雅「あ、おいわらうなよー!聞きにくいこときいたの

になんかバカみたいじゃないか!?」



風雅はなゆの反応にそっぽをむいた。



なゆ「ごめん、ごめん 真剣になるもんだから

何かとおもってさ?」


風雅「……。」


なゆ「もう、まあいいか。きっかけはね…?」



なゆは、前を見つめながら風雅の問いにこたえる。



なゆ「あることがきっかけになって、風雅と話すように

なって、風雅のこと知るようになったの」


風雅「あること?」


なゆ「やっぱおぼえてないか…笑」



なゆは苦笑いしながらため息をついた。



なゆ「ほら?中等部3年の秋だったかな?

わたしが校門のところで、しつこく告白され

て困っていたことあったの覚えてる??」


風雅「ん?あーあれか。たしか、男のほうが

すげー剣幕で、なゆに対して告ってたあれ?」


なゆ「そーれ。あのとき風雅がいったこと覚えてる?」



なゆは風雅に問いかけた。



風雅「なんだったかなー…ほんとおぼえてない!」



風雅はドヤ顔でこたえた。



なゆ「だろうな。別にね?特別なことをいった訳

じゃないの。ただ…」


風雅「ただ…?」



なゆは遠い目をして言った。



なゆ「わたしにとっては大切な言葉…

あの言葉をきっかけに風雅に惹かれたの」


風雅「その言葉なんだったの??」



風雅はなゆの顔をのぞきこみながきいてみた。



なゆ「風雅はね?あの時に男の子にたいして

「おまえさ?そんなに夏草のこと好きなら

なんで天草が引いてるのがわかんないの?

夏草は、しつこい男が好きなわけじゃない

と思う。おまえはもっとしつこくするのを

やめて、「妹」という至高の存在に

気づき!そして!おれと共に!

妹ロードを歩むのだ!!」


???「おまえには関係ないだろ!

おまえがシスコンなのはみんなしってる!

俺は天草さんが好きなんだ!

邪魔すんな、シスコン!」



風雅は???の肩に手を回した。



風雅「あのさ?朝起こしてくれて朝ごはんを

鼻歌まじりにつくり お兄ちゃん♡起きて♡

っていってくれんだよ?最高だろ??」



???は風雅を振りほどき



???「そんなことはどうでもいい!

天草さんおれと付き合ってください!」



なゆ「ごめんなさい。告白は嬉しいけど

毎日、毎日しつこいの。無理。ほんとごめんね?」


???「ガッーン! おい、風雅…

お前が余計なことするからこんなことに…

お前マジ許さないからな!覚えとけ!」



そういうと、???は去っていった。



なゆ「え〜と…よくわかんないけどありがとう?」


風雅「は?なにが??」


なゆ「え?だって助けてくれた…?でしょ?」


風雅「?おれは妹の素晴らしさを「???」に

伝えたかっただけだが??」


なゆ「…ふふ。田中くん面白いね ありがとう。」




なゆは当時のことを思い出し、笑っていた。



風雅「なあ?それどこに惹かれる要素あるんだ?」


なゆ「助けてくれる人に惹かれてもしかたないでしょ?

だいたい、あんたが妹が好きとか

みんなの前で平気でいうんだもん。

どんだけ、告白に勇気いるとおもったの!?

まあ、今こうして付き合うことになって…

嬉しい…けど…。」


風雅「なんだ?最後きこえんぞ?」


なゆ「なんでもありませーんだ!べっー!!」



そういうと言う間にかついていた学園の校門を通り

抜け、教室へ向かってしまった。


風雅「ったく。ほんとわからん。助けてくれたから

好きになったか…おれは妹が一番なのにな。

やっぱ、付き合わないほうが

あいつのためだったかも…な…。」



少し考える風雅であった。

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