180.今朝、目を覚ますと
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│ 今朝、目を覚ますと、
│ ツワリは相変わらず酷いままで、色々最悪でしたが、
│ でも、熱はかなり下がってました。
│ 夏期講習に行ってきました。
│ そのまま教室に残って、仲の良い人たちと喋っていると、
│ 友達が、肩にバッグをかけてこっちに来ようとしているのが見えました。
│ ワタシは、
│ 喋ってた人たちに、
│ 「ゴメンね、約束があるから。
│ じゃあ、また明日」って言って、
│ 自分のバッグを持って、友達のところに行きました。
│ 学校を出たワタシたちは、
│ そのまま、
│ いつものカラオケのお店に向かいました。
│ 途中、友達に、
│ 「顔、すっごいげっそりしてるけど、
│ ホントに大丈夫なの?」って心配されました。
│ ワタシは、歩きながら、
│ 「うん・・・。
│ まぁ、なんとか・・・」って返しました。
│ 「マスクしてるけど、匂いの方?」
│ 「うん。
│ なんか、前より酷くなっちゃって・・・」
│ 「あのさぁ、
│ さっき、ちょっとフラついてたし、
│ 帰って大人しく休んでた方がいいんじゃないの?」
│ 「1時間くらいなら平気だよ。
│ それに、
│ その、大事な話があるって・・・」
│ ワタシがそう言うと、
│ 友達は、
│ 少ししてから、
│ 「・・・うん」って返しました。
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│ カラオケのお店に入りました。
│ 友達の2曲目のとき、
│ 友達が頼んだドリンクと食べ物が届けられました。
│ 歌い終えた友達が、
│ ワタシの前にあるグラスを見て訊きました。
│ 「りんごジュース、飲まないの?」
│ ワタシは答えました。
│ 「さっきちょっと飲もうとしたんだけどね、
│ なんか、ダメそうだった・・・」
│ 「りんごジュースは飲めたんでしょ?」
│ 「飲めたけど、
│ でも、調子のいいときじゃないと飲めなかったから・・・」
│ 友達は、
│ ため息をひとつ、つきました。
│ そうして、
│ 「・・・食べ物は?
│ 何か頼んだ?」って訊きました。
│ ワタシは、首を振りました。
│ 友達が、
│ 「トマトなら、食べられるでしょ?」って言いながら、
│ 自分の頼んだサラダの皿を、こっちにちょっと押しました。
│ ワタシは、
│ 少ししてから、また黙って首を振りました。
│ 友達も、
│ また、ため息をつきました。
│ ワタシは友達に、
│ 「それよりさ、
│ 大事な話って何? どうしたの?」って言いました。
│ 友達は、ゆっくり下を向きました。
│ そのまま、ちょっとしてから、
│ 「・・・あのさ、
│ 彼氏から連絡、あった?」って尋ねました。
│ ワタシは、黙って首を振りました。
│ 友達が、
│ 間を置いてから言いました。
│ 「・・・実は私、
│ あんたの彼氏の家に、勝手に行ったの」
│ え・・・って、ビックリしました。
│ 「えと、
│ どうして?」って訊きました。
│ 友達が答えました。
│ 「あんたの彼氏に、文句言ってやろうと思って・・・」
│ 「・・・いつ?」
│ 「1回目は、土曜の夕方。
│ 呼び鈴を何回か鳴らして待ってみたんだけど、
│ 出てこなかった。
│ それで、
│ 一旦階段を下りて、建物の反対側に回って、
│ 窓を見上げたら、
│ 部屋の明かりが点いてて、カーテンの向こうで人影が動いた気がして・・・」
│ 「・・・」
│ 「だから私、
│ すぐに彼氏の部屋の前に戻ったの。
│ 呼び鈴を何度も鳴らして、
│ おい、中にいるんだろ、隠れてないで出てこい、
│ ちゃんと責任取れ・・・って、
│ 大声で怒鳴りながら、ドアを思いっきり叩いてたら、
│ 隣に住んでる人のドアが開いて、
│ すごく迷惑そうな顔で、こっちをじっと見てて・・・。
│ だから、
│ 私、頭を下げて、
│ その日はそれで家に帰ったの・・・」
│ 「・・・」
│ 「次の日も行ったけど会えなくて、
│ 昨日も、ちょっと遅めに行ったの。
