第十話
内容がかなり乱れております。
申し訳ありません。
第十話
「「何処に行こうとしているのかな?お前の目的地 (家)は逆方向だと思うのだが違ったかな?」」
その声を聞いた瞬間俺は死を覚悟した。
そう!!
その声の正体は家の両親だ!!
そして頭の中でドナドナが繰り返し流れている間に俺は自宅へと拉致されていくのであった。
去らばジン!!
君の事は永遠に語り継がれるであろう。
ご愛読ありがとうございました。
Fin…
ってそんな訳あるかーーー!!
ゴホン。
両親に拉致られた俺は絶賛説教中であった。
「何親との約束破って初代竜神様の領域に入って行ってるんだ~!!森に行く前にあそこには行くなって言ったよね (両親は以前に竜の巣と言っていた。)。間違いなく言ったよね。お前も言った時きちんと返事してたよね。お前の記憶は親との約束は破っても大丈夫ってなっているのかな?それとも忘れていたのかな~?お前の中の約束はどうでも良いことの中に分類されているのかな~?どうなのかな~?はっきり言ってみろ!!」
父の口調が怒りのあまりなんか変になっている。
これはかなり不味い兆候だ。
取って付けた様に言うが、俺は正座させられている。
この世界にも理屈は分からないが正座という習慣というか風習というか、とにかく正座があり、昔から (と言ってもまだこの世界では12才だが)怒られる時には正座させられていた。
母の方は父の後ろで顔の表情的には笑顔であるが、目の奥が笑っていないし、母の背後に鬼が見える気がする。
「こらっ!!人の話を聞いているのか!!」
何とかしようと辺りを伺っているのがばれた見たいで怒りのボルテージが上がってしまった。
「ごめんなさい。約束は覚えていたけどあの時はああするのが一番良いと思ったんだ。それに、初代竜神様から村長さんに念話で了解をとったって言われたから大丈夫だと思ったんだ」
「その時に俺達との約束の事はきちっと初代竜神様には言ったのか?ええっ?」
その言葉を聞いた瞬間俺の顔色は面白い程蒼くなった。
皆さんの予想通り言っていません。
初代竜神に言ったのはあくまでも森に狩りに入っていた事情と初代竜神が倒れていた所に行った理由、それに気配を消していた理由とかだけで両親との約束は一言も言っていた事実はありませんですはい。
「あっ………」
「何が「あっ………」だ言っていなかったんだろ!!」
「ごめんなさい。言っていませんでした」
「確かにお前のしたことは正しい。しかし、その過程が間違っている。最終的に正しい事をしても、その過程が間違っていればいらぬ面倒を背負い込む事になることだってあるんだぞ。そのせいで身動きが取れなくなっていざという時に大切なものが守れなくなる事だってあるんだ。その時に傷付くのは他の誰でもないお前なんだぞ」
「ごめんなさい」
「本当に反省しているのか?今回の場合だと、結果的には良かったかも知れないが、初代竜神様の時だって、痛みの為に初代竜神様が動いてしまった拍子の一撃が掠りでもしたらお前は死んでいてもおかしくなかったんだぞ。魔族との戦闘だってそうだ。どうやら今回は相手が一人しか居なかったみたいだが、初代竜神様達を襲った連中が全ていたらその時にも殺されていた可能性だってあるんだ。お前が死んでしまった時に誰も哀しまないとでも思っていたのか?それとも自分は絶対に死なないとでも思っていたのか?」
「ごめんなさい。でも俺が行動したから初代竜神様の事をドラゴンゾンビに堕ちなくてすんだし、他の多くの竜達もドラゴンゾンビに堕ちなくてすんだんだよ。確かに全ての竜達をドラゴンゾンビに堕ちなくてすんだ訳じゃ無いけど……。でも、おかげで【竜神の恩人】や【竜族の恩人】といった称号も得られたんだよ。だから…」
「だからなんだ?お前のした事が全て正しいとでも言うのか?お前の中では親との約束などどうでも良いとでも言うのか?その事で親から怒られるのを逃げようとするのも正しいとでも言うのか?違うだろ!!今回は何とかなったかも知れないが、次に同じ様な事になった時も今回みたいになるとは限らないんだぞ!!その時も約束事を破って怒られそうになったら逃げようとするのか!!称号なんてものは所詮称号でしかないんだよ!!称号を得ようとして無茶をして死んでいった奴を俺や母さんは嫌に成る程見てきたんだよ!!お前もそうなりたいのか?それとも結果的に得られた称号を持ち出して許されようとするな!!」
