魔法少女☆流転
寒いです……(はぁ)
「舞香は大事な娘だ。俺にも手伝わせてほしい」
ここ数時間考えてきた結論を告げる。
「え……?」
驚いたように答える舞香。
「反対……しないんですか?」
「ああ。色々考えたんだ、舞香の事。
舞香は自分で決断して決めたんだろ、魔法少女になる事を。
例え俺や摩耶に心配を掛けるとしても。
俺はその思いを尊重したい。
彼女達の存在は必要なんだ。この残酷な世界には。
でもさ、舞香の事が心配な事には変わりない。
だからせめて俺に出来ることを手伝わせてほしい」
少し照れながら舞香の手を握る。
「そして改めてありがとう、舞香。俺を助けてくれて。
正体がバレるかもとか多分葛藤したんだろ?
それでも……俺を救ってくれた。
嬉しかったよ。絶望の中に希望があるってことは」
「恭介……さん。
いいんですか、わたし。魔法少女を続けても?」
「ああ、勿論。
たださ、俺の大事な家族が危険に晒されるのは嫌だからさ。
俺は舞香を守るぜ。自分に出来る精一杯の力で」
「家族……?」
「ああ、奥さんや娘なんかより、も~~~~っと大事な絆だ。
舞香が嫌と言っても、ず~~~~~っと傍にいるぞ、俺は」
「もう……恭介さんの馬鹿……」
俺の告白に顔を赤らめる舞香。
そしてポロポロと涙を零し始める。
「でも……ありがとうございます。
不安だったんです、わたし。
二人に黙って魔法少女で在り続ける事が。
だけど恭介さんの言葉でわたしも救われました。
わたし、いいんですよね? 続けても。
これからも想いを抱き続けても?」
「ああ。まだまだ未熟な俺だけど、舞香と共に在りたい気持ちに嘘はない。
その……よろしくな、舞香」
「こちらこそ……。
御迷惑をた~~~~くさん掛けちゃいますけど」
俺の真似をしながら舞香は涙を拭い、微笑み頷いた。
「さ、帰ろうか。
近くに美味い海産レストランがあるんだ。食べて行こうぜ」
「はい! 何だかわたし、おかなが空いちゃいました」
並んで歩く俺の腕を抱きながら、舞香は極上の笑顔を浮かべるのだった。
好感度高めなルート(みたいな)。
分岐点次第でヤンデレ化する舞香。こわっ。




