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Summer Echo  作者: イワオウギ
V
180/292

180.今朝、目を覚ますと

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

│ 今朝、目を覚ますと、

│ ツワリは相変わらず酷いままで、色々最悪でしたが、

│ でも、熱はかなり下がってました。

│ 夏期講習に行ってきました。

│ そのまま教室に残って、仲の良い人たちと喋っていると、

│ 友達が、肩にバッグをかけてこっちに来ようとしているのが見えました。

│ ワタシは、

│ 喋ってた人たちに、

│ 「ゴメンね、約束があるから。

│  じゃあ、また明日」って言って、

│ 自分のバッグを持って、友達のところに行きました。

│ 学校を出たワタシたちは、

│ そのまま、

│ いつものカラオケのお店に向かいました。

│ 途中、友達に、

│ 「顔、すっごいげっそりしてるけど、

│  ホントに大丈夫なの?」って心配されました。

│ ワタシは、歩きながら、

│ 「うん・・・。

│  まぁ、なんとか・・・」って返しました。

│ 「マスクしてるけど、匂いの方?」

│ 「うん。

│  なんか、前より酷くなっちゃって・・・」

│ 「あのさぁ、

│  さっき、ちょっとフラついてたし、

│  帰って大人しく休んでた方がいいんじゃないの?」

│ 「1時間くらいなら平気だよ。

│  それに、

│  その、大事な話があるって・・・」

│ ワタシがそう言うと、

│ 友達は、

│ 少ししてから、

│ 「・・・うん」って返しました。

│ カラオケのお店に入りました。

│ 友達の2曲目のとき、

│ 友達が頼んだドリンクと食べ物が届けられました。

│ 歌い終えた友達が、

│ ワタシの前にあるグラスを見て訊きました。

│ 「りんごジュース、飲まないの?」

│ ワタシは答えました。

│ 「さっきちょっと飲もうとしたんだけどね、

│  なんか、ダメそうだった・・・」

│ 「りんごジュースは飲めたんでしょ?」

│ 「飲めたけど、

│  でも、調子のいいときじゃないと飲めなかったから・・・」

│ 友達は、

│ ため息をひとつ、つきました。

│ そうして、

│ 「・・・食べ物は?

