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39話 パーティー結成配信4

「うぅ……うさぎさん、攻撃するのはかわいそう……」


【優しい】

【かわいい】

【小さい方のロリがラビット見て困っている】

【良い……】

【これが、ロリ……】


「でもモンスターだよ? ひなたちゃん」

「あ、そっか。 ならどうでもいっか、モンスターだし。 ありがと、ゆずきちゃん」


そうして笑顔で突撃して、でっかい剣でどすっと一撃。

かわいい顔してえぐいね。


「きゅー!?」


確かに見た目はかわいいうさぎ系のモンスター。


……僕だったら斬れないなぁ……。


【でもちょっとだけおっきい方のロリからのアドバイスで、ためらいなくさくっと斬っちゃうロリ】

【草】

【子供って意外と残酷よね】

【平気で虫とか掴むし、さくっとやっちゃうよね……】

【それにしても切り替えが早すぎる】

【ロリとロリが合わさって無敵だな!】

【これが、ロリ……!】

【作りものじゃなく本物の香りがする!!】

【草】


【でも初心者用ダンジョンで、1階層からラビット……?】

【しかも、スライムとかの楽なやつじゃなくて……?】

【ラビットは動きが速いから、もっと先の階層じゃ……?】

【おい、不穏なことを言うなよ】


最初の部屋で出て来たのは、うさぎ系が2匹。


近いのは、ちょっと戸惑ってたけど切り替えの速いひなたさんがばっさりと。


ほわんっ。


魔法の飛ぶ音。


「……ふぅっ……力が抜けるこの感覚。 まだ慣れません……」


遠いのは、魔法で夢月さ……あやさんが。


「うん、2人とも上手上手!」


で、2人のサポートを光宮さんが……いや、進み方から陣形から、何から何まで彼女がやってるね。


【今、理央ちゃん、ラビットの攻撃を普通にいなしてなかった?】

【いなすどころか余裕で回避してたぞ】

【ひなたちゃんへの攻撃を引き受けながらノーダメだったな】

【しかも目線はひなたちゃんだったしな】


【見ないで回避とかすごない?】

【中級者?】

【どうだろう、さすがにそこまでは】

【とりあえず5はありそうだな、レベル】

【10くらいあるんじゃね? 新基準で】

【あー、まだ前の基準の感覚抜けないんだよなー】

【今から始める3人にとっては関係ない話だけどね】


2人が4回ずつくらい攻撃して倒せたらしく、ほんの1分足らずの初戦果。


……僕、攻撃できなかったけどね……や、僕じゃなくておまんじゅうだけど……。


「きゅいきゅい」

「おまんじゅう、もうちょっと静かにしててね」

「きゅい!」


「……あっ、ゆずきちゃんは次! 次だから!」

「ありがとう……でも、僕の攻撃……おまんじゅうのは特殊だから、使いどころがね……」


範囲攻撃だと味方巻き込んじゃうからねぇ……。


「先輩! 私が指示しますから!」

「うん、お願いね、理央ちゃん」

「任せてください!」


【初心者の近接ロリと魔法お姉ちゃん、範囲攻撃のロリ】

【範囲攻撃ユニコーンロリ(JK】

【いかがわしい……】

【それをサポートする、多分初心者よりは中級者なJK】

【完璧な布陣だな】

【ああ……】


【でもやっぱ、まだレベル1でラビットはキツいって】

【それな】

【初めてのダンジョンなのになぁ】

【普通なら5階層とか以降なのに】


【……なぁ、やっぱり……】

【どう考えても、このダンジョン……】

【俺、ちょっと協会の方に問い合わせしてくる……】

【あ、俺も】

【ほぼ全員初心者だからな……なるべく早く判明すると良いが……】


「きゅいー」

「はいはい、もうちょっとだからねー」


「きゅいきゅいっ」

「もうっ、お家帰ってからだよぉ」


ちょっと撫でると、すぐに吸い付いてこようとするおまんじゅう。


……やっぱ、1回お母さんのを満足するまで吸わせたげよっと……母乳は出ないけど、僕みたいな男のよりは満足度高いだろうし。


なによりも、毎朝ひりひりするもん……ほら、今でももぞもぞされるだけで、お母さんのナイトブラつけててもこうなるし……。


「きゅーいー」

「やだっ……もー、こーら、くすぐったいってば!」


すきあらば僕のどっちかを吸おうとして……もー。


「やだってばー、おまんじゅー」


