魔王の道中
前方には何も人工物はなく続くのは何の変哲もない一本の道。
魔王城を意気揚々と飛び出してきた俺は追ってが来るかもしれないと気が気ではなかったため、とにかく魔王城から離れようと走った。しかし、今思うと魔王城の奴らにそんな意志あるのかな・・・・・・。別に俺がいなくなってもあまり気にしないような・・・・・・。なんか、だんだんと悲しくなってきた。考えるのをやめよう、うん。
走ったものの、何年振りかわからない外、すぐに疲れた。ちゃんと足腰を鍛えとくべきだった、と思うが、もうすでに、時遅し。
「困ったなぁ・・・・・そうだ、こうゆうときに魔法を使えばいいんだ。困ったら魔法、これ鉄則。俺の辞書にはそう書いてある。えっと・・・・・・何の魔法使うかな。あっ、飛行魔法があったな・・・・・・。」
魔王城では碌に魔法や体術といったものを練習してこなかった・・・・・・いやっ、まぁ、さぼり続けただけなんだけどね。一応魔力は結構あるっぽいからな。
「飛行」
唱えると体から魔力が抜けていく感じがする。すると、すぐに体が軽くなった。そして、俺の体は空の雲めがけて飛んで行った。
「あー、気持ちいいな。こんな風に魔法使うのいつ以来だろう・・・・・・。いつ以来・・・・・・。あれ、前に魔法使ったのはいつだっけ・・・・・・。」
ついに俺の頭にボケが出てきたようだ。
*****
「ぐぅぅぅぅ。」
飛び続けること、二日、魔王城から持ってきた食料は遂にそこを尽きた。まさか、魔王城から人間が住んでる近くのところまでこんなに離れてるとは思わなかったのだ。
「はぁ。」
思わず、自分の浅はかさに対してため息が出てしまう。俺は美少女と出会う前に餓死してしまうのか・・・・・・。いやだ、いやだ、いやだ。俺はそんなのを認めない。とりあえず、食料を探すか・・・・・・。俺は徐々に高度を下げていく。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
高度を下げていくとさっきまで豆粒ほどだったものを視認できるようになってきた。
それが動いている・・・・・・。あれって、人間じゃね?
まさか、俺は高いところを飛びすぎていたから人を見つけることができなかったのか・・・・・・。
そんなことを考えていると、下から悲鳴が聞こえる。
一人が何人かの武器を持った人に囲まれている。
これってあれなのか、盗賊みたいなやつらが集団で人を襲って金品などを奪うやつじゃね、きっとそうだ。これは助けるべきだ。
なぜなら
これは天啓である
と俺の勘が言っているからである。
天は俺に試練を与えたんだ。このような試練をこなして仁徳を試してるんだ。そして、俺にいつか美少女との出会いを与えてくれるに違いない。
俺はそうと考えるや否や、その現場めがけて飛んで行った。
飛んで行った・・・・・・ただし、俺は急停止ができない。
そして俺は、地面に追突した。
魔王がイタイ・・・・・・。
次回は遂にヒロインを……と考えております。
作者は、そのなんていうかプライド高いやつが好きなんで、やっぱりヒロインは美少女+OO(ネタバレ自主規制)要素があれば、いいですね。
そして魔王がいなくなった魔王城の話はいつか書きたいと思っています。
作者は書き溜してない人なんで、更新できない日があるかも・・・・・・。
話は変わりますが、
気づきましたか?
いまだに主人公の名前出てきてないんですよね。
とりあえず、私の知り合いからとって、大内君とでも名付けますか。(日本語名・・・)