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ご都合主義の異世界転生  作者: 柾木 神々
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第九話

毎回短くて申し訳ありません。


各キャラの言葉遣いが変なのはそう言う仕様であったり、ミスであったりするので気を付けます。


なんとかPV4,000越えになりました。


皆さんありがとうございます。


これからも宜しくお願い致します。

第九話



 俺から事の顛末てんまつをを聞いた村長は頭をかかえていた。


「ううむ……これは面倒な事になりそうだのう」


 俺は、取り敢えず報告すべき事は全て報告したので、のんびりと出されたお茶菓子を食べて、お茶を飲んでいた。


 自分の独り立ちの事前試験がどうなるかも気になったが、流石さすがに今、そんな事を聞くのは不味まずいだろうなと思うぐらい分別ふんべつはあるので、村長がしゃべり出すのを待っていた。


 内心は「帰ったら不味まずいんだろうな~」と思っている事は国家機密以上の機密だ。


 だけれども、流石さすがに15分を過ぎたあたりになっても村長が頭をかかえてうなっていたので、声をかける事にした。


「村長、俺はもう帰っても大丈夫ですか?それと、俺の独り立ちの事前試験はどうなりますか?」


 村長は俺の声を聞いてようやく俺の事を思い出してくれたみたいだ。


「すまん、すまん。考えに没頭ぼっとうしすぎてうっかり忘れておった」


 村長のその言葉を聞いて思わず村長の事を怒るところであったが、村長の立場を考えて、なんとか我慢がまん出来た。


 俺にとっては事の顛末を報告すればそれで終わりだが、村長にしてみれば報告のあとからが 村長の仕事になるのである。


 まあそれを含めても報告をした者を忘れるのはどうかと思うが仕方がないと言う事にしておいてあげようと思う。


「ジン君、忘れておった事はあやまるからそんなににらまんでくれんか?」


 村長はそう言いながらからになった湯飲みにお茶をそそいでくれてから俺の独り立ちの事前試験の結果を言ってくれた。


 簡単に言うと、俺は事前試験どころか独り立ちの本試験すら合格であった。


 その原因は竜達のとどめを刺していた事も要因のごく一部であるが、メインはドラゴンゾンビと最下級とは言えあの魔族クズを倒した事が考慮こうりょされているとの事だ。


 元々(もともと)独り立ちの試験は手段は問わずに一人で大型の獲物を狩れるかどうかと言うのを見るのがメインである。


 まあ、手段は問わずにと言っても、他の人の狩った獲物を横取りしたり、人から獲物を買い取ると言った狩りと言えない事をすればその場で不合格及および、行動があまりにも悪辣あくらつであった場合は最悪死刑となる事もあるらしい。


 村長は俺に独り立ちの試験の合格と、一週間後に再び村長宅に来るように言ってから再び考えに没頭ぼっとうし始めたので退室する事を告げてから自宅へと帰った。


 自宅へと向かう俺の足取りは非常に重かった。


 どれ位かと言うと、両方の足にそれぞれいっトンの鉄球を着けている位には重い。


 何故かって?


 両親から怒られるだろうからだよ!!


 怖いんだよ!!


 文句あるか!!


 独り立ちの本試験を合格していたって全然、全く、欠片も安心出来ないんだよ!!


 村長に独り立ちの試験の結果を聞いたのだって、不合格扱いだったら地獄を見そうだったから内心はかなりのドキドキしていたよ!!


 レベルアップしているから勝てるだろうって思っている奴!!


 理屈じゃないんだよ!!


 もう、魂のレベルに迄刷り込みがされているんだよ!!


 兄や姉がいる奴なら分かるだろ!!


 あれを数十倍、いや数百倍強烈にしたのが俺の両親なんだよ!!


 しかも、普段は両親共滅茶苦茶優しいんだよ!!


 だから余計に怖いんだよ!!


 良くあるだろ!!


 普段大人しい奴ほど怒らせたら怖いって現象が!!


 俺の両親はその補正もかかっているから余計になんだよ!!


 独り立ちの本試験合格が雀の涙、いや、蟻の涙 (あるのかどうかは知らんけどな!!)程でも両親の怒りが和らげばもうけものって感じだ。


 これだったら魔族やドラゴンゾンビどもり合っている方がかなり楽だったわ!!


 そんな事を考えながら家路いえじについていると我がが見えてきた。


 しまった!!


 こんな事なら村長にとりなしてもらえば良かった!!


 よし!!


 今からでも遅くない、村長宅迄戻ってとりなしてもらおう!!


 そう決心して村長宅迄戻ろうと振り返った時、俺の両肩に手をかける人物達がいて、その両名の声が聞こえた。


 その声は地獄の鬼や閻魔大王、それに魔王や魔神達ですら裸足はだしで逃げるのではないだろうがと確信出来そうな冷たく、そして低い声だった。


 そしてその声は、今の俺がもっとも聞きたく無い声であったが、もうどうしょうもない、俺は今チビりそうである。


 そう、かの徳川家康さんの様に!!


 更にこの時、俺の頭の中ではドナドナが流れていた。


「「何処どこに行こうとしているのかな?お前の目的地 (家)は逆方向だと思うのだが違ったかな?」


 その声を聞いた瞬間俺は死を覚悟した。




 

両親や兄や姉に頭が上がらない事はもう遺伝子に組み込まれた呪いの類いだと作者は思っているので、そこの反論は一切耳をかしたくありません。


因みに作者に上のきょうだいはいます。

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