173.すみません、この文章を
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│ すみません、この文章を送る直前になって気付いたのですが、
│ 1つ前の話、別に書かなくても良かった話ですよね・・・。
│ ごめんなさい。
│ 続きです。
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│ 次の日、
│ 学校が終わったあと、言われたお店に行きました。
│ 彼との待ち合わせでよく使っていた、ファストフードのお店です。
│ 2階のいつもの席で待っていたのですが、段々と気持ち悪くなってきたので、
│ トレイを片付け、お店を出ました。
│ 駐車場のそばの、∩みたいな形の柵(車止め?)に腰掛け、
│ 飴を舐めつつ休んでいると、
│ 傘を2本持った友達が・・・、
│ あ、
│ 友達はお店に一緒に来てくれていて、離れた席にいました。
│ で、
│ 傘を2本持った友達が、お店を出てこっちに来ました。
│ ワタシは、
│ 『あ、ごめん、
│ ちょっとボーッとしてて・・・』って言って、
│ 友達の持ってるワタシの傘に、手を伸ばしました。
│ 友達は、
│ でも、
│ 『いいよ、
│ 私が持っててあげるから。』って言って、
│ 続けて、
│ 『それより、どうしたの?』って訊きました。
│ ワタシは、
│ 『匂いが、ちょっと・・・』って答えました。
│ 『あぁ、そっか・・・。
│ さっきも、途中で降りたもんね』って返ってきました。
│ 途中で降りた、というのは、
│ お店に来るときに乗っていたバスのことです。
│ バスは人が多く乗っていて、
│ しかも、
│ その日の午前中は雨で、午後もずっと曇ってました。
│ なので、
│ バスの中は湿気がすごくて、人熱れもかなりありました。
│ それでも、
│ 友達にもらったレモン味ののど飴を舐めたりして、
│ 途中まではなんとか耐えていたのですが、
│ 強めの香水をつけた人が乗ってきて、ワタシの近くに立ったところでダメでした。
│ 耐えられそうになかったので、
│ 次のバス停で、
│ 急遽、降りました。
│ ツワリがつらくなってくるのは、
│ あと1、2週間くらい先・・・って、ネットの記事で読みましたが、
│ ワタシの場合、
│ この時点で、かなりつらかったです。
│ 色々な匂いがきつくて、
│ 冷蔵庫だって、息を止めて開けないと気持ち悪くなってしまうし、
│ 胃の辺りがずっとムカムカしていて、まったく治まってくれないし、
│ 授業中も眠気がすごくて、
│ しょっちゅう、カクン・・・ってなっちゃうし、
│ ご飯も温かいのは食べられないし、
│ 朝は取り敢えず最悪だし・・・って、
│ もう、そういう状態でした。
│ それで話を戻しますが、
│ ファストフードのお店の外で、
│ 友達と一緒に、彼の車がやって来るのを待っていました。
│ でも、約束の時間になっても来ませんでした。
│ 連絡もありませんでした。
│ 更に5分くらい待ってから、スマホで彼にメッセージを送りました。
│ なかなか既読になりませんでした。
│ スマホから顔を上げると、友達がワタシに訊きました。
│ 『返事来た?』
│ ワタシが黙って首を振ると、すぐに友達が言いました。
│ 『なら、電話』
│ 少し迷いましたが、そうすることにしました。
│ 彼に電話をかけました。
│ でも、繋がりませんでした。
│ 圏外でした。
│ 通話を切って友達に伝えると、
│ 『はぁ?』って返ってきました。
│ ワタシが、
│ 下を向いたまま、黙っていると、
│ 友達が、
│ ちょっとしてからワタシに尋ねました、
│ 『・・・あんた、
│ 彼氏の家、知ってる?
│ 行ったことある? 近い?』って。
│ ワタシは、
│ 間を置いてから、
│ 『・・・でも、
│ 勝手に行くと怒られるし・・・』って返しました。
│ すぐに友達が言いました。
│ 『怒られる、って何?
│ こっちじゃん、怒るのは。
│ 会う約束をすっぽかされたんだよ? なんの連絡もなしに』
│ 『・・・でも、
│ もしかしたら何かあったかもしれないし・・・』
│ 『だったら、
│ なおのこと行くのが普通でしょ? 心配じゃん。
│ ってか、本気でそう思ってるわけ?』
│ 『・・・』
│ ワタシが何も言わないでいると、
│ 友達が、息をひとつ吐いて、
│ 次いで、ワタシの手を掴んで言いました。
│ 『・・・ほら、行こ?』
│ ワタシは、
│ 少ししてから、
│ 『うん・・・』って返し、立ち上がりました。
│ 友達とふたりで、彼の家に行くことになりました。
│ 続きます。
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