プロローグ
過激な【誤字脱字】大量発生中
不定期更新だけどよかったら次回も見てね!
【感想とかダメ出しとか貰えると有難いです】
平成29年4月28日…
この日、世界中の主要都市を中心に円形20kmの地面崩落により跡形もなく飲み込まれ……さらに中央部から四方に入口のある遺跡の様な物が出現した…。
それによる影響は大きく【経済】【治安】【政治】等は酷く荒れたそうだが全国の政治家、自衛隊や警察等の国家機関が大活躍した事によりわずか5年で治安の悪化は沈静化し政治の面もその後、数年で建て直すことができたそうだ。
俺達の時代では当時の事は【世界的特異点】と言われており、その中でも経済の方は大きく変わり遺跡の影響もあってか、今では崩落前より良くなっている。
日本が安定し始めてから、その場所には遺跡を囲む様に施設が設立され…その施設を当時、若者のを中心に【攻略ギルド】そして、遺跡を【ダンジョン】と呼ぶようになっていた。
世界的特異点が起こり6年後にはギルドが設立され、その頃にはダンジョンも一般解放されており、成人していれば潜る事ができた。
そこからさらに数10年後には中学生以上であればダンジョンに潜る事が可能となり、中高生の場合は始まりに制限はあれど依頼を受ける事ができるような世の中へと変わって行った。
一般開放されてからダンジョンの様々な事がわかり【ダンジョン内でさえあれば】魔法を使える様になることやダンジョン内には宝箱がありその中には【ダンジョン内でのみ】使用が可能な【魔石】や【魔剣】そして【聖剣】と呼ばれる不思議な力の宿った武具が出現するようになっていた。
そんなギルドには一つの伝説があった…ダンジョンが一般開放されて間もない頃、全100階層を攻略したとされる【たった5人だけで構成された1つのパーティー】が存在していた…だが100階層攻略から帰ってきたメンバーは3名のみで…その誰もが何があったかを話すことは無かったと言う…。
帰ってきた3名は50階層から先の情報を『意味が無い』との事で開示しておらず、未だ多くの謎に包まれている。
俺達、柳瀬 紫月と御代 翔弥はダンジョンの中層である25階層以降で小銭稼ぎをしていた時、ある人達から長期の個人的依頼を受けダンジョンの最下層、100階層をゆっくりとだが目指す事になった……。
・・・・・
現在地ダンジョン9階層中心部、ダンジョンに潜ってから約3時間…小休憩を挟みつつと言えど流石に疲れが見えて来る。
俺は翔弥に長めの休憩を取る事を伝えようか迷いながら壁に触れた。
「うえぇ…疲れt…」
足を止め壁に手を触れる。すると壁の一部が"ズズズ"と音を立てて奥へ沈んでいく。
「ん?どうした?」
「翔弥…悪い…」
「お前、まさか…また」
翔弥は俺の反応に気づき引き攣った顔で、ため息をつく。
ダンジョン内には数々のトラップが仕掛けられており、10階層までは直接命に関わるものは発見されていないがそれなりに凶悪な物が揃っていた。俺はその半数近くを作動させている…今回に限らず……
そして、、、
「またトラップ押したみたいぃぃぃ!」
その瞬間、俺達の足元の床が消える。
消えた床から先、遥か遠くに小さな光が見え…少なく見積っても60mは下らなそうな距離が視界に入り打開策をいくら考えても【絶望】以外が脳裏に浮かばない。
「みたい!じゃねえぇ!さっき気をつけろって言ったばっかだろうがァァァァ…!!!」
「すまぁぁぁぁん!」
掴める場所もなく俺達はそのまま真下に落下した…。
今度こそ死んだ…今で育ててくれてありがとう父さん母さん親不孝者ですが先に曾祖父ちゃんの所へ行ってきm…
真っ逆さまに落下しながら俺は、即座に体の前で十字を切ろうとすると…
「紫月!!てめぇ死期悟ってんじゃねぇ!!」
やらせねぇよ!?と言わんばかりに、間髪入れずツッコミが入る。
「いやでも今度こそ無理だろ!人間マンションの4階以上から落ちたら大概死ぬんだかr!!」
落下先を見ると明らかにビルの10階以上の高さがあったはずだが…最後まで言い切る先に地面とキスをした。
「いってて…あれ?生きてる?何故??」
「紫月…上見て」
「ん?なんだあれ?」
上を見ると目の前に魔法陣が出現していた。
落ちてる時には見えなかったが、後から出たものだろうか?
