第2章 第45話 「絆を紡ぐラーメンの未来」
◆ 王都・大広場にて
偽ラーメン騒動から一週間。
王都の広場には再び国民と諸国の使節が集められていた。
中央の舞台に立った美月は、凛とした声で語りはじめた。
「……皆さん。先日、私たちは“女王のラーメン”を騙る偽物に直面しました。
しかし、それを守り抜こうとした皆さんの努力で、
ラーメンは再び“信頼”の象徴となりました」
群衆は頷き、拍手を送る。
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◆ 理念の宣言
美月は胸に手をあて、続けた。
「ラーメンは、人を幸せにする料理です。
国と国を越え、笑顔を結ぶ一杯です。
私たちの目指す“ラーメン観光立国”は、ただ観光客を集めるためのものではありません。
――世界を、平和へと導くための文化政策なのです」
その言葉に、観衆は息をのみ、やがてどよめきが広がった。
ゼファル王子は隣で満足げにうなずく。
「剣でなく麺、力でなく笑顔……これが新しい時代の武器だな」
リリアーナは小声で微笑んだ。
「美月様らしい、温かい言葉ですわ」
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◆ 世界を結ぶブランド
美月は舞台後方の幕を開かせた。
そこには金色の印が刻まれた大きな旗が掲げられている。
『女王のラーメン』――絆と平和の証
「今後、この印を掲げるラーメンは、国の内外を問わず、
“絆を紡ぐラーメン”として認められます。
申請し、認定されたものだけが名乗れるこの印は、
皆さんの誇りであり、未来への約束です!」
観衆:「おおおおっ!!」
各国の使節団までも立ち上がり、
「我が国も、この旗を掲げる日を夢見て努力しよう!」と叫んだ。
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◆ 美月の想い
夜、祭りの後。
静まり返った王都のバルコニーで、美月は空を見上げて呟いた。
「……ここからが本当の始まり。
ラーメンで笑顔をつなぎ、国を超えた絆を作る。
いつかきっと――戦争のない世界につながるはず」
月明かりの下、彼女の横顔は静かに輝いていた。
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◆ 次なるステージ
こうして、第二章は「ラーメン観光立国」の幕開けとともに締めくくられる。
そして物語は、さらに大きな世界へ――
新たな交流、新たな挑戦、新たなラーメンの未来へと進んでいく。