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魔法少女☆戦闘

花粉症です。眼球を取り出して洗浄したい……へくしっ

「ふははははは!! 愚かなる人間どもよ! 我が裁きを受けよ!」

 言いながら逃げ惑う人々へ手から怪光線を放つ怪物。

 あたしは防御呪文を唱えると、その間に立ちはだかり、怪光線を跳ね返した。

 ……でも光線が発射されてから駆けつけるのに、何故いつも間に合うのかな? 

 不思議だな~大人の事情ってヤツね、きっと。

「むう。何者だ、貴様!?」

「真心を忘れた可哀想な怪物さん達。

 この愛と希望の魔法少女プリティ☆スターが、

 アナタのドキドキ、ぶち壊してみせる!(はーと)」

「ふははははは! そらそら逃げろ逃げろ、虫けらめ!」

「きゃあああ!!」

「うああああ!!」

 あたしが2カメさんと3カメさんに流れる様に笑顔を振り撒き、5カメさんのパンチラ狙いを軽くウインクをして窘めつつ決めポーズをしている間に、件の怪物は人々を襲い始めていた。

「もう!」

 あたしはポーズが完成してカットインが入るのを強制的に排除し、人々の盾となる。

 これだから今回の敵さんは困っちゃう。

 どうも今回の敵さんはリアル志向らしい。

 今みたいに前口上~決めポーズ中や変身シーンでも襲い掛かってくる。

(……お約束が通じない相手って、疲れるなー)

 あたしは内心溜息を付きつつも背後の人々に叫ぶ。

「ここはあたしに任せて皆さんは早く逃げて! スターからのお願い★」

 必死に食いしばり、懇願する美少女。

 に、見えるよう演技する。

 実は防御呪文が効いてるのであんまり痛くないんだけどね(てへ)♪

「流石は、プリティ☆スター!」

「今日も助けてくれてありがとう!」

「スターたん萌え~魔法少女ばんざ~い!」

 ……あの人達、何回襲われてるんだろ。

 台詞も一緒だしエキストラさん足りてないのかな~?

 でも逃げてくれた事だし……お金になるから……まっ、いいか☆

「えい、いきなりスターライト★じょえのさいど~♪」

 牽制の意味で最終虐殺浄化魔法を放つ。

「ふははははっはははっはっは! 効かぬ、効かぬぞ!」

 これだからお約束を無視する敵は嫌い(はぁ)。

 今での敵さんは最後にこれを撃てば斃れてくれたのに。

 でもそれは陽動。

 本命は閃光に目が眩んだ敵さんの懐に潜り込んじゃうこと♪

 魔法が効き辛い相手には愛の鉄拳制裁が一番みたい(うん)。

「いっくよ~スターラッシュ★び~ととうーで~す♪」

 あたしは身体能力と威力強化を魔法で付加した拳で敵さんを殴る。

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラぁ!!」

「ぴぎゃあああああああ!!」

 敵さんは完全に沈黙リタイヤ。末端部から灰となっていく。

「あれ? もしかして勝っちゃった?(てへ)」

 軽く頭をこずいて舌を出す。

 今日も苦しい戦いだったな~。

「絶対魔法少女モノじゃねえよ……番組的にどうなんだ、コレ……」

 遅れて駆けつけた癖にしたり顔で余計な事を言うコメットを、あたしは見えない振りをして踏みつけた。





「あっあっあっ……これはこれで……イイ」

 ヨガってる。マジでキモい。

 こっちが本命? 自戒予告

「大変よ、コメット。

 どうやら敵さんに捕まってしまったみたい! 大ピンチね!」

「……何やってんのさ、スター。

 っていうか、何で目を覚ますなり手術台に縛られてるの、ボクは!?」

「アナタにはロリコン疑惑があります」

「ち、違うんだ! ボクはただ少女の身体が好きで、スベスベのお肌をクンカクンカするのが趣味なだけなんだ! 決してロリコンじゃない!」

「……語るに落ちたるとはまさにこの事ね。

 はぁ……そんなアナタにはパートナーを任せられません。

 ちょっと脳みそを改造しま~す★」

「え”!?」

「大丈夫♪ ちょ~っと前頭葉にドリルを挿れちゃうだけだよ★

 感情がなくなり、精神的に廃人になるだけだから!」

「やめてやめてやめて! ちょっ、マジ洒落になんねー!」

「あ、痛み止めは一応用意したよ。はい、コレ」

「? 何さ、コレ」

「バ○ァリン。アナタと一緒で成分の半分はやらしさで出来てるんだって」

「優しさだよ! っていうか、半分どころかその欠片もスターからは感じねえよ!!」

「あ~もう。うるさいなー……じゃあ、スターロボトミー☆ご~♪」

「あ”あ”あ”あ”あ”~~~~!!!!!!!!!」


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