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魔法少女☆着替

4発目……(ガク)

 受付で料金を支払い、男女別になっている更衣室前で別れる。

 手早く着替えを済まし、更衣室出口で待つ。

 さすがは常夏をイメージしたテーマパーク。

 更衣室の時点で予感はあったが、こうしてメイン会場のウォーターパークに出てくると水着でも汗ばむくらいの室温だ。

(本当に随分変わっちまったな~)

 することもなく所在無げに周囲を眺めてると、

「恭介さん」

 後ろから舞香に声を掛けられた。

 慌てて振り向く俺。

 水着を買いに行ったものの、現物を見て無い為、どんなデザインなのか気になる。

 期待しながら振り向いたその先には!

 ……どう見てもタオルのこいのぼりがいた。

「おい、舞香」

「……だって、恥ずかしいです」

「お前、俺に披露する為に買ったんじゃないのか?」

「それはそうですけど……いざとなったら自信がなくて……」

「大丈夫だ。俺が保障する。だからその分厚く巻いてるタオルを脱げ」

「……本当ですね? 絶対笑わないで下さいよ?」

「ああ」

 羞恥に顔を赤らめながら、覚悟を決めたかのように舞香はタオルを脱いだ。

 そこにいたのは、どこからどう見ても完全無欠の水着美少女だった。

 青のセパレートにパレオを巻いた華奢な肢体。

 流麗な黒髪と陶磁器の様に白い肌が水着に映える。

 照れと憂いを隠す様に俯き加減気味なのもポイントだろう。

 俺が全国美少女コンテストの審査員なら、即この娘を優勝に推すね!

 現に通りすがりの男共が幾人も振り返り舞香を見てる。

 ……お前らウチの娘を見るんじゃねえ。汚れるだろうが。

 俺が舞香を庇い無駄に闘志を燃やしていると舞香が不思議そうに声を掛けてきた。

「恭介さん?」

「あ、ああ。マジで見蕩れてた。

 っていうか可愛過ぎだろ、舞香。反則級だ」

「……もう。あまり言わないで下さい。恥ずかしい」

 胸元を腕で覆いながら、呟く。

「んじゃ、行くとしますか。最初はどうする? 流れるプールでも行ってみるか?

 俺の記憶が正しいなら結構流れが急で面白いんだよ」

「恭介さんにお任せします」

「そっか。あと、足元滑るから気をつけろよ」

「はい。……迷惑でないなら、手を繋いで欲しいのですが……」

「ん? ああ。別に構わないぞ。ほれ」

「あ。……ありがとうございます」

「じゃあ行こう。植物園とかまだあるのかな~」

 俺は舞香と手を繋ぎ、あやふやな記憶を頼りにウォーターパークを歩き始めた。

 

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