第二話 ダンジョン創造
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「起きて下さい。起きて下さい。」
う〜ん。うるさいなぁ。無視してもう少し寝るか。
「起きて下さい。起きて下…………起きろや!このバカタレが!!」
俺は怒鳴られて反射的に起きて辺りを見回すと、そこには草原が広がっていて、俺の隣には腰くらいの高さの台座と、その上には水晶玉が乗っかっていた。どうやらこいつが喋っているらしい。
「やっと起きたか。お前が俺のマスターか?」
「誰?いや、ほんとに誰?」
水晶玉は驚いた声を上げながらも答えてくれた。
「はぁ!?何にも聞いて無いのか?俺はダンジョンコア。あんたの創るダンジョンの核であり、サポーターでもある。ダンジョンに関係する事なら何でも聞いてくれ。」
なんか、すごく頼りになりそうな声のダンジョンコアだった。因みに、口調とは裏腹に、女のような声だった。
そういう事ならばと、色々と聞くことにした。
聞いた話を纏めると、
ダンジョンマスター、及びマスターが召喚した魔物は水や食料を必要としない。食事等は嗜好品。
ダンジョンマスターは、ダンジョンポイント(これからは省略してDPと呼ぶ。)があれば老いない。
DPは、この草原をダンジョン化した際に出た魔物の死骸で確保済み。これ以降の取得は、ダンジョンに来た侵入者の数や撃退した数によって決まる。
ダンジョンの中心を創るには、どんなのがいいかをダンジョンコア(これからは省略してコアと呼ぶ。)に西洋風の城とか、塔とかを言えば原型は創ってくれる。細ければ細かいほどいい。
基本的には、ダンジョン内では何でもDPを使用する。
半年の間は、準備期間なので誰も侵入出来ない。
一年後にはダンジョンマスター同士の交流会がある。
「まぁ、大体こんなもんか。コア、DPはどれくらいあるんだ?」
「大体30万位だな。ここらへんはかなりの数の魔物が集まってたみたいで初期DPに加えるとその位になるからな。」
なるほど…だったら、あれができるかもな…
「コア、10階層の塔を創れるか?外部装飾はコアに任せる。」
「分かった。5万DPかかるぞ、ちょっと待っててくれ。」
「分かった。それ位なら先行投資としては十分だ。」
10分程待つと、20階建てのビル位はありそうな塔が完成した。正直、凄まじい速さで塔が建っていく姿は圧巻だった。
「それじゃあ、マスタールームに転移するか。」
コアがそう言うと、一瞬で景色が変わった。ここは、塔の最上階らしい。ていうか結構酔うな。これ。まぁ、そこは我慢だ。
「コア、ここに俺が前世で住んでた家を建てられるか?」
「その位ならお安い御用だ。死神様から、データはもらってあるからな。大体、3千DPだな。」
おお。思ったより安い!何年も住んでた家だから、愛着があった。これは嬉しい!そうこうしてる間に家が出来た。
どうやら2階の俺の部屋の隣がコアの部屋になっているみたいだ。ガスや水道とかもDPで使えるらしい。
「で、マスター、これからどうする?」
「もちろん、防衛の準備しかないだろ?死にたくないしな。」
俺はため息をつきながら答えた。
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