スイーツ男子が人気スイーツ店で働く女子高生とスイーツ友達になり
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いきなりだが、自己紹介をする。俺は『瀬川ムツミ』。男子高校生。学校では友達はいない。でも気にしていない。何故なら…。
ムツミ:おっ!新しいスイーツ店『AGAWA』?なになに?NO1商品は『チョコレート豆腐パフェ』!?
俺はスマホの口コミをチェックし、新たな店の情報を掴んだ。俺は甘味、スイーツが大好きだ。男子だけど甘いのは好きだ。なので俺の趣味は『スイーツ店めぐり』だ。よし!今日の放課後に行ってみよう。俺はスイーツ店『AGAWA』のスイーツという楽しみにワクワクしながら学校生活を無事に耐え抜いたのだった。
学校が終わって俺はすぐさま、人気スイーツ店『AGAWA』へとやって来た。
ムツミ:チョコレート豆腐パフェを。
俺は人気スイーツ『チョコレート豆腐パフェ』を注文し、テーブルに運ばれた。
ムツミ:これが…。むっ!美味しい!
これは未知の味…。器に缶詰めのフルーツミックス、チョコフレークの上にプリンとチョコソースのかかった豆腐が盛り付けられている。豆腐は柔らかく、苦味がそれほどないからチョコソースに合う。ちなみに作者が友人宅で作ったことある物でもある。
ムツミ:ごちそうさまでした。
俺は平らげたスイーツの器に感謝し、口直しにコーヒーを飲む。この店はほとんどが女子かカップルばかり。男1人は俺くらい。でも気にしない。食べたい物があるのだからね。作者と同じように。俺は店を出る支度をして会計しようとすると…。
「あの…。スイーツ好きなんですか?」
ムツミ:えっ?
突然、店員の女の子に話しかけられた。
「珍しいですよね?スイーツが好きな男子って…。」
何なんだろう…。この子は…。俺は学校で女子にバカにされている。スイーツが好きな男子ってだけで…。
「私もスイーツ大好きなんです!でも一緒にスイーツ食べられる友達がいなくて…。」
その子は俺みたいにスイーツ友達がいないらしく、1人で来店してきた俺とスイーツ友達になりたいのだという。
ムツミ:ま…まあ…。俺でよかったら…。
俺は照れ臭くなる。だって女子とこうやって話したことなんてなかったし…。
「ありがとうございます。またのご来店お待ちしています。」
それから俺はほぼ毎日AGAWAに来店し、しまいには店のメニュー全種類コンプリートしてしまった。それでも俺は通い続けた。女の子は『南アキノ』という名前で俺と違う高校に通っており、AGAWAでアルバイトをしている。俺とアキノはスイーツについて語り合うほど仲良くなっていったのだった。
後日。俺はついにアキノとデートすることになった。正確には俺とアキノで新たに発見したスイーツ店に一緒に行く約束しただけなんだが…。
アキノ:お待たせしました。
うを!アキノの私服姿…。かわいい…。
アキノ:どうしました?
ムツミ:ううん。なんでもない。行こう。
俺はアキノのかわいさにドギマギしながらスイーツ店へと入った。
アキノ:これですよ!これ!
ムツミ:ああ。カップル限定の巨大パフェ…。
俺達が注文したのは、カップルしか注文できない巨大パフェ。俺達は一度でいいからこれを食べてみたかった。非リアな俺だったけどアキノも食べてみたいと言っていたのでその念願がようやく叶うのだ。
アキノ:大きいですね…。瀬川さん。いけますか?
ムツミ:とにかく食べよう。一度でいいから食べてみたかったんだ。
アキノ:私もです。食べましょう!
俺とアキノは闘志を燃やし、大量にある巨大パフェ相手に激しい戦いを繰り広げる。
ムツミ:(南さんと一緒にこのドでかいスイーツが食べられる…。とても楽しい!)
