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魔獣物語  作者: ひよく
第4章
134/155

第4章14

シャークは、元々ホオジロザメである。

元から代表的な人食いサメの仲間であるが、凶暴性は魔獣化した事により、さらに増している。

しかも、ホオジロザメの平均的な体長がだいたい5~7mというところ、シャークは10m近くの巨体であった。


その巨体をもって、シャークは船に体当たりしてきた。

さすがに堪えきれず、メリメリと音を立てて、船が転覆する。

3人は海に放り出された。

「無事か!?」

泳ぎの達者なパセトシンは、一番に海面に顔を出し、カナとナトリウムの無事を確認しようとした。

パセトシン程ではないが、やはり泳ぎが得意なカナもすぐに海面に上がってきた。

しかし、ナトリウムは一呼吸遅れ、シャークに狙いを付けられていた。

「ナト!」

カナがナトリウムのほうに向かおうとするが、間に合わない。

シャークは巨大な口を開けた。

ナトリウムにも、鋭い歯列がはっきりと目に入った。

「うわぁぁぁぁ!」

ナトリウムは必死の思いで、持っていた剣を滅茶苦茶に振り回した。

それが運良く、本当に運良くシャークの鼻を掠めた。

鼻はサメの急所である。

シャークが一瞬怯み、その隙にパセトシンが銛を放った。

「食らえ!」

その銛は背鰭を掠めた程度だが、シャークの狙いはナトリウムからパセトシンに変わった。

シャークは水中で素早く方向転換し、パセトシンに体当たりを食らわせた。

ホオジロザメの体当たりは、100㎞/hの車がぶつかるのと、同じ衝撃と言われる。

それ以上に、魔獣化したシャークは身体能力が上がっている。

パセトシンの体は、バキっという音をたてて、吹っ飛ばされた。

「パセトシン!」

「パセトシンさん!」

カナとナトリウムは叫んだが、パセトシンはそのまま海中へと沈み、消えて行った。

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