表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔獣物語  作者: ひよく
第4章
133/155

第4章13

カナとナトリウムは、パセトシンの操る帆船で、沖へと向かった。

「ヒドイもんだな。」

カナはウンザリしたように言った。

船がひどく揺れるのである。

時化ではない。

魔獣化した海中の大小の魚達が、群をなして体当たりしてくるのである。

「船から落ちないように気を付けろ。」

パセトシンはそう2人に注意した。

「あぁ。」

カナは返事をしたが、ナトリウムはあまりの揺れに船酔いして、声すら出ない。

ここまで無事に来られたのは、パセトシンの操船技術のおかげだった。

素人の漕ぐ小舟では、あっという間に転覆していただろう。


突然、船がそれまで以上に激しい揺れ方をした。

波が船内にも押し寄せる。

「来たぞ!」

パセトシンが叫んだ。

カナは立ち上がり、抜剣する。

ナトリウムもフラつきながら、抜剣した。


不気味な黒い影が、船体の下を横切った。

「シャークだ!出やがったぞ!」

パセトシンが再度叫んだその瞬間、いきなりカナが海へと飛び込んだ。

「そこか!」

巨大な魚体めがけて、剣を突き立てる。

だが、水中故か目測を誤り、剣は充分に届かなかった。

「馬鹿野郎、水中でサメに敵うか!一旦、船に上がれ!」

パセトシンは強引にカナを船体に引き上げた。

「カ、カナさん大丈夫ですか!?」

ナトリウムがオロオロしながら、訊いてきた。

「ケガはない!」

カナは短く答える。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