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ビルドキングダム  作者: ライスパディ
第四章 動乱の夜明け
42/70

第41話

「堤防作りの時間だぁぁぁぁぁ!」


「「「ヒャッハァァァァァ!」」」


 前回の(畑大拡張)から1ヶ月。


 猟師と農家から、そろそろ雨季に入りそうとの報告を受けて、今現在は川の近くへと来ている。


 今回作る堤防は片側…つまり村のある方角のみに作る予定である。


 というのも、これまで猟組の優秀な狩り場として機能していた、向こう岸なのだが…


 この度、外部より流入してきた、中型雑食原生生物の群れ複数により、見事に壊滅状態となったそうだ。


 しかも、メインが猿タイプなので、食用にも出来ないとまさに踏んだり蹴ったりで…


 前回猿タイプに使った包囲殲滅は、ある程度の空間が無ければ使用出来ないため、今回の増水を利用して、ある程度奥に行って貰おうというわけだ。


 その影響から、岩塩の防衛をしているゴーレム達への被害を押さえるため、盾型2体と、通常型5体を追加で購入・配備する事にしたが…


 原生生物の濁流にのまれて、行方不明にならないことを祈るばかりである。


「今だ差し込めぇぇぇぇぇ!」


「「「ヒャッハァ!」」」


 叫びながら石を差し込む俺のテンションは、実は結構高めである。


 前回から高めじゃん?


 ハイそうだけどちょっと違うんです!


 見てもらった方が早いので、一部だけ板ドン!



━━━━━━━

人口 150 (大体の数字です)


━━━━━━━



 そう!人口が増えてたのだ!


 まあ、これのおかげで、増えるのが10刻みでは無いことも判明したのだが…


 それはさておき、初の人口増加である!


 これで貰えるポイントも増えて、少しだけ楽になるはずである!


 因みに、対アイアン王国戦で召喚したゴーレム達は、そのまま元アイアン王国の領地を防衛しているので、我々の王都(村レベル)の防御力は、拡張分だけ日に日に減っている。


 大体の国王が、国の開始場所を決めるのは、半年から一年(俺1分位だったけど)程………だったはず………


「しゃあ!次は岩設置じゃあ!浮いてるとこの隙間に差せぇぇぇぇぇ!」


「「「ヒャッハァ!」」」


 しかし…こんなに汗だくになったら、村入れないんだろうな…


 は?何を言ってるんだ?と思った方は沢山いることだろう…


 それもこれも、全ては産婆の一声から始まった。


「国王様、赤ん坊が生まれた後はどうするのですか?」


「ん?それぞれの自宅に帰ってもらうつもりだけど?」


「え?あの地面剥き出しの家に?」


「まあ、魔法兵の協力で板が作れるようにはなったけど、まだまだ貴重品だしなぁ…自宅になると思うぞ」


「は?」


「え?産婆…さん…?」


「は?」


 ………そう、我々ノーレッジ王国は…いや、俺はその一声に負け…現在女性陣を中心とした、衛生革命が起きてます。


 …なんかね…『基礎教養1』に衛生観念も入ってたみたいでね…


 トイレの場所(今までは何処でもあり)が村外れに設定され、汚れた場合や、仕事終わりには必ず水浴びをし、赤ん坊を育てるためだけの家が誕生した。


 現在の標語は「体を洗ってうがいもする!守れない奴は追放だ!」となっており、男性陣を中心に、震え上がっております。


 暑くなってきたとはいえ、川の水は冷たく、そっちの意味でも震え上がっていたのだが…


 現在、木を削ってその中にお湯を入れる方式の『風呂』が、建築組により、開発されている。


 それと同時進行で、前回の畑大規模拡張時に土木に目覚めた者達により、ため池型風呂も、開発されている。


 こちらは、ひたすらに土を盛っては通常型で固め、形を整えていく方式であり、始めに差し込んだ木の棒を抜けば水も抜けるという、便利設計となっている。


 ただまあ、排水を実現するために湯船が傾いているらしく、そこはご愛嬌と言ったところか。


「はい岩二段目ぇ!もう一回差し込めぇ!」


「「「ヒャッハァ!」」」


 因みに、様々な革命が起きている現在、俺の仕事は…全く変わってない(枝落とし継続中)


 というかむしろ忙しくなっている。


 新しい何かをする度に、木材の要求量増えるんだから当たり前だよね!


 ごく稀に、戦闘訓練と称して、兵士組とゴーレムの戦いの指揮(ゴーレム側の)をとったりするが、それ以外の時間は全て枝落としに消えている。


 ああ、そうだ!訓練の手伝いのお返しとして、一部兵士が枝落としの手伝いをしてくれるようになったんだ!


 まあ、枝が落とせなさすぎでぶちギレた魔法兵が、風魔法をぶっぱなすという事件も起きたが、その事件のお陰で、板を作れるという新事実も発見され、魔法兵は引っ張りだことなってしまった…


 うん、一番戦力になりそうな奴が居なくなったよね!


「後は土入れて固めるだけだ!もう解散して良いぞ!」


「「「終わったぁ!」」」


 そんなこんなで、曇り空のなか、堤防建設が終了する。


 …雨季は…もうすぐだ…

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