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ご都合主義の異世界転生  作者: 柾木 神々
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第一話

作者は非常に打たれ弱いので酷評はしないで下さい。

感想の返信は恐らく出来ませんのでご了承下さい。

不定期投稿になります。



9月9日に書き方をある程度変更しました。

 俺は神多 刃 (こうだ じん)所謂ボッチと言う存在

だった。


 異世界転生に憧れており、異世界に行っても困らない様に剣道を初め、柔道、空手、合気道に弓道、ボクシング等の格闘技全般を片っ端から習い、他にはオンラインゲームにパソコンのプログラミング、裁縫、料理に調味料の作り方、科学知識に工学知識、果ては鍛冶知識等々猛烈に勉強していった。


 おかげで高校を卒業する頃には文武両道に家事全般、おまけに鍛冶も出来る努力の人でありながらそのせいで友人達と遊ぶ事もなく勉強の為に独りを好んだ為に、最終的にボッチの出来上がりである。


 しかし、その努力のおかげで一流大学に楽々合格、これから楽しいキャンパスライフが待っていると意気揚々と大学に登校している時に事件が起こった。


 通り魔が現れて周囲の人を手に持っていたサバイバルナイフで斬り付けていたのである。



 それを目撃してしまった。


 異世界転生に憧れ、格闘技や武術全般をマスタ-していた俺は、当たり前の様に通り魔の前に出て、あっさりと取り押さえると言う事は無く、通り魔が目の前に現れるまで呆然としていた。