「まぁまぁ貴方。説教はそれぐらいにして後は直接身体で反省してもらいましょう」
母からのその言葉を聞いた瞬間に俺の背中にこれでもない位の強烈な悪寒がはしった。
その強烈な悪寒を感じた俺のとった行動はたった一つ。
「ごめんなさい!!本当に反省していますので勘弁して下さい!!お願いします!!次からはきちんと約束事を守りますから!!」
俺はひたすら謝って何とか肉体言語による説教を回避を選択し、即座に行動に移した。
逃げ出せば逃げ切れるだろうが、そうなれば後が怖い、というか怖すぎて体が逃げ出す事を拒否している。
それに、いくらレベルが高かろうが、耐性がある程度あろうが痛いものは痛い。
誰が好き好んで痛い思いなどするか!!俺は決してソッチ系の人ではないし、そんな世界への扉なんぞ開きたくはないんだ。
世間一般的にはレベルアップでステータス等が上がったりした事は良い事。
称号を得た事も良い事。
今回の一件を解決と迄はいかないが、終息させた事も良い事。
説教を言葉と肉体言語で受ける事は悪い事。
大体こんな感じで3対1で全体的には良い事で終わりそうだが、俺的にはその最後のたった一つの悪い事が良い事の数倍になる位にキツいので絶対回避を選んだのである。
文句が有るなら俺と同じ説教を受けてみろ!!
両親の怒りの度合いによってキツさがうなぎ登りになるんだ、今よりもっと小さかった時に、死にかけてからはトラウマになってしまっているのは仕方がないのであると断言しておこう。
と、兎に角、何とか肉体言語の説教を回避した俺はその後軽く、ほんの少しだけ (他の人に言い訳がたつくらい)誉められてから夕飯を食べてから寝に部屋へと行った。
何で他の人に言い訳がたつくらいかだって?
それはそんなに難しい事ではない。
単純に、俺のやった事は結果的には良い方向に向かったかも知れないが、他の、俺より後の世代の時に、俺のやった事を前例として模倣してその子が死んだり、重傷をおったり、死は免れても四肢欠損みたいな事になるとまずいので、村長から村の大人達に事情を話して俺のやった事は独り立ちの試験の禁止事項として盛り込まれる事になった。
俺のケースは、俺の運と、チートなスキルがあって初めて可能なだけであり、俺ですら運が悪ければ死んでいた可能性がある位なので、他の人なら確実に死んでいただろうと俺も思うので納得出来た。
だから家の両親は俺の帰るのを家の外で待ち構えて、他の家の子供達に俺が怒られているのを印象付け、更に、自分達との約束を破った事を反省させていたのだろう。
両親には小さい頃から (まあ、今の年齢で言っても子供で小さい頃と言われてもおかしくないのだが)冒険者になりたいと言っていたので余計に約束の重要性を教えようとしてくれているのだと思う。
冒険者になると場合によっては貴族と口約束をしてしまう事があるらしいが、貴族から言ってきた口約束は信用するな、しかし、自分からした口約束は絶対に守れと言われていたのだ (まあ今回は見事に忘れていたのだが)、貴族は権力を持っているので意地でも約束を守らせようとするらしいから面倒臭いらしい。
家の両親は過去に冒険者だったらしいけど過去に何があったのか聞いてみたいが、今聞くのは説教が復活しそうなので当分はやめておこう。
因みに俺が自宅へ向かったのをチクったのは皆さんの想像通り村長の念話である。
村長の立場上仕方がないのだろうが、正直俺に両親から怒られる事を言っておいて欲しかった。
まぁ村長にクレームをつけるのは一週間後の時に置いておくとして、明日こそ本当にスキルをチェックするぞと思いながらだが、本当に明日にチェック出来るのだろうか。
忘れていそうな気もするが、その時はその時で明後日にはチェックするぞと思うんだろうな。
お休みなさい。
一応、りょに怒られる理由等を書いて有りますが、かなり書きなぐった感じになってしまっているので読みにくくなってしまっているかもしれません。
次回からはかなりとばして行くかもしれませんが、今後とも宜しくお願い致します。