│  何か頼んだ?」って訊きました。

│ ワタシは、首を振りました。

│ 友達が、

│ 「トマトなら、食べられるでしょ?」って言いながら、

│ 自分の頼んだサラダの皿を、こっちにちょっと押しました。

│ ワタシは、

│ 少ししてから、また黙って首を振りました。

│ 友達も、

│ また、ため息をつきました。

│ ワタシは友達に、

│ 「それよりさ、

│  大事な話って何? どうしたの?」って言いました。

│ 友達は、ゆっくり下を向きました。

│ そのまま、ちょっとしてから、

│ 「・・・あのさ、

│  彼氏から連絡、あった?」って尋ねました。

│ ワタシは、黙って首を振りました。

│ 友達が、

│ 間を置いてから言いました。

│ 「・・・実は私、

│  あんたの彼氏の家に、勝手に行ったの」

│ え・・・って、ビックリしました。

│ 「えと、

│  どうして?」って訊きました。

│ 友達が答えました。

│ 「あんたの彼氏に、文句言ってやろうと思って・・・」

│ 「・・・いつ?」

│ 「1回目は、土曜の夕方。

│  呼び鈴を何回か鳴らして待ってみたんだけど、

│  出てこなかった。

│  それで、

│  一旦階段を下りて、建物の反対側に回って、

│  窓を見上げたら、

│  部屋の明かりが点いてて、カーテンの向こうで人影が動いた気がして・・・」

│ 「・・・」

│ 「だから私、

│  すぐに彼氏の部屋の前に戻ったの。

│  呼び鈴を何度も鳴らして、

│  おい、中にいるんだろ、隠れてないで出てこい、

│  ちゃんと責任取れ・・・って、

│  大声で怒鳴りながら、ドアを思いっきり叩いてたら、

│  隣に住んでる人のドアが開いて、

│  すごく迷惑そうな顔で、こっちをじっと見てて・・・。

│  だから、

│  私、頭を下げて、

│  その日はそれで家に帰ったの・・・」

│ 「・・・」

│ 「次の日も行ったけど会えなくて、

│  昨日も、ちょっと遅めに行ったの。

│  部屋の呼び鈴を押しても、やっぱり出てこなかったから、

│  だから、

│  また建物の反対側に回って、アイツの部屋の窓を見上げてみたら、

│  そしたら、

│  部屋の真っ暗で、窓にあったカーテンが無くなってて・・・。

│  駐車場も確かめてみたけど、

│  アイツの車、無かった。

│  多分、逃げたんだと思う。

│  私のせいだよね・・・。

│  ゴメンね・・・」

│ ワタシは、首を振りました。

│ 「ううん。

│  多分、もともと そのつもりだったんだよ。

│  ワタシと会うの、()けてたし、

│  連絡だって、ぜんぜん取ろうとしてなかったし」

│ 友達は、また、

│ 「ゴメンね・・・」って謝りました。

│ ワタシは、

│ 気にしないで。友達のせいじゃないよ・・・って言いました。

│ 少ししてから、

│ ワタシは、テーブルの上にある自分のスマホを取って、

│ 彼とのメッセージのやり取りを確認してみました。

│ ゆうべのままでした。

│ ワタシのメッセージだけが、何件も並んでました。

│ 電話も かけてみました。

│ 圏外ではありませんでした。

│ 「この電話番号は、

│  現在、使われておりません。

│  もう一度番号をお確かめの上、おかけ直し下さい」って聞こえてきました。

│ 少ししてから通話を切り、スマホを下ろすと、

│ 友達が訊きました。

│ 「・・・どうだった」

│ ワタシは、

│ スマホ画面を見たまま、首を振りました。

│ 「・・・使われてない番号だって」

│ 友達は、

│ 私のせいだ・・・って泣き出しました。

│ そうして、

│ ゴメンね、ゴメンね・・・って繰り返しました。

│ ワタシは、

│ 友達のせいじゃないから。気にしないで・・・って、

│ 友達の頭を撫でてました。

│ 続きます。

└―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

│ カラオケの残り時間が少なくなってきたので、部屋を出ました。

│ これからどうするか、友達の家で話し合う予定でしたが、

│ 頭が痛くて目眩(めまい)もして、体の調子があまり良くなかったので、

│ 自宅に帰って、ひとまず休むことにしました。

│ 友達が、別れ際に言いました。

│ 「じゃあ、

│  さっき言った通り、ネットでちょっと調べてみて、

│  それから連絡する」

│ ワタシも、

│ 「分かった。

│  じゃあ、またねー」って言って、友達に手を振って、

│ そのまま帰宅しました。

│ 自分の部屋に戻ってから、

│ ネットで、高校生で妊娠した人の話とか中絶に関する情報とか探してて、

│ そのときに、

│ たまたま、ここのサイトを見付けました。

│ 皆さんの相談や回答を少し見させてもらって、

│ ここなら色々詳しく教えてもらえそうだったので、

│ それで、

│ 自分のニックネームを登録し、この相談を投稿させて頂きました。

│ 妊娠は、

│ 今、恐らく7週目くらいです。

│ 病院には行ってません。

│ お父さんとお母さんはもう寝てしまったので、

│ 妊娠したかも・・・と伝えるのは、明日の夜になると思います。

│ 担任の先生にも伝えないと・・・って思っているのですが、

│ いつ言ったらいいのでしょうか?

│ 病院に行く前にも、

│ 一応、言っておいた方がいいのでしょうか。

│ きっと、

│ 親にも先生にも、すごく怒られると思います。

│ 怖いです。

│ 皆さんの意見を聞かせて下さい。

│ 宜しくお願いします。

└―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

┌―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

│ すみません、

│ ワタシはどうするつもりでいるのか・・・を書き忘れました。

│ 今のところ、

│ やっぱり、堕ろすしかないのかな・・・って思ってます。

│ 高校生だと、まだ早い気がするので。

│ 最後に、

│ ワタシの、まとまりのない長々とした駄文に ここまで付き合って頂き、

│ ありがとうございました。

│ では、おやすみなさい。

│ ろんりーウサギ

└―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

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