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魔法少女※回想(1)

 朝目覚めると、大好きな人の寝顔が目の前にあるというシュチエーション。

 傍から見ると羨ましいかもしれないけど、当事者になった今では、とても心臓に悪いということが分かった。

 特に慣れないお酒で酔っぱらい、痴態を晒した後となるとなおさらだ。

 わたしはうろ覚えながら口走った数々の言動を思い出し、顔が赤面するのを止められなかった。

(う~どうしよー。もう恭介さんの事まともに見れないよー)

 シングルベットで一人羞恥に悶えながら、わたしは昨日の事を回想してみた。


 

 待ちに待った旅行当日。

 自覚してなかったけど興奮してたのか全然寝付けなかった。

 でも気分はハイテンション。

 朝から恭介さんと一緒なのも嬉しい。

 わたしは高揚する気分のまま恭介さんとのお喋りを楽しんだ。

 しかし無理が祟ったのだろう。

 高速に乗ったとこまでは記憶にあるも、次に意識が戻ったのは那須のホテルに着いてからだった。

「着いたぞ、舞香。そろそろ起きろ」

 穏やかなテノールに優しく揺り動かされる。

 その声に思わずにやけちゃうけど、すぐに自分の失態を思い出し謝罪した。

 恭介さんは気に病む事なく笑ってたけど、寝顔が可愛いとか意地悪な事を言う。

 正直嬉しいけど困る。

 拗ねるわたし。

 だけど宥めながら案内されたホテルはそんな気分を吹き飛ばしてしまった。

 豪華ホテル。

 漫画やテレビでしか見た事のない建物が聳えたっていた。

 ここに泊まるんですか? お値段とか大丈夫なんですか?

 感嘆し、でも不安になる貧乏性なわたしは思わず尋ねた。

 恭介さん曰く、会社の保養所だし泊まるのは隣りのマンションだという。

 それでも充分凄くて、大人ってカッコイイな~とか単純に思ってしまう。

 だからわたしは心の望むまま恭介さんに腕を絡めてみた。

(ありがとう、恭介さん。今日は素敵な旅行に連れて来てくれて)

 わたしは好きな人と共に在る幸せを噛み締めながら、恭介さんと歩くのだった。 

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