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魔獣物語  作者: ひよく
序章
13/155

序章13

 だが、ダンは死んでいなかった。

 ほんの一瞬、ほんの数秒間、気を失っていただけである。


 次にダンが目にしたのは、魔人の背中から突き出た1本の剣であった。

 魔人がゆっくりと、前のめりに倒れていく。

 そうして、魔人が地面に倒れ伏すと、魔人の陰に隠れて見えなかった1人の小さな少女の姿が、ダンの目に映った。


 カナである。


 意識を取り戻したカナは、ダンが火炎魔法を発動させるのを見た。それはダンにとって、最後の切り札とも言える魔法である。

 しかし、魔人はそれでも倒れなかった。


 ダンに死の影が迫っている。


 そう感じたカナは、駆け出していた。

 地面に刺さったままになっていた自分の剣を取り戻し、魔人の攻撃から逃げようともしないダンを蹴り飛ばして助け、魔人の腹に剣を突き立てた。


 今度は迷わなかった。

 目一杯の力で魔人の腹部に突き立てられた剣は、魔人の体を貫通していた。

 

 時が止まったように、誰一人動こうとしなかった。

 倒れた魔人の体が、ビクビクと痙攣するのみである。

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