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ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。  作者: あずももも
16章 「聖女」を巡る、人類と魔王の共闘

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503/505

500話 【祝・500話記念配信】

「ここは、とくべつしつ」


「ごひゃくわ、きねん」


「500話? なんですかそれ」


「げんみつには、なんわか、ずれてる」

「はぇー?」


ふと気づいた僕は、謎の部屋にいた。


白い壁にはぽつぽつと凸凹が規則正しくあって、無機質で。

入った正面の壁沿いには、テーブルとイス……パソコンにマイク。


「配信機材?」

「そう」


なんかもうずいぶんぶりな気がしている、配信機材。

そういや僕、ずっとふらふらしてたから、こういう機械とかすら目にしてなかったね。


「なんでですか?」

「はいしんする」


「え、誰が」

「ゆずきが」


「なんで?」


なんでだろう。


「そういうきまり」


「きまりならしょうがないですね」

「しょうがない」


校則とか法律とか、そういうものには従わないといけない。

先生の言うことにも、かしこい大人の人が言うことにも。


……目の前の真っ黒な髪に真っ赤な目の、黒い羽の生えてる女神様の言うことにも、きっとそうだ。


うん、ここは安全みたいだし、疲れちゃうリリスモードは封印で。


【草】

【草】

【悲報・ユズちゃん、疑うことを知らない】

【だってユズちゃんだもん】

【ユズちゃんだし……】

【すっげぇ久しぶりに見たけどなにひとつ変わってなくって草】

【エターナルロリの妹(娘)だからね……】


【※ユズちゃんは2章、およそ100話近く本編から勝手にひらっひら飛んでって好き勝手してます  そのバタフライエフェクトで世界中が大混乱です】


【草】

【草】

【その言い回しは分からんけど、全然帰ってこないのはそう】

【あのロリっ子……本当、みんなに苦労掛けて……】

【苦労(地球滅亡の危機】

【違うぞ、複数の異世界――宇宙?ごとだぞ】

【おろろろろろろ】


「よっと」


ぽふっ。


「……なんか、すっごく久しぶりにイスに座った気がする……パソコンとかカメラとかを見た気もする……」


ほー。

僕はなんだかとても珍しいものを見ている気になってきた。


「ずっと変な空間とか変な空間とか、女神様のお部屋とかユニコーンの里とか11年前とかお父さんとかお母さんとか先生たちとかのとこ、行ってただけだからなぁ」


【!?】

【????】

【まって  まって】

【ユズちゃん……どこまで行ってなにしてきてるのぉ……?】

【ふぇぇぇ……】

【知りたくない知りたくない知りたくない】

【これ、ユズちゃんが本編で帰ってきたあとが地獄よね……】


「柚希先輩!!!」


「あ、理央ちゃん」


急に出現した理央ちゃんが――


「ぐぇっ」


【草】

【草】

【声で草】


「良かった……柚希先輩がなんともないってのは分かってたけど、ちゃんと生きていつも通りで……!」


「ぐぇぇぇ」


おなかへダイレクトに飛び込んできた理央ちゃん。


……そういうところだよ、理央ちゃん……!

幼稚園のころからなにひとつ変わってない理央ちゃん……!


「私、もう、幽体離脱してたり大変だったんですから」

「ぐぇぇぇぇぇ」


ばしっばしっ。


タップしてるのに、おなかにめり込んだ理央ちゃんの頭がみぞおちと内臓をえぐってくる。


【草】

【草】

【ユズちゃん、なんちゅー声を】

【かわいくて草】

【本気で苦しそうで草】

【理央様……良かったね……】

【感動した】


「ゆずきちゃん……」


「ひなたちゃん」


やっと理央ちゃんをひっぺがしたら、ちょっと離れたところで――大剣を抱え装備に身を固めているひなたちゃん。


「………………………………」


「?」


あ、そういや理央ちゃんもダンジョン行きの服――知らない装備だけども――だね。


「……ほんもののゆずきちゃん?」


「僕の偽物とか、居てもあんまり意味なさそうだけど……たぶん本物」


【草】

【草】

【大丈夫大丈夫  ここまで来たからには世界の誰にも真似できないよ】

【※しようとするモチベーションすら羽ばたきました】

【だって、ねぇ……?】


――どすんっ。


からんからんっ。


ひなたちゃんが大剣を落とし……歩いてきて。


「……ほんものだ」

「ほんほほはっへ」


ぴたっ。


グローブ越しの彼女の小さな手が、僕のほっぺたを包む。


「……よかったぁ……ゆずきちゃんだけならまだ理解できるから、よかったぁ……うぅ、ぐすっ……」


ずるずるずる。


座り込んだ彼女は――理央ちゃんに支えられながら、静かに泣き始めた。


「……?」


なにか大変なこと、あったのかな。


【ぶわっ】

【ひなたちゃん……】

【そら賢いロリひなたちゃんにユズねぇのユズワールドはキツいって】

【全人類の大半にとってキツいと思うんですけど】

【奇遇だな……私もだよ……】

【草】


【我慢してたんだね、ひなたちゃん……】

【なにしろ相手がユズちゃんならともかく、そのお姉ちゃんもとい母親だったからね……】

【はは……おや……?】

【ちょうちょ! ちょうちょ!】

【かわいそうに……】


「……柚希さん」


「あやさん」


ぽふっと後ろから包んできたのは、あやさんのお胸。

あやさん、こうして僕を後ろから抱っこするのが好きなんだ。


「……柚希さんは、強いです」

「? そう?」


「はい……なにしろ、あの柚乃さんとたったの2人で11年も一緒に……うぅっ……」


「あやさん……」

「一緒に泣こ、あやちゃん」


なぜか泣き始めたあやさんが、2人の元へ飛び込んですすり泣いている。


「…………?」


なにがあったんだろう。


けど、なんとなくだけども――ここで僕が変なこと言ったら総スカンってのは理解しているから、黙っとこ。


「え? えっと、応援してくれると嬉しいです。具体的には最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に、まだの方はブックマーク登録……なにこれ、理央ちゃん」



◆◆◆



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ついでにイラストや動画も週にいくつか上げています。

ぜひ見に来てください。

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