584話 誰も僕のことを男だって信じてくれやしないんだ けっ
「メイドさん」
「ない、なんなりと……姫様」
「じゃあ、言いますけど」
「はい」
「はっきり言わせてもらいますけど」
「もちろんでございます」
【おう】
【なんだなんだ】
【待ってユズちゃん、変なこと言ったらせっかくの士気が台無しに……】
「――――――僕は、男です。男、なんです」
「………………………………」
「………………………………」
「………………………………………………………………」
「………………………………………………………………」
【………………………………………………………………】
【………………………………………………………………】
「?」
【??】
【????】
【え? なんだって?】
【……あ、なるほど ユズちゃん、インキュバスにもなれるって】
【百合とおねロリショタは別ジャンルだぞ殺すぞ】
【ごめんなさい】
【いいよ でも言葉が強いかな】
【ごめんね】
【いいよ】
【優しい世界……いや、それでも過激すぎない……?】
【草】
【それはそう】
【大丈夫でしょ、理央様もひなたちゃんもあやちゃんも、なによりも優ちゃんもみんな、女の子なユズちゃんだから好きになったんだし】
【まぁユズちゃんに生えたとしても大差ないのは認める】
【確かに】
【ジャンルは変わってしまうが関係性はこれっぽっちも変わらなさそう】
【結局はサキュバスかインキュバスの色香に集まってきた女の子たちに襲われるだけだろうしなぁ】
【ユズちゃんが男の子になって……ダメだ、想像ができん】
【だって今もお姫様抱っこされてるし……】
【生やすことができるからといって生やすってわけでもないだろうしな】
【生やせば僕っ子なのと、普段から幼女にしてはちょっとだけ低めだし、本気出すとまるで本物のショタっ子みたいな低い声が出るって特徴が生きる……かなぁ……?】
「? あ、はい、そうでございました。姫様は必要とあらば生やして王となり、他国の姫を娶ることも可能……失念しておりました。なるほど、流石はユズ様……将来まで見据えての問でございましたか。そのお歳で既に血縁による外交関係へも思いを馳せておられて……メイド長として頭が下がる思いでございます。事態が収束し次第、人型かつ女性の各同盟先の同年代の姫たちをリストアップ致します」
【悲報・ユズちゃん、余計なこと言って百合ハーどころかTSしてインキュバスになってのハーレム要員もちゃっかり要求したことになった】
【草】
【草】
【なぁにこれぇ……】
【ユズちゃん???? なにやってんのほんとうに】
【ユズちゃんさぁ……】
【サキュバスとしての本能のせい……だと信じたげよう?】
【でもユズちゃんにはまだまだ早いよ? だって理央様たちとすらえっちなことできないって、理央様が嘆いてたくらいだし】
【草】
【あの百合っ子は真逆でおませさんすぎるのよ、小さいときから】
【ユズちゃんは本当にロリっ子だから、そういうのはまだなんだよ】
【サキュバスとしての本能で分かった気にはなってるけど分かってないのか……】
【かわいいね】
【かわいいね】
【ユズちゃんを見守るのが生き甲斐になりそうだ……】
ぺこり。
僕を抱っこしてかなりの速度で走りながら頭を下げてくるっていう器用すぎることをしているメイドさん。
……ていうかこの人がメイドさんたちの中で1番偉いメイド長ってひとなんだよね。
「………………………………」
……でも、違うのに。
僕は、男なのに。
立派に生えてるのに。
でも、なぜかエリーさんたちの王様になっちゃったもんだから男のままでも女の子にもなれるっていうから、間違ってはいないんだ。
どっちにもなれるリリスなもんだから、生えてたとしたってモードチェンジ程度で済んじゃうんだ。
たぶん今、脱いで見せつけても「生やしたのですね! さすがは姫様です!」とかわけわかんないこと言うんだろうね。
「……けっ」
いいもん。
理央ちゃんたちだけは知ってくれてるもん。
【?】
【?】
【え、どうしたユズちゃん】
【何かが不満だったらしいぞ】
【なにがなんだ……?】
【唐突にいじけてて草】
【かわいいけどなんでなのよ草】
【わからん……】
【んにゃぴ……】
【ユズちゃんの心はユズちゃんにしかわからない わかるとしたら同族のちょうちょだけだからな】
【草】
【女の子は気まぐれだからね……】
【あー、それか】
【なにかが嫌で、おなかの虫さんが怒っちゃったのかー】
【分単位で泣いたり怒ったり笑ったりするのが小さな女の子だもん、しょうがないよな!】
「え? えっと、応援してくれると嬉しいです。具体的には最下部↓の「え? えっと、応援してくれると嬉しいです。具体的には最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に、まだの方はブックマーク登録……なにこれ、理央ちゃん」




