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ビルドキングダム  作者: ライスパディ
第二章 群れる奴等と下準備
22/70

第21話

 川の氾濫から今日で大体一月、塩の発見から三週間と少しが経った今日この頃―――


「はい!五!四…はい!板ド…」


 ―――ノーレッジ王国では、いつもの光景が繰り広げられていた。


「よし!来た!」


━━━━━━━

ビルドキングダム


【ノーレッジ王国】 国王:ノーレッジ


KP 102


人口 100 (大体の数字です)


人種 人間種


権利 ゴーレム購入


所持機体


・通常型 13

・運搬型 1

・伐採型 3

・掘削型 5



通常型


・通常型  10P

・運搬型  15P



技能型


・伐採型  30P

・採掘型  30P

・掘削型  30P



戦闘型


・盾型   50P

・剣型   50P



オーバーテクノロジー 教育ポット

━━━━━━━


「うーん…どうするか…」


 今現在進んでいる計画は主に3つ。


 一つ目は、今まで伐採していた施設回りの伐採。


 二つ目は、将来農地になるであろう川の付近の伐採。


 最後は、岩塩鉱山までの道の作成である。


 それぞれの伐採には、上から順に、伐採型1号・2号・3号が送り込まれでおり、かなりカツカツである。


 拡張計画も、氾濫での貯金を食い潰しているような状況であり、伐採型の増産は確定なのだが…


 ここからが問題である。


 まず、発見した岩塩鉱山だが、通常型は勿論、掘削型での採取も出来なかったため、岩塩を採取するためには、新たに『採掘型』を導入しなくてはいけない。


 これだけを聞くと、採掘型一択なのだが、問題はまだある。


 ズバリ、岩塩鉱山の防衛である。


 現在、岩塩鉱山の防衛をしている通常型1号・2号なのだが、どうやら、猪の中型原生生物と戦ったらしく、少しの破損が見られた。


 そして皆さんも思い浮かべたであろう奴が…


 大型原生生物(猪タイプ)が、存在する可能性が出てきた。


 前回戦った際も、大先生(伐採型1号)のラッキーパンチが無ければ…或いは…


 という敵に、対策無しで挑むのは愚策であると、俺は思う。


 ということで、候補その二は、戦闘型の導入である。


 今まで、散々後回しにされていた戦闘型だが、今回、新たに導入するタイミングがやって来た。


 前回の様に、守るものが柔らかい肉ではないということも、大きく影響している。


 なんせ、スルーしたところで、後ろにあるのは、岩塩という名の岩であり、その一撃が、山にトンネルを作るレベルの一撃でもない限りは、大丈夫である。


 更に、戦闘型導入の追い風となっているのが、岩塩鉱山、道繋がってない問題である。


 現在の進捗は三分の一程度であり、今月中に、なんとかたどり着くかも?というレベルである。


 つまりまあ、岩塩を掘った所で運び出す手段が無いということである。


「うん。戦闘型にするか!」


 と、当然の帰結に辿り着いても、第二の問題が出てくる。


 盾型にするか、剣型にするか問題である!


 どちらも揃えれば良いじゃないかと言う人もいるだろうが、それは不可能である。


 何故なら「どうせ購入するからいいっしょ!」という、雑な考えの元に、伐採型4号が購入され、既に稼働を始めているからである!


 現在のポイントは72Pであり、2体購入は不可能なのである!


 ここで、前回の戦いを思い出してみると、そこには………巨大猪の突進を受け止める通常型と、その攻撃で大ダメージを受けている巨大猪の姿が………


 あれ?戦闘型要らなくね?


 ………いやいやいや、猪以外も考えないと…他の原生生物(四本腕の熊)とかも想定しないと………


 そこには、ゴーレム程の大きさの岩をベアーバックで割る熊と、一撃で倒される大先生(伐採型1号)の姿が………


 あれ?盾型でも無理じゃね?


 一発位は耐えれるかもしれないけど、それ以降無理じゃね?


「………よし、剣型でいこう!」


 そんな流れで決まった戦闘型の購入は、すぐに実行される。


 光の粒が姿を変えるという、最近見慣れてきた光景はしかし、その手の部分で違いを見せる。


 その手を剣に変え、現れたゴーレムに対し、始めに思った感想は…


 やっぱり剣も岩製かぁ…


 であった。


 切れ味など欠片もなさそうなその大剣はしかし、殴打武器としての役割は、十分に果たせそうである。


 …というか、果たせる。


 実際にその後、戦闘を見たノーレッジは―――


 こいつは剣型じゃねぇ!こん棒型だ!


 ―――と叫んでいた。


 今日も少しづつゴーレムが増えていく国の国王は―――


「距離的な問題で楽になると思った俺がバカだった…」


 ―――今日も今日とて同じ仕事(枝落とし)をしていた。


「一体増えてんのに、楽になるわけねぇだろこんちくょうがぁぁぁぁぁ!」

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