「あれは失速紋だね」
「シッソクモン?なんだそれ??」
「……ダンジョン入門書:魔法陣録、読んでないの?」
見た事も聞いた事もない本の名前だ、そやな物があったのか…
ほほぉ~…と、俺は考える人の様なポーズを取ると
翔弥から酷く呆れた様な溜め息が漏れる。
「はぁ…失速紋は、あらゆる【モノ】の移動速度を無くす魔法陣だよ」
「じゃあアレのお陰で助かったって事か?」
「の…様だね……」
「はぁぁ…よかったぁ…」
俺達はお互いを見て肩を撫で下ろし一息ついた後、辺りを見渡す。
「にしても自然豊かなエリアだな」
地面には芝や花が生え、見渡す限り木や竹といった本来なら有り得ない様々な木々が生え渡たり共生している。
「この階層の特徴だと…ここは第31階層かな」
31階層は草原エリアに挟まれる形で森竹林エリアが存在しており、森竹林エリアには本来共生しない植物達が不思議と生い茂っている為、非常に迷いやすく上層の中では比較的危険視されている階層だ。
様々な動植物が共生してる中で特に多いのが擬態型や狼型のモンスター、その為ハンター達からはこの階層で野宿をしてはいけないと言われている。
「今回の目標は37階層にあるしちょうどよかったな」
「それはそうなんだが…」
そう言って翔弥は腕を組み何かを考え始める。
翔弥が違和感を覚えてる時は大概、杞憂に終わらない事が多いのだが、その場に居ても仕方がないと思い切り出す。
「…取り敢えず真っ直ぐ進もうぜ?」
「あ、あぁ…そうだな」
歩き始めて約1時間弱、迷いつつも森竹林を抜け草原エリアへ出る事が出来た、モンスターに1度も会うことなく……。
「やっぱり可笑しい…」
森竹林を抜け障害物の一切ない草原エリアが目の前に広がるが、目に映る限りそこにモンスターは存在して居らず空気が先程より淀んでいるように感じ、翔弥は眉間に皺を寄せ俺は苦虫を噛み潰したような顔を浮かべる。
こうも露骨なら流石に俺も異常だと解る。
森竹林の中ならいざ知らず…開けた草原にすら一体のモンスターが存在して居ない、なんて事は有り得ない。
「…確かに可笑しいな……一体もモンスターが草原にすら居ない……」
何かがある…と身構え何時でも武器が取れるようマジックバッグへと手を突っ込み武器を握る。
周囲を最大限警戒しながら少しづつ進むと…その時…大きく地面が揺れ始める。
「うぉ!ダンジョン内で地震!?」
「そうか!!違うッ!コレはボスの出現トラップだ!!」
翔弥が何かに気付いたのか冷や汗を流しながら俺の肩を掴む。
「なんだそれ!どう言う事だよ!!」
「第3階層からのあの落下トラップの本来の目的はボスモンスターの出現トラップだったんだよ!」
立っているのもやっとな揺れの中、翔弥の掴む手に力が入る。
「はぁ!?ちょっと待て!ここに出るまでトラップみたいなのには触れてないぞ!!」
俺はまた知らず知らずトラップを踏んじまったって事か!?
