第四十六話
短いですが投稿します。
第四十六話
馬車に蒼玉達を繋いだあと俺達はそのまま街を出て馭者ぎょしゃとしての練習をする事にした。
「よーし、それじゃあ街の外で馭者の練習をしに行くぞ」
「はい、分かりました」
「は~い」
カヨウのここ最近の何時もの返事を聞いてから早速街の外に向かおうとしたら、
「ご主人様、今日は冒険者ギルドで何時もの依頼は受けなくても良いのですか~」
と珍しくカヨウが質問して来た。
ナテュールがカヨウの方を見て弱冠驚いた顔をしていた。
俺は驚いているナテュールを特に気にもしないでカヨウの質問に答えた。
「ああ、今日はこのまま馭者の練習に充てる」
「は~い、分かりました~」
俺が質問に答えると特にその理由を聞かずに納得していた。
俺が依頼を受けるのを忘れていないのかの確認だったのだろう。
今日の馭者の練習は、森へは近付かず街の周囲を回るだけなので、依頼を受ける積もりは更々無かった。
まぁ、薬草採取等の採取系の依頼なら採取後でも常時受け付けてくれるから大丈夫だし、いざとなれば俺が薬師や錬金術系のスキルを修得して調合とかすれば良いだけだしな。
それから夕方まで三人とも馭者の練習に明け暮れた。
そのお陰でナテュールとカヨウにも馭者のスキルを修得していた。
これで一応の目標は達成したので明日は休息日にして明後日に出発しよう。
「二人ともご苦労様、二人に馭者のスキルが出たので明日は休息日にして明後日に出発する」
「出発準備は出来ていると思うが、見落としがないかだけ確認しておいてくれ」
「はい、分かりました」
「は~い」
「なら、今日はこの辺で終わりにして宿屋に帰るぞ」
そして俺達三人は宿屋に帰って蒼玉達の世話をしてから晩飯を食べて寝た。
朝起きて、朝食をとってから俺達は蒼玉達の世話をして街中をぶらぶらしていた。
荷物の再確認も終わっており、特に買い足す物もなく用意は万全であったので、色々な店を冷やかしていた。
俺個人では、申し訳なかったが色々なスキルをコピーさせて貰いながらであったが、特に目新しいスキルは無く、スキルのレベル上げだけで終わった。
しかし、それだけでも結構有り難いものであるので贅沢は言ってられない。
実際の所は自分でスキルを鍛えた方が上昇のスピードは上なのだが、それをするとナテュールとカヨウの二人が休めないのでそうしていないだけである。
店の冷やかしと言っても、着替えの服や下着類は適当に買い足していたり、屋台で串焼きとかも買い食いしたりしていたのでそこそこ楽しかった。
ごめんなさい、嘘つきました。
日本に居た時も、村に居た時も、女性や女の子とかとデートの類いは一切した事が無かったので、ドキドキしていたり楽しかったです。
今までの街での買い物は、必要な物資の買い出しとかにあたるのでドキドキも楽しさもほぼ無かったが、今日は完全なオフの日なのでデートみたいでドキドキもするし楽しかったです。
見栄はってすみませんでした。
しかも、ナテュールは絶世の美人と言っても過言ではないし、カヨウも物凄く可愛いしで大変なのですよ。
二人とも何時もの冒険者の装備ではなくごく普通の街にいる娘風の服装なので余計に美人度や可愛さが目立つので、すれ違う人達はみんな振り返ると言っても過言ではない状況なので優越感も有るのですが、嫉妬の視線も有るのですよ。
だから色々な意味でのドキドキでしたよ。
俺も、冒険者として行動していると気にならなかったので油断していたとも言える。
これは二人には顔を隠す様な装備を買わないといけないかなと真剣に考えた程ですよ。
俺ってチキンなんだなと実感してしまった。
仕方が無いとも思うけどね。
そこっ、だらしない奴とかチキン野郎とか思うなよ。
自分で言ったり思ったりする分には良いけれど人には言われたくないからな。
そんなこんなでドキドキな一日が終わった。
次回からは気を付けようと心に刻み付けた一日だった。
いよいよ明日は出発の日である。
道中の二人のレベル上げとスキルのレベル上げに新しいスキルの修得を考えながら眠りについた。
読んで頂きありがとうございます。
主人公のデートに対するチキンぶりは仕様ですので、苦情や反対意見は受け付けておりませんのでご了承下さい。
後、ナテュール達を買う時にはデートとかは考えていなかったのでドキドキはしていません。
いよいよ次回は出発出来ます。
今後とも宜しくお願い致します。
出来れば今月は20日と30日にも投稿したいと思っていますがあまり期待しないで下さい。