 しかし、呆然としていたのは通り魔の目の前に小さい女の子が泣きながら蹲っているのを見てしまった時までであった。


 通り魔が女の子に気付きナイフを振りかぶった時無意識に通り魔を殴っていた。


 そして、しゃがんでから女の子に向かい合って優しく早く逃げる様に言ったら、女の子は懸命に怖いのを我慢してゆっくりとだが確実に現場を離れて行ってくれた。


 そして女の子が安全な所まで行ったのを見届けてから振り向くと、すぐ目の前に通り魔がいた。


 その姿を見た瞬間、先程の女の子の事を思い出し一気に怒りがこみあげてきて殴りかかっていた。


 通り魔をボコボコにしている途中に、腹部に痛みがはしったので確認すると、通り魔が持っていたサバイバルナイフがお腹に深々と刺さっていた。


 しかし、通り魔の後ろの方に警察官達がかけつけて来ているのが見えたので、自分に刺さっているサバイバルナイフが通り魔に抜かれない様に、通り魔の指をへし折って柄の部分を自分で固定し終えたと同時に意識を失った。



~~~~~~~~~~~


 気がついた時、周囲は真っ白で、平衡感覚や距離感が全く掴めない空間に寝ていた。


 腹部の痛みは全くなく、それどころか服も破れておらず、ナイフで刺された跡すらなかった。


 不思議に思ったが、それよりも気になるので、無駄だと思いつつも周囲の状況を確認しようと立ち上がったその時、急激に辺りが目も開けられない位の光に包まれた。


 光が収まった時、目の前に光で人の形を型どった様な人物?がいた。


 その人物?が唐突に僕に話し掛けてきた。


『君はどうしたい?』


 唐突に質問されているのに、俺は目の前の存在が何となく「ああ、神様なんだ」なんて事を思っていた。


そして、「どうしたいとはどういう意味ですか?」と神様に尋ねていた。




 神様は特に気を悪くした様子も無く、

『君は生前異世界に行く事を望んでいただろう。

だから、異世界に転生するか、それとも記憶を消去してランダムに転生するかどちらが良いか聞いているんだよ』

と答えてくれた。



「本当ですか?」

と猜疑心たっぷりに聞き返してしまっていたが、特に気にする様子も無くと言うより、まあその質問が来るだろうなって感じで、

『嘘を言ってどうするんだい?』


『まあ、そのまま死んであの世行く事も出来るよ』

と答えてくれた。



「いや、それは嫌ですね」


と言うと、僕の答えが予想通りって感じで



『だろう、だからどうするんだいって聞いているんだよ』

 若干にやけた顔をして答えてくれた。


 そのにやけた顔が少し気になってはいたが、確認したい事があるので気にしない様にして、確認したい事を聞く為に、

「その前に幾つか確認したい事があるのですが確認しても良いですか?」


と聞いてみた。


 聞いてみると、特に悩む素振りも無く、


『別に良いけど何かな?』

と質問の許可が出たので、


「まず、どうして僕の前に現れてこられたのですか?」


 現実にこんな事が起こるとは思わない気持も少しはあったので、自分の前に現れた理由を確認をしてみた。


『幾つか理由はあるけれど、全部聞きたい?』

悪戯っ子の様な顔をして神様が確認をしてきた。


かなり気になる顔をしていたが、


「勿論です」


 気になる度合いが、自分の前に現れた方のが大きかったので、理由を聞いてみた。



『一つ目は、自分の目標の為とはいえ呆れるほど色々な知識を吸収していく為に、尋常ではない位の努力をしていたのを見ていた他の神様が異世界転生を打診してきたから』


『二つ目は、見知らぬ女の子の為に命をかけて』


『三つ目は、神の賽子を振ったら自由意思による転生をしても良いと出たから』


『最後は、先に述べた三つをふまえて考えたら、面白そうだったから!!』


「・・・・・・・・・・はい?」


 三つ目と最後の理由を聞いた時には冗談にしか聞こえなかったので、答えに対する反応がかなり遅れた。


 いや、遅れたと言うより聞き間違いだと思っていたら、


『いや、だから面白そうだったから!!』


 キレ気味にそう断言されてしまった。


「何故最後にそうなるんですか!!」


 キレ気味に言われたせいか、こちらもキレ気味になって言ってしまった。


 すぐキレるのは駄目だけれどこの場合は仕方がないよね。


 そんな事を考えていると、


『神って忙しい方はいっぱいいるけど転生神の僕って案外暇なんだよね。

だから娯楽に飢えててさ~。そうした時に丁度君が死んで、転生を頼んできた神がいたので君の事を大急ぎで調べていたら異世界に転生するのが夢だったみたいだから君を異世界に転生させて、その様子をのぞき見しようかな~って思っていたからね!』



「随分とぶっちゃけましたね」


『早い事転生させてのぞき見したいからね』


「……分かりました。その代わりに色々とチ-トな能力を下さい」


『いいよ~。なんなら性別やおおよその外見や種族とかも選んでいく?』


「出来るのでしたら」


『それじゃ~サクッと選んでいこうか~。まず君が転生する世界だけど異世界モノでポピュラ-な剣と魔法がある世界だよ。勿論レベルもあるし、スキルにもレベルがあるし、スキルの種類によってはスキルが進化するからね、レベルは基本的に上限が無いけれど、スキルの方のレベルは上限が100迄だからね。スキルの進化の条件等は自分で探してね。魔物もいれば魔族、魔王や魔神なんかもいるからね。広さなんて君がいた太陽系なんかがスッポリ入ってお釣りがくる位の広さがあるよ。他の予備知識は転生する時に直接頭の中に入れておくから安心してね~』




「分かりました。ありがとうございます」


「早速欲しい能力を言っていっていいですか?」


『いいよ~。どんなのにする?』


「え~とですね。まずは、≪スキル強奪≫、

≪天凛の才、(武術)≫、≪天凛の才、(魔法)≫、

≪完全鑑定≫、≪瞬間記憶≫、≪瞬間習得≫・・・等のスキルが欲しいのですが」

思いつく限りのチ-トなスキルの数々を言っていた。


『それぞれのスキルの説明してもらっていい?』


「はい、まず≪能力吸収≫ですが、倒した相手の持っているスキルを自分のものにするスキルです。勿論同じスキルを持っていれば上乗せしていくタイプです。

≪天凛の才、(武術)≫と≪天凛の才、(魔法)≫は、まあ文字通りの武術と魔法の才能があり、見ただけでも瞬く間に習得していくスキルです。

≪完全鑑定≫は、

どんなものでも鑑定出来るスキルです。

≪瞬間記憶≫は、見たものを理解し、記憶して忘れないスキルです。≪瞬間習得≫は、理解し、記憶したものを習得するスキルです。・・・とまあ細かいニュアンスが伝わったかは不安ですが、こんな感じです」


『いいよ、細かいニュアンスは頭の中を覗くから』


「そんな事が出来るなら最初からそうして下さいよ」


『別にそうしても良いけど、そうすると君への負担がかなりかかるから聞いてからの方が良いんだよ』


 こう言っては怒られそうなので、口には出さなかったけれども、意外と真剣な顔で真面目に言ってきたので素直に頷いておいた。


 それから結構な時間頭の中を調べられていた。


 しかし、はたから見れば、二人が向かい合って、ボーっとしている風にしか見えなかった。



 そうしているとおもむろに、


『よし読み取りは終わったよ。スキルの事以外にも少し読み取りさせてもらったけどおかげで色々とおまけも付けてあげられそうだし楽しみにしていてね』


『それじゃ年齢や種族等はどうする?』


『ある程度の事なら自由に選べる様に出来るから言ってみて』


 言ってみてと言われても、どんな種族があるのか分からないので、素直に、「どんな種族があるんですか?」と聞いてみた。


『種族はリストがあるからそこから選んでくれて良いよ』


 神様がそう言った瞬間に、俺の目の前に種族の書かれたリストがズラリと出てきたので、一つ一つ種族の特徴ごとチェックしていった。


 そして、種族を選んだ後に、性別を選んでから神様にこれから行く異世界の事をある程度教えて貰った。


 そうして数時間過ぎた時に、


『転生後の設定とかが終ったから転生させるね』


 神様がそう言った瞬間に、辺りが光に覆われて、俺の意識が閉ざされていった。





『あの様な感じで宜しかったでしょうか?』


 刃を転生させた神が、何処を見るとはなしに喋っていた。


 すると、誰も居ないのに、


『ええ、大丈夫です。後の事は頼みましたよ』


 乙女の様な、少女の様な、妙齢の女性の様な、年齢不詳の声が聞こえてきた。


『分かりました。後の事はお任せ下さい』


 刃の前では気さくに話していた転生神は、すこぶる真面目に声の主に応えていた。



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