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第4章7
ナトリウムとカナが、2人で(1ケ月限定の)修行の旅に出る。
その噂は、その日のうちに王城を駆け巡った。
勿論、ダンの耳にもあっという間に入った。
「カナ!ナト!何、考えているんだ!?」
「だから、実戦の修行だ。」
「ナトは全く剣を使えないだろう!普通、基本を教えてから、実戦だ!」
「お前は、コカリ姫の修行に専念しろ。私達は私達でやる。」
普段はカナには逆らえないダンだが、今回ばかりは随分と食い下がった。
しかし、王妃は大層にも勅命として、2人に魔獣退治を命じてきた。
そうなれば、さすがのダンも反対するわけにはいかない。
不安げなダンに送り出され、カナとナトは魔獣退治に出立したのであった。