「俺達が落ちてきたあの穴!僕達が落ちてきた穴の中に魔法陣を2つ確認してたんだ…減速紋と重なってて気の所為だと思ってたけど、アレがボストラップなら今の状況に説明が付く」
よかった、俺の所為じゃ……いや、俺の所為じゃね??……考えるのはやめとこう
どう考えても逃げ道はなさそうだったので、とりあえず現状の打破へと思考をシフトした。
「トラップボスは、確か隠されてる魔法陣に触れないと現れない…魔法陣に触れると出現の予兆として普段とは違う事が起こる…だったか?」
「あぁ…出現が確定した以上、別階層へ逃げ込むか倒すしか対処法はない」
「トラップ起動で出るボスはエリアボスと同じでレイド戦だぞ?出現したら逃げ切れる自信ねぇぞ!?」
「なら……ボスが出現する前に逃げるしかないだろ!!」
そう言って俺達が一目散に駆け出そうとしたその時、地面を突き破って巨大なモンスターが出現し、その衝撃で俺達は進行方向へ大きく吹き飛ばされる。
「「ッのわァァ!!」」
地面から出てきたモンスターは…木の根のような太い触手を大量にうねらせる中心にある大きな花が吹き飛ばされてる俺の視界に入る。その中に一瞬見えた女性の上半身が俺らを捉えた。
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モンスター名:アルラウネ(クラウン級)
通常種(約3m)より約5倍。15mの巨体が大量の触手を使い攻撃してくる、その攻撃は鋼の剣を容易く捻じ曲げ一撃でも生身に当たればひとたまりも無い。
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「早!?もう出てきた!!しかもアルラウネかよ最悪だ!!てか翔弥!下層か上層への階段の場所はわかるのか!!」
「知らん!お前は!」
「知ってたらこんな質問してないわ!」
「だろうな!」
俺達がそんなやり取りをしていると出現したアルラウネは、周りにある木々を薙ぎ倒し俺達の方へ確実に迫っていた。
「やっべぇ!標的、俺たちだ!!!!…取り敢えず壁まで走るしかない!!」
「僕達しか居ないみたいだし、当たり前だろ!!」
標的にされた事に気付いた俺達は一目散に壁をめざして駆け出した。
「だぁぁぁ!!クッソォォ!!」
「「なんでいつもこうなるんだよォォ!!!」」
・・・・・
ダンジョンが現れてから約46年、今では50階層までの情報はあるが新たに48階層までが攻略されている。
ダンジョン内では資源が減る事が無く今では様々な資源が調達されており世界の資源不足問題は、そのほとんどが解決されている。
ダンジョン内には復元の魔法がかかっているのか壁を崩し木を伐採しても、鉱石を採掘しモンスターや人の死体をそのままにしても、約1時間程度で壁、木、鉱石は元の状態へと戻、り死体は跡形もなく消えてしまう。
ダンジョンには、ダンジョンそのものに認められた者しか入る事が出来ず適合に規則性が未だに見つかっていない。その為、事前に適合者を判別する事は不可能とされている。
さらにダンジョン内では法律が通用しない為、殺人も窃盗も全てが行えてしまう、ダンジョン内でカメラ等の電子機器は使用出来ず復元魔法の所為で、物を長時間置いておくことができない。その事も相まって適合者でさえダンジョンに足を踏み入れるものが少ない。その中でも1番の理由はダンジョン内で死んだ場合その死体は残らないからだ。
死体を抱えて外へ出ようとするのは、わかりやすい自殺志願に他ならない…
そんな危険な場所とわかっていながらもダンジョンなんて面白そうn…楽しそうな場所に足を踏み入れずには居られず、今では同じく適合者だった幼馴染と2人でパーティーを組み、毎日のようにダンジョンに入り浸っ…潜っている。
そんな俺達だが今絶賛!!大ピンチです!!
「「レイドなんて2人で勝てるわけないだろぉぉぉ!!」」
「「誰か助けて(くれ)ぇぇぇぇ!!」……
*次回からモンスター図鑑が乗ります