第29話
パカパッパッパッパッパ、パカパッパッパッパッパ、パカパッパッパッパッパッパッパッパッ、パッ、パッ、パッ
チャチャッチャッチャッ、チャチャッチャッチャッ、チャチャッチャ………
こんにちはノーレッジです。
国民の目覚めから一月、皆さんどうお過ごしでしょうか?
本日のお料理はこちら『包囲殲滅、森林伐採を添えて』です。
それではお料理を始めていきましょう。
まず、敵と、残存ポイントの確認です。
中型原生生物と、252ポイントです。
それでは下ごしらえとして、縄張り範囲内の木が孤立するように、範囲外の木を伐採します。
それぞれ、基準棒(詳しくは27話後書きにて)十本分程の間を空けておきましょう。
その際、伐採型の増産も忘れずにやっておきましょう。
4体で120ポイントです。
下ごしらえが終わったら、通常型を各方面に6体づつ、伐採型を各2体づつ配置します。
通常型13体で130ポイントです。
通常型を等間隔に、伐採型を各方面の角に配置したら、準備は完了です。
各角に伐採型が2体づついることを確認しましょう。
それでは、調理開始です。
よろしくお願いします。
まず、伐採型が縄張り外周の木を伐りまくります。
各面に2体づついることを確認しましょう。
伐採型が1列伐る毎に、包囲を一段狭めます。
しっかりと狭めましょう。
何列か伐る頃には、中型原生生物も迎撃にやってきますが、これを無視します。
各方面目視確認で20体づついます。
今回の中型原生生物の攻撃は、物の投擲となっています。
悪臭を放つものが中心です。
嗅覚が無いゴーレムには関係無いので、包囲網を更に狭めます。
一部中型原生生物が縄張りの中心へと逃げていきます。
一部中型原生生物が、投擲物を石に変えますが、無視します。
一部の石でダメージを受けます。
中型原生生物の投げる石の種類が狭められ、確実にダメージを負いますが、無視します。
少しづつ包囲を狭めましょう。
少しすると、1方面を除いた全ての中型原生生物が引いていくので、その反対側に残りの戦力を全て投入します。
剣型は防衛に残っています。
少しすると、中型原生生物の大群が一転突破で逃げようとするので、これを押し留めます。
目視確認で100匹です。
勿論抜けてくる個体も居ますが、最大跳躍距離が10本に満たないことは、既に実験済みです。
木上活動能力には目を見張るものがある中型原生生物ですが、陸上活動能力は、中型の中でも最低ランクです。
後は、後詰めの通常型1号・2号・3号と猟組で、殲滅です。
猟組は二交代制で事に当たります。
時間はこちらの味方になるので、しっかりと時間をかけましょう。
3日たったものがこちらです。
しっかりと縄張りを伐採できましたね。
残り5本程度となっております。
それでは、残りの伐採と殲滅をしてしまいましょう。
それをしたものがこちらとなります。
はい。しっかりと出来ましたね。
それでは、こちらが本日の材料です。
―――――――
猿 132
ゴーレム(通常型) 27
ゴーレム(伐採型) 8
猟組(剣) 10
猟組(弓) 10
―――――――
大量の平地が手に入るこちらのお料理、是非お試しください。
テケテッテッテ、テケテッテッテッテッ、テッ、テッ、テケテケテケテン
選ばれたのは、包囲殲滅でした。
「あぁ、終わったぁ…」
下準備に2日、実行に3日掛かった一大作戦を終え、国王は一人ため息をつく。
「まさか、こんな大規模だとはなぁ…」
今回の中型原生生物は、猟組との共同作戦だったんだが、俺と猟組どちらの予想でも、100は越えてこないという予想だった。
その理由としては、前回の氾濫で逃げ出した中型との戦闘があったという予想と、そこからの期間があまり空いていないという事実だったのだが…
実際の数を見るに『この地域一帯の猿タイプが合流した上に、ほぼ無傷で勝った』というところが事実なのだろう。
この付近の中型は、狼を筆頭に鼻が利くものが多かったので…
極限状態で感覚が強化されているところに、猿の悪臭物投擲は効いたのだろう。
ん?その攻撃をもろに食らった伐採型はどうしたって?
今は川の下流で、クジに負けた国王が洗ってるよ………くさっ!
なんでクジなんか…というか俺を入れてしまったのだろうか…
俺、仮にも国王だよね?一番偉い人だよね?
ああ、遠くから宴会の音が聞こえる………
「なんでだよ!」
そうして、今日も一日過ぎていく。