俺はこのときに自覚した…。俺はアキノが好きになっていた。1人で美味しいスイーツを食べるよりもアキノと一緒にいるときに食べる方が何倍にも美味しくなるし、話しているだけでもとても楽しいから。
アキノ:あの…。大丈夫ですか?瀬川さん。
ムツミ:ああ…。大丈夫。ちょっと考え事してて。
気を取り直して俺達は巨大パフェと格闘し続けていると…。
「だーかーらー!あの巨大パフェをワシにも寄越せ言うとるんじゃぁぁぁ!」
なんだ?1人のオッサンが女性店員を相手にもめている。
店員:ですから…これはカップルのお客様でしかご注文いただけなくて…。
大牟田:なんじゃと!?それはモテないキイロイコエをもらえないワシへの仕打ちなんか!?仕打ちなのかぁぁぁ!
原因はオッサンが巨大パフェを注文しようとしているが、カップル限定だから注文を拒否されてイライラしているようだ。まあ…気持ちはわからなくはないけど…。すると…。
大牟田:おっ!あそこに!
ムツミ&アキノ:!?
なんと!オッサンは俺達の方に来て…俺達が食べていた巨大パフェを勝手に食べ始めた…。
ムツミ:嘘だろ…。
大牟田:うまーい!これでキイロイコエがあれば…。おっ!
オッサンはアキノに目を向け…。
大牟田:カワイ子ちゃん!モンモンちゃんがおる!
オッサンはさらにアキノのBにまで目で舐めまわし…。
大牟田:来そうやでぇぇぇ!そこのJK!ワシにキイロイコエを!キャーを言うてみろやぁぁぁ!
すると…オッサンは覆っているもの全てを剥がしてしまった…。
アキノ:キャぁぁぁ!
アキノはオッサンの全てを…マムシまでも見せられてしまい、絶叫してしまう。オッサンはそれを聞いてさらにウハウハとなっている…。
大牟田:ええでぇぇぇ!もっと聞かせろ!キイロイコエ聞きたいんじゃぁぁぁ!
もう我慢できない…!俺達の楽しみを勝手に奪われた挙句にアキノに一生消えない思いを植え付けるなんて…!俺の怒りはドーンと火山のように噴火してきた…。
ムツミ:そんなにそのパフェが食べたかったのですか?
大牟田:んっ?むぎゃ!
俺はオッサンを背後から掴み、オッサンの顔面にパフェをベチャっとくっつけてやる。
ムツミ:俺も男子だけどスイーツは大好きですよ。でも女の子を泣かせるのと食べ物を粗末にする人は嫌いなんですよ!
俺はオッサンの頭を掴み続け、オッサンはクリームを押し付けられている息苦しさに観念したようだ。それから店員が警察に通報し、オッサンは営業妨害とアキノへのわい●●罪で逮捕されることになった。
ムツミ:南さん!もう大丈夫だから!
俺はアキノを抱きしめてマムシを見せられて取り乱してしまっているアキノを落ち着かせていた。しばらくしてアキノはようやく落ち着きを取り戻してくれた。
デートの帰り。
アキノ:今日は本当にありがとうございました。瀬川さん。
ムツミ:ごめん。南さん。あんな想いさせて…。
アキノ:ちょっとビックリしましたけどもう大丈夫ですよ。じゃあ私は。
駅が近くなり、アキノは帰宅電車に乗ろうと改札に向かう。
ムツミ:南さん!
俺はアキノを呼び止める。
ムツミ:俺達…もうスイーツ友達はやめよう…。
アキノ:えっ!?どうしてですか!?私…何かいけないことしましたか!?
ムツミ:違うんだ。えっと…。その…俺達…スイーツ友達以上になれないかなって…。
アキノ:どういうことですか?
ムツミ:これからは恋人になってくれないか?俺、南さんの事が好きです!俺でよかったら付き合ってくれませんか?
俺は意を決してアキノに告白した。アキノの返事は…。
アキノ:はい!嬉しいです!私も瀬川さんの事が好き!一緒にスイーツ食べたり、話したりしててとても楽しい。ずっと一緒にいたいって思っていましたから!
こうして、俺とアキノは付き合うことになった。それから何年後かに俺達はスイーツカップルとして話題を呼び、俺はスイーツの評論家、アキノはスイーツ会社を起業し、やがては結婚して幸せに暮らしたのだった。
~ Fin 完 ~