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ビルドキングダム  作者: ライスパディ
第三章 目覚めと国民
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第34話

 ということでやって来ました!最後の説明場所はこちら―――


「おお、我々のためにこんな広さを…」


 ―――兵士訓練場兼、本部である!


「ここをしっかりしないと、治安にも関わるからな…しっかりと作ったつもりだ」


 ここに用意された施設は大きく別けて三つ!


「正面に見える広場が、戦闘訓練所で、近くに二つ隣接されているのが、更衣室だな」


 まずは訓練所。


 元々森だった事を活かしたこの訓練所は、平地、丘陵、森林の三つのエリアがある。


 どんな訓練をするかは兵士次第ではあるが、この付近の有事には対応できるようにとの思いが込められている。


 森内部は、通常型によって見回りが行われており、小型を含めた肉食獣の駆逐に成功している。


 更衣室の裏には、水浴び用の水路が設置されており、水浴びも出来るようになっている。


 …水路を複線化することで、各更衣室からしか行けないようにしているので、男女は別であることと、事故は起こらない事を、ここに明言しておく。


「それで、一番手前に見える、堀に囲まれてる建物が本部で、その横に併設されてるのが、武器庫だな」


 二個目と三個目は、本部に武器庫となっている。


 二つに共通しているのが、最終防衛ラインということで、いざ攻め込まれた場合は、ここが避難所となる。


 その回りには水堀が掘られており、小さめの堤防も築かれているので、相手からは見えづらく、こちらからは良く見える防衛拠点となっている。


 ここまで聞いて、思い出すことは無いだろうか?そう、教育ポットの施設回りと、同じなのである。


 そして、この場所は、広い場所を取るために、村の外れに、もっというならば、中型原生生物(猿タイプ)との戦場跡を含めた、農地の奥にある。


 いわば外周の要の場所に有るのだが、いざ戦場になった時、いったい何人がそこへと逃げ込むことが出来るだろうか?


 ということで、最終防衛ラインの更に奥、村の中心に有るのが、徹底抗戦時の…国の存亡をかけた戦いの舞台となる場所…教育ポット施設である。


 敵が攻め込んできたと同時に、兵士は本部へ、国王は教育ポット施設へと向かうことで、万全を期すというのが、我が国の戦略となる。


 それでは、施設の説明に戻って…


 まずは本部から説明していくとしよう。


 本部は、全面を粘土で塗り固められており、ある程度の火は耐えることが出来る造りとなっている。


 部屋を作る技術がないので、一つの部屋となっているその建物には、貴重品である(獣の絞り汁)と、乾燥させた植物で作った紐を使ったランプが設置されている他、国王自らが書き記した、周辺の大まかな地形が書き記されている毛皮が置いてある。


 ………そうですよ!全部作ったの俺ですよ!


 油は、約三食分の自分の肉を犠牲にして得て、植物は蔓の物をなんとか見付け出して作成。


 地図に至っては、自分の冬用の衣服を解体して作成した。


 インク?いえ、冬の楽しみだった、あの木の実の絞り汁です。


 これも全て、いざというときの事を思えば、軽い出費では有るのだが…


 まさかここまでキツキツだったとは、思いもしなかった。


 なにがって?猟組の財布の紐だよ!


 家と衣服が最優先なのは解るけど、赤ちゃん用の製品よりは優先度高いよ!


 だけど…奥様方には…勝てなかったよ…


 クッ…


 ま、まあ、これで戦術を組んで、敵に対しての行動を決めるわけである。


 次は武器庫。


 ここはその名の通り、武器が仕舞われている。


 各種ハイゴーレム製の剣や矢は、その控えに至るまで、しっかりと揃えて置かれており、これを設置した者の、几帳面さが伺える。


 まあ、これも俺なんだけどね!


 大体、冬の間に準備を済ませて、冬が終わる頃には建てきる予定だったのが、準備段階でベビーブームが起きるわ、男手が全部畑作るのに消えるわで、全部一人でやる羽目になってしまった。


 唯一建築の時だけ、建築組を引っ張って来れたのだが、まさかそれ以外の全てを一人withゴーレムでやる事になるとは…


 ウォッホン!


 武器が固めて置いてある反対側には、保存食の入った籠が置いてあり、籠城時の食料になってくれるだろう。


 以上が、兵士訓練場兼、本部の説明だ。


 後は…っとと、石器組のリーダーに頼まれたこともしとかなければ…


「とりあえず今は、それぞれの武器を持って訓練所に来てみてくれ、軽く振ってみて違和感なんかが有れば、修正してくれるみたいだから、速めにやってしまおう」


「「「はい!」」」


 そうして各々の武器を取り、訓練場に来た時…それは起きた…


「略奪だぁぁぁぁぁ!」


「「「ウオォォォォォ!」」」


 他国からの、襲撃である。

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