1/4
1
雨が止んだ
ふと空を見上げたら
さっきまで雲で隠れていた月が頭上に浮かんでいる
ひとりきりの私を嘲笑うかのように
災難な1日だった
土砂降りの中ひたすらに食べ物を探していた
何も見つからなかった
最後に食事をしたのは3日前
破れたゴミ袋から出たキャベツの芯と
バナナの皮を食べた
屋根のある所で暮らし、温かいご飯を食べている
ニンゲンという生き物が捨てたものだ
私はニンゲンが嫌いだ
私をストレス発散のための物として扱い
大きな拳で私を叩きつけ
気が済むと知らないふりをして私を見捨てる
なんて無責任なんだ
私だって命をもっている
それなのにこの理不尽な世界で
不当な扱いを受け苦しい思いをしている
いつか幸せになりたい
そんな夢を星に願いながら
今日もまた浅い眠りにつく