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【視聴者さん】転生先はVRMMOのNPC!?転生して最弱の錬金術師になった私はゲームの中からVtuberとして配信します!【助けて】  作者: 猫月九日
王都編

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第40話 中級錬金術師

 中級錬金術師になったことの変化はすぐにわかった。

 自分のステータス、何もなかったスキルの部分に鑑定と強化という項目が増えていた。


「鑑定?」


「それは、色々なアイテムを調べられるスキルになるわ」


 モーリスさんが教えてくれた。

 そのままだね。


 今まではインベントリに入れてても、名前とちょっとしたステータスくらいしかわからなかったから助かる。

 後で色々と鑑定してみよう。


「それじゃあ、アリスちゃんにはこれをあげるわ」


 モーリスさんが私にまた差し出してきたのでそれを受け取る。


「これは、レシピですか?」


「ええ、中級錬金術師になったことで作れるようになるアイテムのレシピよ」


「えっ、もらっちゃっていいんですか?」


 市場で買えるようになるっていう話だったから後で買いに行こうと思ってたんだけど。


「いいのよ、どうせ私はもう使わないものだもの」


 ありがたい。

 ざっと目を通してみる。


「毒の回復……、麻痺の回復、即死の回復まで!」


 貰ったレシピはちょうど私が今必要としているアイテムだった。


「状態異常の回復ね。冒険者には必須だから高く売れるわよ」


 モーリスさんがニコニコと笑っている。

 ま、まぁ、今はお金よりも実物が必要だからね。


 試しに一個作ってみようかな。


「えっと毒の回復薬は……」


 レシピを見てみると、そこに書かれている素材は見たことのないものだった。


『ポーションとポイズントードの皮?』

『ポイズントードはここから西の湿地地帯に出る魔物だね』

『あー、あの毒ばらまくやつな』

『くっそ気持ち悪い蛙だ』


 毒蛙かぁ、あんまりお近づきになりたくはないなぁ。

 錬金術師をやってる以上、素材に忌避感はないつもりだけど、魔物はまた別だ。


「アリスちゃん、これをあげるわ」


 またしてもモーリスさんが私に渡してきた。

 今度は袋?


「マジックバッグよ。私が溜めていた素材が色々と入っているわ」


「えっ!」


 マジックバック? そんなのがあるの?


『インベントリがある世界なんだけど、マジックバックとか意味あるの?』

『そりゃあるだろ、こうやって誰かに物を渡す時とか』

『いちいち一個ずつ取り出して渡してはめんどいからな』

『明らかに入らない金額を袋一つでもらったりするだろ?』

『インベントリがあっても、一箇所にまとめておけるだけでも意味はある』


「ちなみに、マジックバックはアリスちゃんならそのうち作れるようになるわ」


「えっ? これ、そのまま貰っちゃっていいんですか?」


 素材だけあれば十分なんだけど。

 いや、素材もらえる事自体ありがたいんだけど。

 さっきから色々と貰いすぎちゃってる気がする。


「ええ、どうせ私には必要のないものだから、気にするなら……そうねぇ」


 私の表情を見て、モーリスさんはなにか考える。


「そうだ、ルーナに錬金術教えている授業料ってことでどう?」


「えっ? いや、ルーナちゃんには私もお店の手伝いとか助けてもらってますし」


「そうね、でも色々と作らせてあげている上、依頼として納品してお金もあげてるみたいじゃない?」


 あ、そういえばモーリスさんには話してなかったね。


「そのお返しってことでどうかしら?」


 多分、ルーナちゃんにあげた金額よりもずっと高いんだろうなぁという気はしてる。

 でも、うん、これは駄目だ。受け取るしかなさそう。


「ありがとうございます。使わせていただきます」


 私が受け取ると、モーリスさんは嬉しそうにした。


「後で、私お勧めの素材屋さんも教えるわ」


 何から何までお世話になっちゃうなぁ。



 その後、頂いたレシピと素材を元にアイテムを作ってみた。

 結果、私の前には多種多様な状態異常回復薬が並んでいる。


『回復アイテム自体は薬師でも作れるけど、こうやって見るとやっぱり錬金術師が一度に複数個作れるのは羨ましいなぁ』

『生産工場は伊達じゃない』

『状態異常回復ならコスパ的にもいいよね』

『そっか、ポーションみたいに回復量の差が出るわけじゃないのか』

『羨ま……だけど、自分で錬金術師になろうとは思わない……』

『苦行だからなw』


 モーリスさんから貰った素材はまだまだある。

 これならかなりの数が作れそう。


「そうそう、それからアイテムの強化もできるようになるわよ」


 あ、そうそうスキルにはそれも追加されてたよね。


「文字通りにアイテムを強化できるようになっているわ。もちろん、そのための素材は別に必要になるけど」


 前に視聴者さんから聞いたのと同じだ。

 そういえば、元はと言えばそのためにわざわざ危険な洞窟を通ってきたんだよね。


「それじゃあ、試しにこれを強化してみますね」


 爆弾とゴーレムから入手した鉄を取り出す。


「あら、爆弾ね。なるほど、アリスちゃんもそういう戦い方をしてたのね」


 アリスちゃん、も? ってことはモーリスさんもそうだったのかな?


「ええ、私も外に素材集めに行く時は自分で作った爆弾を使ってたわ」


 やっぱり。それでモーリスさんは高レベルになったんだね。


「爆弾はいいわよね。一気に魔物を倒せるから安全だわ」


 モーリスさんが魔物に向かって爆弾を楽しそうに投げる絵が浮かんできた。

 ……意外と似合ってるかも?


 まぁ、それはおいておいて、無事に爆弾を強化することができた。


「おめでとう、これで強い魔物も相手にできるわね」


 モーリスさんが言ってくるけど、一応、これは自衛のためですよ?



 それから数日後、私の元に手紙が届く。

 そこにはアルジフ討伐に向けた作戦を実行する日付が書かれていた。

 私はその日に向けて、準備を進めることにした。


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