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魔獣物語  作者: ひよく
第2章
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47/155

第2章(番外)1

 時は20年程、遡る。

 二大大国、クロストリジウム帝国とスピロヘータ王国に挟まれた場所に、小さな村があった。村の名はラブド。

 クロストリジウム帝国は、皇帝テタニが率いる近代軍事国家。スピロヘータ王国は、パリダ王家が千年以上も君臨している同じく軍事国家である。クロストリジウム帝国もスピロヘータ王国も、共に民に圧制を強いる国家であったため、ラブド村はそのどちらにも属さず、自治の道を選んだ。

 クロストリジウム帝国とスピロヘータ王国は、国境線上を巡って諍いが絶えなかった。そのための最前線基地として、両国ともラブド村を欲しがっていた。けれども、それは敵わなかった。


 クロストリジウム帝国とスピロヘータ王国が差し向ける兵を、幾度となく返り討ちにしていたのが、2人の男である。

 1人は戦士。パスツレラ大陸最強との呼び声高い戦士ザガス。

 もう1人は魔術師。パスツレラの大賢者カルノン・キャストスペイ。

 この2人はいつの頃からか、この村に住みつき、村の女を娶り、村の自治を支えていた。

 ザガスは戦士らしく、豪放で陽気な男で、村人によく好かれていた。また、カルノンは魔術師らしく、冷静沈着な男で、人より常に3つは先の事を考えており、村人は彼を尊敬していた。ザカスもカルノンも、村人からの信頼は、共に厚かった。

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