表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/269

第0話 アリスは激怒した

 アリスは激怒した。必ず、かの腐敗堕落の自称勇者を除かねばならぬと決意した。

 アリスには魔王討伐の事情はわからぬ。

 アリスはただの街の錬金術師である。

 薬を作り、売って何とか暮らしてきた。

 しかし、近頃の魔王に対しては、人一倍敏感であった。

 今日の昼ごろ、自称勇者の旅人はアリスの元を訪れ、こう言った。


「アリスちゃん、今日も駄目だったよー、慰めてー」


 旅人は国に認められた唯一の職業。

 悪逆の魔王を倒すべく旅立つ、そのはずだったのだが。


「でも俺、まだレベル1だからさぁ」


 自称勇者はそんなことを言って、アリスに媚を売る。

 それを見たアリスは、


「お前に売るものはない」


 自称勇者を店から追い出すのであった。



 重ねて言おう、アリスは街の錬金術師である。

 それも、魔王は愚か、近くにいる魔物にすら苦戦する、見習いの錬金術師である。

 しかし、アリスには秘策があった。


「という感じで、これから四天王戦に向けた作戦を考えたいと思います」


 誰ともなく言うアリス。

 しかし、どこからともなく、声が返ってくる。


『なるほど、無理ゲーか』


『勇者に対する反応ワロタwww』


『世界観作り込みすぎだろ』


『そういう設定の放送ということは理解した』


 続々と流れてくる声。


「いや、設定じゃないんだけど」


 流れてくる視聴者のコメントに配信者アリスはため息をついた。



お読みいただきありがとうございます。

プロローグになります。

1話は今日の12時頃投稿になっていますのでちょっとでも、続きが気になった方はブックマークと評価をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