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独立戦争での魔術使用に対する考察
大陸で起こった独立戦争では、魔術師が狙撃を行うなどして戦果を挙げた。
宗主国側の戦術は、魔術師による遠距離術式の一斉掃射。しかも横隊などの密集隊形をとることが多かった。
これは、当時の術式精度が芳しくなかったり、射程が短かった為である。
また遠距離術式とは言えども、敵を殺傷するほどの距離となると相当に近づかざるを得なかった、宗主国側には味方兵士の逃亡の恐れがあるため督戦隊による統制が必要だった、という背景もある。
これに対して、散兵しながらの狙撃は、魔術師が敵指揮官など高脅威・高価値目標を狙うことで、敵の指揮系統を麻痺させることが可能であった。
独立派がこの独立戦争に勝利することが出来たのも、この散兵しながらの狙撃という戦術が功を奏したと言えるだろう。
また新型の杖を使用した長距離狙撃による、こうした戦果は他国のドクトリンを一変させることとなった。