第百十七話
第百十七話
俺が冒険者ギルドに報告した盗賊団のアジトの調査隊が確認を終えて帰って来た。
調査隊は調査だけでなく、盗賊団が利用していたアジトを再利用させない為の作業もあったらしく、帰って来るまでに一月程掛かった。
やはり蒼玉達よりもスピードもスタミナも劣る馬達なので、仕方がないと言うしかない。
しかも、アジトを再利用させない為の埋め立ての作業もして来たのなら十分に早いと言えると思う。
俺達は調査隊の帰還を待つ間、適度に冒険者ギルドで依頼を受け、色々な調味料、香辛料、鉱石や薬草系の素材、木材、それに本屋で本等を買ったりしていた。
すでに大量に持っているのだが、それでも俺達がそういう物を買ったという証拠というか記録が必要になる時が来た時に、慌てたくないので常に買っている面もある。
それに、少しでも俺のスキルを知られない様にする努力には労力を惜しまない事にしている。
どこでどんな不利益を被る事になるかも知れないので、細心の注意をしてもし過ぎる事はないと思っている。
それに、食材等にしても、同じ物であっても、栽培している地域や環境で味も変わってくるだろうから、一概にスキルを秘匿する事だけが理由でもないんだけどな。
そして、明日以降に冒険者ギルドに来てくれとの伝言を宿の受付で受け取ったので、今日はずっと買い物をして旅の準備をしていた。
一応、衛兵に引き渡した盗賊団の懸賞金等も、冒険者ギルドから受け取らないといけないので、明日の朝食後すぐに行く積もりだし、余程の事がない限り明後日には出発する積もりである。
この事はナテュール達にも言ってあるから、ナテュール達もその積もりで買い物に行っている。
そして、俺は武器屋で適当な武器と、矢等の消耗品を買っている。
この後に、防具屋にも行ってそこでも適当な防具を買っていこうと思っている。
勿論、手入れの道具や消耗品も買っている。
更にその後は屋台で美味しそうな物を大量に買う予定である。
ところで、この一月で結構な数の依頼をこなしてきたので、今回の盗賊団の一件で冒険者のランクが上がればラッキーなのだが、上がるだろうか?
まあ、上がらなくても上がり易くなるかも知れないから、上がらなくても良しとしておこう。
下手に期待し過ぎていると、ランクが上がらなかった時に落胆してしまうからな。
それに、流石にそんなに直ぐには上がらないのが普通だからな。
そんなに簡単にランクが上がってしまえば、無理をしてしまい、無謀な依頼を受けてしまい、死んでしまう冒険者が多発しそうだしね。
まあ、どっちみち明日には分かるだろうし、それまでの楽しみにしておいて、今は買い物にせいをだろうかな。
これからも宜しくお願い致します。
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