第百十八話
第百十八話
翌日、冒険者ギルドの使いの人から全員で冒険者ギルドに来る様にと言われたので、俺達は全員で冒険者ギルドに向かった。
そして、冒険者ギルドに着いてから直ぐにギルドマスターの部屋へと通された。
部屋の中にはギルドマスターと、受付の職員の人が一人いた。
「全員で来てもらったのにすまないが、全員では座れないので申し訳ないが、代表者のジンの他は二人位しか座れないが勘弁してくれ」
確かに部屋には大勢の人間が座れる様にはなっていないので、俺の他にはナテュールとカヨウの二人にソファーに座ってもらった。
他のメンバーにはソファーの後ろに立って待機してもらった。
「ギルドマスター、それで全員で来いとは何でしょう?」
「何かありましたか?」
「あぁ、まずは盗賊団の懸賞金と、君達のランクについてだ」
「まず、ジン君君はCランク、次に、ナテュール君、カヨウ君、ファルカス君、リオン君、ポーラ君はDランク、他の六人はEランクになる」
「ギルドカードを変更するから全員のカードを彼女に預けてくれ」
「カードの更新には少し時間が掛かるから待っていてくれ」
俺達はギルドカードを同席していたギルド職員の女性に渡した。
「次に、盗賊団の懸賞金は帰りにでも受付で受け取ってくれ」
「まあまあの金額になったからギルドカードに入金出来るけどどうする?」
「もしカードに入金するなら、冒険者ギルドがある街や村ならどこでもおろせるぞ」
「ただし、ギルドの規模によっては預けた金額を全ておろす事は出来ないからそこだけは注意してくれ」
「入金している金額はギルドカードに記載されているからいつでも確認出来るぞ」
「他の人には入金されている金額は見えないからそこは安心してくれ」
「別に入金は義務ではないから無理に入金する必要はないからな」
まあ、俺は預けずに全てを【アイテムボックス】に入れたり、仲間に渡してあるマジックアイテムのポーチに入れておけば良いのだしカードに入金するのは最低限で良さそうだな。
そして、ギルドマスターと少し話している間にギルドカードの用意と懸賞金の用意が出来たみたいなので、取り敢えずそれぞれのカードに金貨十枚分を入金してもらって、残りは全てを受け取った。
因みに、懸賞金や盗賊団の奴隷商人への売り上げは金貨七百枚以上になったそうだ。
盗賊団の幹部以上の者達はなかなかの高額だったらしいが、残りの者達は極普通の金額だったらしい。
そして、この盗賊団の中で賞金首は盗賊団の団長、副団長、そして幹部の中から二人だけだったらしい。
それでも、盗賊団そのものに賞金が掛かっていたみたいで、その分だけ雀の涙程の上乗せがあった程度らしい。
どうやらあの盗賊団は、あのアジトにはたどり着いて間がなかったみたいで、被害も俺達が助けた人達の他は2、3件位だった様で、それだけが不幸中の幸いとギルドマスターが言っていた。
俺達が盗賊団のアジトから貰った戦利品は、一部の物を除けば、どうやら前にいたところから持ってきた物らしい。
まあ、どっちにしろ、婚約指輪の様な物や、換金しづらい物、持っているだけで罪になりそうな物は、冒険者ギルドに引き渡したり、冒険者ギルドで換金して貰う予定の物以外は全て【アイテムボックス】の中で保管するので、どうでも良いのだけどね。
もし、お金に困る様な事が有れば、売れるので問題無しとしておこう。
後は受付でギルドカードの受け取りと、入金にお金の受け取りをしてしまえば、明日は旅の続きの準備をする最終日にあてるので、いよいよ出発だな。
さっさと海辺の街に行って買い物したり、海鮮の料理を堪能しないとな。
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