│ 部屋の呼び鈴を押しても、やっぱり出てこなかったから、
│ だから、
│ また建物の反対側に回って、アイツの部屋の窓を見上げてみたら、
│ そしたら、
│ 部屋の真っ暗で、窓にあったカーテンが無くなってて・・・。
│ 駐車場も確かめてみたけど、
│ アイツの車、無かった。
│ 多分、逃げたんだと思う。
│ 私のせいだよね・・・。
│ ゴメンね・・・」
│ ワタシは、首を振りました。
│ 「ううん。
│ 多分、もともと そのつもりだったんだよ。
│ ワタシと会うの、避けてたし、
│ 連絡だって、ぜんぜん取ろうとしてなかったし」
│ 友達は、また、
│ 「ゴメンね・・・」って謝りました。
│ ワタシは、
│ 気にしないで。友達のせいじゃないよ・・・って言いました。
│ 少ししてから、
│ ワタシは、テーブルの上にある自分のスマホを取って、
│ 彼とのメッセージのやり取りを確認してみました。
│ ゆうべのままでした。
│ ワタシのメッセージだけが、何件も並んでました。
│ 電話も かけてみました。
│ 圏外ではありませんでした。
│ 「この電話番号は、
│ 現在、使われておりません。
│ もう一度番号をお確かめの上、おかけ直し下さい」って聞こえてきました。
│ 少ししてから通話を切り、スマホを下ろすと、
│ 友達が訊きました。
│ 「・・・どうだった」
│ ワタシは、
│ スマホ画面を見たまま、首を振りました。
│ 「・・・使われてない番号だって」
│ 友達は、
│ 私のせいだ・・・って泣き出しました。
│ そうして、
│ ゴメンね、ゴメンね・・・って繰り返しました。
│ ワタシは、
│ 友達のせいじゃないから。気にしないで・・・って、
│ 友達の頭を撫でてました。
│ 続きます。
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│ カラオケの残り時間が少なくなってきたので、部屋を出ました。
│ これからどうするか、友達の家で話し合う予定でしたが、
│ 頭が痛くて目眩もして、体の調子があまり良くなかったので、
│ 自宅に帰って、ひとまず休むことにしました。
│ 友達が、別れ際に言いました。
│ 「じゃあ、
│ さっき言った通り、ネットでちょっと調べてみて、
│ それから連絡する」
│ ワタシも、
│ 「分かった。
│ じゃあ、またねー」って言って、友達に手を振って、
│ そのまま帰宅しました。
│ 自分の部屋に戻ってから、
│ ネットで、高校生で妊娠した人の話とか中絶に関する情報とか探してて、
│ そのときに、
│ たまたま、ここのサイトを見付けました。
│ 皆さんの相談や回答を少し見させてもらって、
│ ここなら色々詳しく教えてもらえそうだったので、
│ それで、
│ 自分のニックネームを登録し、この相談を投稿させて頂きました。
│ 妊娠は、
│ 今、恐らく7週目くらいです。
│ 病院には行ってません。
│ お父さんとお母さんはもう寝てしまったので、
│ 妊娠したかも・・・と伝えるのは、明日の夜になると思います。
│ 担任の先生にも伝えないと・・・って思っているのですが、
│ いつ言ったらいいのでしょうか?
│ 病院に行く前にも、
│ 一応、言っておいた方がいいのでしょうか。
│ きっと、
│ 親にも先生にも、すごく怒られると思います。
│ 怖いです。
│ 皆さんの意見を聞かせて下さい。
│ 宜しくお願いします。
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│ すみません、
│ ワタシはどうするつもりでいるのか・・・を書き忘れました。
│ 今のところ、
│ やっぱり、堕ろすしかないのかな・・・って思ってます。
│ 高校生だと、まだ早い気がするので。
│ 最後に、
│ ワタシの、まとまりのない長々とした駄文に ここまで付き合って頂き、
│ ありがとうございました。
│ では、おやすみなさい。
│
│ ろんりーウサギ
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