表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔獣物語  作者: ひよく
第1章
23/155

第1章8

 大男は、オルソと名乗った。

 カナとダンは、オルソに雇われたのである。


 オルソの依頼は、魔獣が多数出現すると言われている遺跡の探索の用心棒。

 何故、そんな遺跡に行かなければならないかと言うと、その遺跡にマジックアイテムが眠っていると言われているからである。


 オルソは、傭兵を稼業とし、戦のある国を渡り歩いている。

 魔法力が付加された武器や防具を持つというのは、戦士にとって一種のステータスだ。オルソが欲しがるのも、当然の事である。

 しかも、マジックアイテムというものは、金を積めば買えるという物ではない。店で売っているような代物ではないのだ。


 マジックアイテムの効力は、付加された魔法力の種類によって異なるのだが、例えば、火炎魔法の魔法力が付加された剣なら、それを振るうだけで、魔術師が火炎魔法を使ったのと同じように魔法が発動される。爆発魔法の魔法力を付加されていたとすれば、爆発魔法が発動される。


 魔術師は非常に数が少ない。

 ごく簡単な魔法しか使えない魔術師を数えても、一国に100人はいないだろう。実戦や実生活で通用するレベルの魔法となると、10人以下だ。

 そのため、魔術師は‘賢者’と呼ばれ、人々の尊敬を集めている。どの国でも、魔術師というだけで、国の重鎮として迎えられるのだ。


 勿論、魔法と同等の効果を示すアイテムというのも、非常に貴重である。

 しかも、アイテムに魔法力を付加する付加魔法が使える魔術師は、古代に滅亡したと言われている事から、マジックアイテムには、計り知れない価値があるのだ。


 オルソは傭兵経験が長く、対人間との闘いなら、遅れをとるつもりはなかったが、魔獣との戦いには慣れていない。しかも、目的とする遺跡には、かなりの数の魔獣が生息していると言われている。

 いくら腕に覚えがあるとは言え、1人挑むのは、あまりに危険だ。

 そのため、退治屋を相棒にしようと考えたのだ。


 報酬は、先日の宿に1ヶ月宿泊した場合の宿賃。それで合意した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