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【視聴者さん】転生先はVRMMOのNPC!?転生して最弱の錬金術師になった私はゲームの中からVtuberとして配信します!【助けて】  作者: 猫月九日
最初の街編

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第30話 ロナさんのお宅訪問

 冒険者ギルドを出た私は、鍛冶屋に向かった。

 ロナさんには話を通してあるらしく、私が引き受けたら鍛冶屋に向かう手筈になっているとのこと。

 どうやら、私が引き受けることは最初から想定されていたらしい。


 ロナさんをあんまり待たせてもいけないので急いで鍛冶屋に行く。

 鍛冶屋は、街に一軒しかないから場所もわかっている。

 というか、私の家の近くだ。


 家の前を通り抜けて鍛冶屋に入る。

 中にはカンカンと鉄を打つ音が響いていた。

 鍛冶屋の中には、鍛冶をしている人が何人かいる、その一人はロナさんだ。

 えっと、声をかけたいんだけど、真剣な顔をして鉄を打っているのに声をかけていいのかな?


「何か御用ですか?」


 迷っていると、先に声をかけられてしまった。


「え、あ、はい。ロナさんに用があったんですが……」


 声をかけてきたのは、私より少し歳上くらいの男の人。

 いかにも人が良さそうな人だ。


「お嬢にですか? えっと、今は……」


 ちらっとロナさんの方を見るけど、やっぱり熱中して鉄を叩いている。


「お嬢は今作業中ですので、少しお待ちいただけますか?」


「あ、はい」


 ご案内しますということで、休憩室らしきところに案内された。


「私、鍛冶見習いをしています、ロジェと申します」


 促されて椅子に座った私に、男性、ロジェさんが挨拶をしてくれた。


「私は錬金術師をしています、アリスです」


 私が自己紹介を返すと、ロジェさんはニコリと笑った。


「あなたが、アリスさんでしたか、お嬢からお話は聞いています」


 えっと……?


「さっきから気になっていたんですけど、そのお嬢というのは……」


 流れ的にロナさんのことだとは思うんだけど、お嬢って?


「お嬢、ロナは親方のお嬢様ですので、お嬢と呼ばさせてもらっています」


 なるほど、つまりここの親方、一番偉い人の娘だからお嬢と。

 ロナさん、いいところの子だったんだなぁ……

 お茶を出してくれた後、「しばらくお待ち下さい」と言って、ロジェさんは出ていった。


『ロナちゃん、いつもここにいると思ってたけど、ここの子だったのか』

『この放送見てると、初見の情報がガンガンでてきて楽しいな』

『冒険者ギルドのマスターとかもちゃんと見たの始めてだったしな』


 GM『ちなみに、ロナの初期好感度はゲーム内でも随一の低さですw』


 おっ? GMさん?


『おっ? サンセイ来た? その辺りって聞いていいやつなのか?』

『そもそも、好感度って概念もちゃんと聞いたの昨日だしな』


 GM『このあたりならギリギリかと、ちなみに、ロナの好感度が低い理由については、多分ご推測の通りかとww』


 ご推測? 私は何もわからないんだけど。

 しかし、視聴者さんは予想がついているらしい。


『あの強さだもんなぁ』

『初期であれが攻略してくれたら割りとぶっ壊れるからなぁwww』


 あー、なるほど、やっぱりロナさん強すぎるもんなぁ。

 あれだけ強すぎるお助けキャラがいたらゲームバランス崩れちゃうのもわかるなぁ。

 あれ? でもそれだったら。


「なんでロナさんは私を助けてくれるんだろう?」


 今日だって協力してくれるらしいし。

 私としては助かるんだけど、周りの敵が弱すぎてバランスは壊れてる気もする。

 まぁ、私一人、錬金術縛りっていう意味ではバランスは取れてそうだけど。


『そういえばそうだな』

『まぁ、でも、アリスちゃんだし』

『それな、アリスちゃんならしょうがない』


 なんか視聴者さんは納得風なんだけど、どういうこと?


 GM『ロナは一応、男性キャラよりは女性キャラの方がほんのすこしだけ高めではありますが……』


 うーん? でも、私以外にも女性プレイヤーっているよね?


「ミナリアにアリスのことを頼まれた」


 ……!?

 急に声が聞こえてびっくりした。


「ロナさん、いつの間に」


「それに、アリスの作るご飯美味しかった」


 えっと、あ、さっきの聞かれてたの?

 ロナさんが私を助けてくれる理由の話かな。


『つまり、アリスちゃんは餌付けをしたと』

『よし! じゃあ、俺も餌付けにしに行くぞ!』

『ロナちゃんは餌付けが可能、ただし美少女に限る』


 餌付けって……、いや、でも食べさせたの1回だけだよ? それも普通のパンだし。


「今日も食べたい」


 ロナさんの目が輝いている。

 そんなに食べたいのかな。


「先日、頂いたウルフの肉でステーキは作ってきましたけど」


 作ったの2日前くらいだけど、インベントリに入れてるから食べられる。


「楽しみ」


 ロナさんは、満足気に頷くと「それじゃあ、行こう」と私の手を引っ張り始めた。

 なんかこの間に比べると、機嫌良さげに見えるなぁ。

 というか、また手を引っ張られるんだね。

 なんかこの感じも慣れてきちゃった気がする。



 そんな感じで、近くの森まで来たわけだけど。

 聞いた話だと、魔物の数が減ってるってことだったんだけど、どうなんだろ?

 そもそも、私ここにまだ2回しか来たことないからよくわからないんだけど。

 となれば、頼れるのは、ロナさんだけだ。


「えっと、ロナさん? 何か変なことがあったりしますか?」


 私が聞くと、ロナさんは立ち止まり考え始めた。


「変なこと……お腹が減ってる」


「それって、ロナさんの今の状態では? そうではなく、森の魔物が減ってるらしいんですけど?」


 どれだけ食に考えが寄ってるんだろう。


「魔物……、そういえば気になることがある」


 おっ? あるの?

 いや、待て、またロナさんのことだから、食に関することかも……


「この間も感じたけど、ゴブリンの気配が全然しない」


「ゴブ……リン?」


 食べ物の話じゃなかった。

 というか、ひょっとしてこの依頼、本当に当たりなのでは?


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