魔法少女☆述懐
何だかやる気がでません(はあ…)
まあそんなこんなで、思い返すも恥ずかしい屈辱を味わいながら俺は戦ってきた。
地底魔神王国「DONDOKODON」や異界渡航船団「OPPEKEPU」等々。
その活躍を詳細に記載すると2クール(1クール13話構成~10話くらいにスタッフの息抜きを兼ねて総集編)は掛かりそうなので割愛させて頂く。
お蔭様で最近は街の人達の知名度も上昇して最近は動きやすくなった。
最初の頃は「変身」した後の俺……でなく、あたし(可憐で華奢で無駄に可愛い魔女っこ)を見て、コスプレイヤーだとカメコに付け回されるは、お巡りさんに補導されかけるは大変だった。
今となっては良い思い出である。
結構稼げたしな(うへ☆)
「恭介さん、早く朝御飯を食べて頂けませんか?
わたし、これから学校なんですけど」
回想に浸っていた俺を現実に引き戻したのは愛しの愛娘(重複してる? 気にすんな)舞香ちゃんである。
今年の四月から中学生になり、グッと女性っぽくなった。
大人びたボブショートに妖精の様な顔立ちをしている為、かなりモテるらしい。
……娘に手を出す奴は誰であっても「○す」がな。
「恭介さん?」
冷たい視線で俺を見やる舞香。
何故か中学に入ってから……いや、妻と別れてから名前にさん付けで呼ばれるようになってしまった。
もう「パパ♪」って呼んでくれないのかなー(はぁ)
「ああ、すまん。ちょっと仕事の事を考えていた」
「忙しいのは分かりますが、今は自宅です。
少しは家の事、家族の事を思いやって下さい。
そもそもママが出て行ったのは恭介さんを嫌いではなく、一緒にいると……」
愛娘に10分も説教をされる。
「分かりましたか?」
「はい」
何だろう。娘に叱られるという、この新鮮な感じ。
一歩間違えば危ない快感に目覚めてしまいそう。
「真剣に聞きなさい!」
「はい!」
まあ……冒頭にも言ったが、そんなこんなで。
俺こと武藤恭介(35歳、バツ1、子持ち)は魔法少女「プリティ☆スター」として日々活躍しているのである(できるなら今期で打ち切られてほしい)。
嘘次回横苦(変換ミス)
「大変だよ、スター!
ネットで君のことが炎上中だよ!
このままじゃ晒されちゃう!」
「ったくよーマジ使えね~な、おい。あんだけカキコしただけで……(ぶつぶつ)」
「あ、あの~スター?」
「ん? なあ~に、コメット?」
「今すげー邪悪な顔してPC弄ってるけど……大丈夫?」
「うん♪ あのね、最近ね、スターってば粘着質な奴等に絡まれてるの」
「そうだねー」
「こいつらってば構っても無視しても、ホ~ントしつこいの!
でもね、名案を思い付いたの!」
「あのさ、なんでボクを木に縛りつけてるの?
っていうかさ、何で魔法少女が電気ノコギリのエンジンを吹かしてるの?」
「要はお祭り好きなんでしょ?
だったら、あたしが起こしちゃえばいいじゃない! 祭りを!」
「あほか! マイナスにマイナスを掛けてもプラスになんねーよ!
っていうか、2乗だっつーの!」
「いいから祭られろ~そしてあたしのプリティさの礎となれ~(ブロロロロ)!」
「ああああああああああああああああああ!!
やべーやべーマジやべー!! あー!!」
「結局アクセス数上がんないじゃない。もうや~めた(ポイ。ガシャンガシャン)」
「……じゃあやんなよ(ぐす)」