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Summer Echo  作者: イワオウギ
V
276/294

275.次の日、お昼になると

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

│ 次の日、

│ お昼になると、お兄ちゃんとカメさんが来ました。

│ 前の日より早い時間でした。

│ 体を起こしたワタシは、

│ 身だしなみをちょっと整えたあと、

│ 『どうぞ。』って返しました。

│ 『今日は早いね。

│  お昼ご飯、もう食べたの?』

│ カメさんを迎え入れた、戸口のお兄ちゃんにそう訊くと、

│ お兄ちゃん、

│ ドアを閉めながら答えました、

│ 『いや、

│  メシは まだ。このあと食べる』って。

│ ワタシが、

│ 『え、

│  食べてからでも良かったのに・・・』って、こっちに来たお兄ちゃんに訊くと、

│ お兄ちゃん、

│ 床頭台の、昨日置いていった雑誌を拾って言いました。

│ 『大学の研究棟を出たところでさ、カメに言われたんだよ、

│  昼メシ、

│  あとのほうがいいんじゃないか、って』

│ 『え?』

│ 『お前、

│  食べ物の匂い、ダメなんだろ?

│  なら、

│  念のため、

│  終わってからのほうがいいんじゃないか・・・って、カメが』

│ 『えっ』

│ 驚いたワタシは、

│ すぐに、カメさんを見ました。

│ カメさん、

│ 自分のイスをワタシのベッドの近くに置き、そこに腰掛けようとしているところでした。

│ ワタシ、

│ カメさんにお礼を言いました。

│ 『あの、

│  気を遣っていただいて、ありがとうございました・・・』

│ カメさん、

│ イスに坐ったあと、ちょっと照れくさそうに頭をかきました。

│ そうして、

│ 『・・・まぁ、

│  うん、

│  もしかしたら、って思ったから・・・』って言いました。

│ お兄ちゃんの声がしました。

│ 『じゃあ、

│  オレ、

│  今日もここで雑誌 読んでるから。

│  終わったら教えてくれ』

│ 目を向けると、

│ お兄ちゃん、壁際のイスに腰掛けていて、

│ 自分の胸ポケットから、イヤホンを引っ張り出してるところでした。

│ 同じくお兄ちゃんを見ていたカメさんが、

│ 『あぁ、分かった。』って返しました。

│ 続きます。

└―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

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