第三十五話
最近体調を崩しがちなのが怖い今日この頃です。
第三十五話
休憩も終えたので、カヨウの話を聞く事にした。
ナテュールの時と同じく、出来るだけ簡単に説明しよう。
カヨウは多尾族と言う種族らしい。
この種族はかなり珍しい種族らしく、【幻影魔法】が生まれつき使えるらしい。
ただ、使えると言っても十歳迄はあくまでも自分の姿を人族に見せかけるのがやっとと言う位しか使えないらしい。
普通に考えたらそれでも凄いと思うのだが、多尾族からしたらそれはまだまだダメダメなレベルらしい。
当たり前レベルの話として多尾族の子供は常日頃から姿を人族として生活しているらしい。
そうでなければ珍しい種族なので捕まえて奴隷として売られる可能性が高いと言っていた。
それに、そこまでしていても一人前と見なされる迄は多尾族が住む村から余り遠くまで行ってはいけないと村の大人から耳にタコが出来るまで言われるらしい。
カヨウの場合は、村の近くの森で薬草とかを採取していたら、徐々(じょじょ)に村から離れていったらしい。
通常ならそれに気付いた村の大人の誰かに注意されるか村まで連れ戻されるらしいのだが、運の悪い事に、その時は誰にも気付かれなかったらしい。
そして薬草を持ちきれない位まで採取し終えて周囲を見たら村から大分離れてしまったと言う事に初めて気付いたらしい。
所謂迷子と言うやつである。
そこでじっとしていたらまだ探しているであろう村の大人達に見付けて貰えたであろうに、カヨウは自分で村まで帰ろうとして、森の中を更に動き回ってしまったらしい。
村の位置が分かっているか、運が良ければ、それでも村までたどり着いていたであろうが、そのどちらでもなかったみたいで見事?に迷子として深みにはまってしまい、村からは更に離れてしまったらしい。
村の大人達もカヨウが帰って来ない事に気が付いて村を中心として半径十キロを探していたのであるが、カヨウはその時には既に村から十五キロ位離れてしまっていたので発見されなかったのである。
カヨウはその後、親切な冒険者達に保護されて近くの街まで移動中に盗賊に襲われ、親切な冒険者達は偶々全員男だったので皆殺しにされ、カヨウだけが捕まってしまい、違法な奴隷商人に売られてしまったらしい。
その後はナテュールと同じくであった。
見た目は普通の人族の子供なので特に調べられる事もなく、子供であったが故に奴隷商人に魔法を使うなとは言われなかったのでずっと幻影魔法をかけ続けていたらしい。
普通の人族の子供の魔法修得率がほぼゼロなので、今までの奴隷商人達が魔法の使用を禁止しなかったのは偶々(たまたま)なだけであった。
それでも極稀に魔法の使用を禁止する奴隷商人はいるが、それでも攻撃系の魔法を禁止する程度にしているのがせいぜいである。
これは、前にも少し説明したと思うのだが、一番最初の違法な奴隷商人は別としても、一般的な奴隷商人に売られる時は、犯罪を犯して奴隷になった者を除けば、納得して奴隷になる者が殆どで、納得していなくて、奴隷商人の元から逃げれば、逃亡奴隷になるので、見付かった時には一般奴隷よりも悪い立場の犯罪奴隷扱いになったりするので、奴隷商人達も魔法の使用に関してそこまで厳密には制限しないのが当たり前になっているのである。
兎に角、そんな訳でカヨウも俺が買いに行った奴隷商人の所まで流れ流れて来たみたいである。
俺が【神眼】で見た時に種族の欄が分からなかったのは恐らく【神眼】をまだ完全には扱いきれていない可能性が高まってしまった。
カヨウの魔法もステータスには反映されない類いの幻影魔法であり、カヨウは俺が【神眼】を持っている事は知らないので、俺が【神眼】でステータスを見ている時にタイミング良く幻影魔法をかけてステータスを誤魔化す事は不可能であると思われるので、【神眼】を十全に使いこなさなけらばいけないと反省してしまった。
初代竜神のベスプレームスのステータスを見た時には、恐らく正確にステータスを見れていたと思うので、その経験で油断でもしていたのかも知れない。
あの転生神からのメールでも、ベスプレームスのステータスを見た時の事を指摘していないので、あの時はキチンと見れていたとしか思えない。
まさかあの時見たステータスも正確ではなくて、転生神がその事を指摘し忘れている何て事はないと思いたい。
まぁ、もし間違っていたとしても確認のしようもないけれどね。
その事は置いといて、これからの事を二人に言っておこうかな。
今のカヨウの尾は一本です。
カヨウの詳しい事はまたその内に書きますので暫くお待ち下さい。
これからもよろしくお願いいたします。




