Z世代、青島俊作に沼る
「踊る大捜査線」のレポエッセイとなっております!約27年前のドラマなのですね……。昭和を駆け抜けるレジェンドドラマが、令和を生きるZ世代にぶっ刺さった話です。
ある日、ドラマウォッチャーのルーティン(番組表をひたすら見る)をこなしていると、ハッピーアワーで「踊る大捜査線」が始まることを知りました。ハッピーアワーとは、フジテレビ(関東ローカル)で13:50~15:45までの再放送枠です。ここは、1クールのドラマとは違って、一日に二話進むので、細かなチェックが必要なのです。
「踊る大捜査線」という、レジェンド最高オブ最高の刑事ドラマは元々見たいと思っていました。そこに「絶対、踊る大捜査線はぜーーーったい見た方が良い!!」という親からの強い後押しもあり、見ることにしました。
軽ーい気持ちで見ると、あーら不思議。まんまと沼りました。最高です。語彙力を無くすほど、語りきれないくらい最高でした。今までのドラマレポは、まだ最低レベルの語彙力を保ってきたのですが……。今回は少し無理そうです。本当に、すみません。
見ていない方なんていませんよね。(圧)ですが、今まで続けてきたのであらすじを。
舞台は、空き地署と言われている警視庁湾岸署です。刑事ドラマなのですが、前に書いた「MIU404」とは違うのです。一番違うところは、人間模様の描写が多いところでしょうか。元々営業のサラリーマンだった主人公の青島は、念願だった警察に入りました。ですが、警察も青島が嫌になった会社と同じような階層社会でした。守らなければならない命令などに翻弄される、とてもリアルな作品となっています。警察を知らない私が言うのもなんですが、刑事が本当にしていそうな掛け合いや警察署内のトラブルがコミカルで見やすいドラマでした。
事件を追いながらも、警察の矛盾、キャリア組の苦悩、縦割り社会の現状に立ち向かう青島の姿が胸を打つのです。
いつも眉間に皺を寄せていて近寄りがたいのですが、たまに秋田弁が出るととても嬉しくなる室井さん。男社会に生きる強い女性の面も持ち、とても可愛い仕草をする乙女の一面も持つすみれさん。腰が痛いと言い続ける気怠い刑事に見えるのですが、奥には犯人を捕まえたいという熱い心を持つ和久さん。ずっと刑事課に上がれない、でもずっとそのままでいてほしい緒方と森下。キャリアの親を持つことから青島に振り回されますが、いつも先を見る湾岸署の末っ子ポジションの真下。とにかく面白すぎて、誰一人欠けることなく掛け合いを続けていてほしいスリーアミーゴス(署長、副署長、刑事課課長)。掛け合いの多さで言うと、刑事ドラマの中でトップ5に入ると思います。なので……。目がね、足りないんですよ。もう、2回目に突入するしかないですね。
今回も今回で……。青島俊作に沼りました。毎回毎回、私の好みを突破してくるのはなんなんでしょうかね。キレそうです。青島俊作が好きなのか、織田裕二が好きなのか……。究極の問いだと思います。ですが、私はこの究極の問いに終止符を打ちました。織田裕二が好きなんだ、と。
余談なのですが、「踊る大捜査線」の前に「振り返れば奴がいる」を放送していたんですよ。見た方、いらっしゃいますか? もちろん、番組表ウォッチャーは放送前にチェック済みでした。ですが、何故か見ませんでした。どうしてかと言われても、私にもよくわかりません……。最終回だけ、謎に見てしまいました。
今回「踊る大捜査線」で見事に織田裕二に沼った私は、後悔の念しかありません。「振り返れば奴がいる」は、主演が織田裕二です。「振り返れば奴がいる」は、「踊る」シリーズよりも前に放送されたもので、若くして天才外科医である織田裕二が見れるのです。なぜ、なぜ私は見なかったのか……。
タラレバですが、「踊る」シリーズの後に放送してくれたら……。悔やんでも、悔やみきれません。毎晩、眠りにつく前に一回後悔するほど悔しいです。
短めでいいので、青島の魅力を語らせてください。
成績ナンバーワンの元営業マンの青島は、培ってきた人懐っこさで青島にしかできない捜査をします。何事にも熱い青島は、上層部からとても煙たがれてしまいます。ですが、青島が行くところには必ず事件があり、犯人逮捕までしっかりとつなげるのです。
青島には、事件の大きいも小さいもありません。いつも市民のことを考え、自分の道を貫く。それがとてもかっこいいのです。
また、何か愛おしさも感じるのです。すみれさんと一緒にいるときは、何か「メロさ」を感じるのです。
メロいとは「メロメロになるほどカッコいい、かわいい」という意味の若者言葉です。いつも使ってます、という雰囲気を出していますが、一回も使ったことありません。今、初めて使いました。
すみれさん、雪乃さんとのシーンを見てください。悶絶しますので。私の枯渇した語彙力では、青島のメロさは語りつくせません。
室井さんと交わした、伝説の約束があります。
――俺は下で頑張りますから、室井さんは上に行って頑張ってください。それで、現場の人間が動きやすいような環境を作ってください。お願いします。(すみません、記憶が薄れているものでまんま同じセリフではありません……。ご了承ください。)
このセリフに、青島の良さが詰まっているような気がします。決して上を目指さず、泥臭い精神で犯人と向き合っていく。そんな決意が、青島を作っているのかもと思います。
これから社会に出る人間として、少し話させてください。青島と室井のように、本庁と所轄の人間が熱い友情を交わすことなど、現実にはあり得ないと思います。あっても、すごく稀なレアケースだと思います。自分が苛立っている組織の上の人間と、友情など交わせるでしょうか。とても憎く、苛立ち、話したくもないと思うのが普通じゃないでしょうか。私は、そう思ってしまいます。
青島は、組織の理不尽さにめげずに立ち向かっています。その姿が、とても眩しいのです。自分が違うという思いを、しっかりと相手にぶつけることが出来る。悪に対して、自分の身を挺してまで捕まえようとする。そんなまっすぐな青島を、私も見習うべきだと思いました。
社会人になって、今よりももっと青島に共感できるところが増えるかもしれません。大人になって見返したい、そう思えるドラマNo.1でした。
ご覧いただき、ありがとうございました!!( ; ; )
リアルタイムで見ていた方、私と同じく再放送で見たという方も多いのではないでしょうか?? 仲間ですね!٩( ᐛ )و