表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔獣物語  作者: ひよく
第4章
130/155

第4章10

「ナトリウム様、カナ様、よくぞおいでくださいました。村長のセフェムと申します。」

セフェムは2人に深く頭を下げた。

初老の女性である。

他界した前村長の夫の後を継ぎ、村長を任されているという。

「村長、魔獣はこの辺りにも出現するのか?」

カナが尋ねた。

「村の中まで入ってくる事は稀ですが、海には多数出現します。ここは漁村です。海に出られなければ、村人は食べていけません。私の夫も、数か月前に漁に出たまま帰らぬ人となりました。」

セフェムは息を吐き、俯いて話を続けた。

「魔獣化したサメに襲われたのです。魔獣化しても他の魚はそれ程、脅威にはなりませんでした。しかし、この辺りに元から生息していたと思われる1頭のサメが魔獣化し、海に出る漁師たちを次々と襲い始めたのです。私達はそのサメを‘シャーク’と呼び、恐れています。また、パイオメトラの塔とその小島には、それ以外にも多数の魔獣が巣食っているようです。」

セフェムは、カナとナトリウムの手を取った。

「お願いします!小島の魔獣までとは言いません。どうかシャークだけでも退治してください!」

セフェムは涙声で、2人に訴えた。

「任せてくれ、村長!シャークも他の魔獣も、絶対に倒してみせる!」

カナは元気にそう答えた。

ナトリウムもコクコクと頷いている。

村の窮状を知り、自分も役に立ちたいと思い始めていたのだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