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ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。  作者: あずももも
15章 「聖女」を巡る、人類と魔王の戦い@出海道

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444話 【恐怖の玉座】

【外の大戦争と中のちょうちょ具合との温度差でカゼ引きそう】


【大丈夫? 鱗粉吸ってない?】

【吸い込みすぎて末裔になっちゃった】

【草】

【うん……ここだけほんわかしてるね……】


【※ユズちゃんが籠もっている玉座の奥はちょうちょです  鱗粉だらけです】


【もうだめだ……】

【草】

【ちょうちょは……まずい……】

【何が起きるんです?】

【知らないのか? ギャグ展開だよ】


【昔ながらな王道のRPGみたく、城から入って正面に進んだ先に玉座  その奥に秘密の部屋とかマジであるんだな】


【あー】

【玉座の裏に階段ありそう】

【玉座を動かしたら下にある可能性も】

【隠し扉とかね】

【草】


【そりゃまあ、正真正銘本物の魔王城だからな】

【冷静に考えたらその城で最強の魔王が守るよな、そういうの】

【確かに】

【万が一の切り札としても駆け込めるしなぁ】


【でもやっぱり豪華ね】

【ああ……怖いくらいにな】

【しかも築何万年とか由緒あるってレベルじゃないもんな】

【映画のセットとかCGとかじゃなく、本物の建築物だし】


【※ユズちゃんがひらっひらしたので全人類の前に秘密の部屋までご開帳です  4万年とか秘匿されてたのが台無しです】


【草】

【草】

【もしかして:ユズちゃん、情報すっぱ抜く腕だけは一流】

【勢力のトップを羽ばたいて籠絡する腕も一流だぞ!】

【※ただし勘違いさせまくって不要な戦争も起こさせてます】

【草】


【やっぱ精神攻撃こそが最強】

【それな】

【脳が……入れ替えられる……】

【ちょうちょの過剰摂取はメンタルブレイク起こすから気をつけようね】

【もう遅い】

【草】


かつっ。


廊下から入った大部屋――メイドが立ち止まり、エリーたちへ優雅な一礼をし、紹介する。


「――ここが」


「はい。ただ今は主様が不在のため、臣下の礼は不要ですが――――」


――ざっ。


巨大な、玉座。


それに見合う、巨大な――贅をこらし、天井にも壁にも神話か何かをモチーフにしただろう絵、それに無数の肖像画が所狭しと描かれており。


その左右に――


「フシュルウウウウ……」

「ギー! ギー!」

「ォォォォォ……」


――数十の、唸り声。


警告。

恫喝。

死。


それら、そのもの。


巨大なものは――10メートルを超える天井まで頭が迫り、そうでなくとも最低でも人のサイズを越えるものばかり。


明らかに高いレベル――いや、異界の魔物――それぞれの見た目に合わせた甲冑やマント、武器を装備した「魔族」が揃っている。


その目にしただけで恐怖を与える姿は――まさに、「魔王」。


大量の魔王――それを目にした視聴者たちは、絶望する。


【ひぇっ】

【じょばばばば】

【こわいよー】

【怖すぎる】

【もうだめだ……】


かつっ。


スカートを優雅に翻しながら、メイドが言う。


「ご心配なく。この者ら――主様に代わり一時的に居城を守る、各世界を統括されております王達でございますゆえ、聖女様の大切なお方たちへは決して手出ししないよう厳命しております。主様直々の『客人を襲う配下など不要』というお言葉ゆえ、決して危害は加えません。どうぞ、ご安心くださいませ」


一礼の後、エリーたちを先導し直す彼女は……そんな魔王たちへはまったく恐れを抱いていない。


彼女が通り過ぎるときだけは恫喝を収め、深く――「魔王」によっては床へ這いつくばってまで、敬意を表している。


――明らかに異界の違う存在。


力の次元というものが隔絶している世界。


おやびんでさえ、魔王たちの中でも最弱の存在に指先でつつかれれば吹き飛ぶだろう。


普通の世界では充分どころか数百数千の世界を従えられるし、実際魔王に命じられて従えている「魔王」たちが数十、玉座を守るように左右に並び、エリーたちをにらみつけていた。


ありとあらゆる種族の王達が、彼らの王のためにと。


「……これが……本物の魔王様方……」


「皆様方。どうぞ、客人を怖がらせないでくださいませ。魔王様の品位が問われます」


その言葉で、ぴたり、と静まりかえる空間。

静寂が不気味すぎて、かえって恐怖を煽る。


【すげぇ】

【メイドさんが素敵】

【かっこいい】

【豪奢ってこういうことなんだな】

【分かる】


【けど、こいつらがもう地球に……? 具体的には出海道のつけ根、青い森から最短距離の七稜角上空数百メートルに……?】


【あっ】

【じょばばばばば】

【え……え?】

【これ、ユズちゃんが華麗に収めないと……】

【どっちにしても地球は……】


【ユズちゃん……どうして……】


【これはもうひらっひらどっか行っちゃってるらしいユズちゃんを捕獲してきて、この空間ごとちょうちょにしないとまずい気がする】


【草】

【草】

【ある意味最強の特技?のちょうちょでね】

【実質的にも最強な種族特性?なちょうちょでな!】


【え、でもそんなことしたら、ユズちゃんが魔王たちを治める大魔王になって、それはそれでやべーことになるんじゃ……?】


【あっ】

【草】

【どっちに転んでもおしまいで草】

【あーあ】


【と、とりあえずユズちゃんが魔王っ子ちゃんの大切なものを壊してないで、穏便にお城から帰ってきてくれたならなんとかなるかもしれないから……】


【俺たちには、ただ願うことしかできない……】

【悲しい】

【しょうがないよ、最初からユズちゃんはユズちゃんなんだもん】


「え? えっと、応援してくれると嬉しいです。具体的には最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に、まだの方はブックマーク登録……なにこれ、理央ちゃん」

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