魔法少女※回想(2)
わたしは固まっていた。
っていうか、頭がフリーズしていた。
恭介さんと訪れたマンション型ホテル。
2LDKの豪華な室内。
でも寝室は……一緒だった。
10畳程の広さに並ぶツインのベット。
決してやらしい訳じゃないのに、油断していたせいか顔が赤面する。
反応がないのを心配したのか、恭介さんが来た。
寝室の事を尋ねると、平然とした顔でさらりと答えてくる。
(もう~……恭介さん、女心が全然分かってない!)
わたしは上気する頬を両手で挟み込む。
……ちゃんと責任、取って下さいね?
「じゃあ舞香、後でな」
卓球やプリクラ、二人でお土産コーナーを冷やかした後。
ホテルの温泉前で恭介さんは手を上げ男湯へ入って行った。
その後姿を見送り、わたしも温泉に入る。
檜風呂やジャグジー、露天風呂。
湯質も良くつい長風呂になってしまう。
けど一番困ったのがアメニティの多さ。
石鹸や化粧水が多いのは嬉しい事なのだろうけど、優柔不断な自分はどれを使っていいのか迷ってしまう。
結局1時間近く温泉を満喫してしまった。
お待たせして怒る恭介さんではないけど、少しでも早く一緒にいたい。
わたしは下地の薄化粧にチークとリップを施し、シックな黒ワンピを着る。
「アダルトな魅力で彼をイチコロにしちゃいなさい」
文奈ちゃんの言葉を思い出す。
(恭介さん、少しはドキドキしてくれるかな?)
鏡の中の背伸びをした少女に、わたしはにっこり微笑んだ。