【  (尊死】

【あっ(尊死】

【まーた討ち死にしてるよ】

【しゃあない】

【唐突に尊さが襲ってくるんだ、無理もない】


【それになんだか……いや、気のせいだろう】

【ああ、正直……いや、そんなはずはない……】

【ああ……清純ロリなはずだもんな……】

【俺の心が汚れている俺の心が汚れている俺の心が汚れている……】


【ちょっと去勢してくるか……ユズちゃんを汚せない】

【落ち着け】

【ユズちゃんに浄化された視聴者が罪悪感を抱いている】

【まぁねぇ、ユズちゃんだもんねぇ……】


光宮さんが「索敵は大切! 特に曲がり角!」とか「1番前の前衛が気をつけなきゃだからねー」とか「でも後ろからもいきなりってこともあるから、後衛はちらちら後ろ見てねー」とかレクチャーしてるのを、ふんふん聞いてる2人。


そして、そのあいだで……よしよしとおまんじゅうをあやしながら進む僕。


……おまんじゅうの性能的に僕たちは切り札、それかソロ向きだもんね。


光宮さんが見せ場、ちゃんと作ってくれるから待っててね?





「ダンジョンって歯ごたえあるね! この前のスライム相手だと物足りなかったんだー」

「ひなたさんの獲物は大剣ですからね。 動きが遅くて防御力の弱いモンスターではそうかもしれません」


「だからラビット系みたいに素早いのは……っと、そろそろ大部屋。 静かに、ゆっくり行くよ。 柚希先輩も」


「うん!」

「きゅい!」


長い廊下のあと。


光宮さんが、「そろそろ柚希先輩とおまんじゅうちゃんの番だね」って言ってくれてた。


だからそれを、なんとかおまんじゅうに伝えようと話しかけてる内に着いたらしい。


……吸われないようにするので精いっぱいだったけどね。


やっぱりこの子、言葉なんて分かってないでしょ……僕がすっごく話しかけてたのに、きゅいきゅい言いながら絶妙にブラずらそうとしてただけだし……。


「んー。 でも広すぎてあんまり見えないよー」


「……初心者用ダンジョンじゃ……あれは、ないはず。 じゃあ、単純に広いだけ? ううん、でも……」


なんかちょっと光宮さんがぶつぶつ。

この子、ひとりごと多いから別にいいけどね。


ちらっと見る限り、途中までしか見えない広さの部屋。


ここに2、3匹居るんならおまんじゅうの出番かな?


【……初心者用ダンジョンだよな?】

【そうだってロリが言ってた】

【JKも言ってた】

【なら大丈夫だろ】

【けど、なんか部屋暗いんだよなぁ】

【まぁ、大部屋も生成されることあるから……】


「………………………………」


「? どしたの? おまんじゅう」


おまんじゅうの毛が、ぶわっとなってる。


「ぎゅい」


……おまんじゅうが不機嫌?


ううん、何かを警戒しているような――


「ねぇ、ひなたちゃん」

「分かってる。 そーっと行くからだいじょ」


かちっ。


「かちっ」?


「………………………………ぇ」


「……ひなたさん……それ……っ!」

「あちゃー。 それ、モンスター召喚の……」


モンスター召喚?


「……って、配信でたまに見かける、あの……」

「それも、2、3体のじゃなくて、モンハウに」


「「「――――キシャアアアアア!!!」」」


びりびりと耳に刺さってくる、たくさんのモンスターの声……が、合わさって反響してくる音。


【えっ】

【マジ?】

【モンハウ!?】

【モンハウあるとか初心者用ダンジョンじゃねーじゃねーか!!】

【みんな逃げてー】

【リストバンド! はよリストバンドだって!!】


――僕たちはどうやら、大部屋でモンスターが何十匹とうじゃうじゃと出現する――モンハウってのを引いちゃったらしい。


「ぎゅい……」


……おまんじゅうは、ちょっと前に分かってたのかな。


だから不安で、僕のおっぱい吸おうとしてたのかな。

「男の娘をもっと見たい」「女装が大好物」「みんなに姫扱いされる柚希くんを早く」「おもしろい」「続きが読みたい」「応援したい」と思ってくださった方は、ぜひ最下部↓の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】に&まだの方はブックマーク登録で最新話の通知をオンにしていただけますと励みになります。応援コメントやフォローも嬉しいです。

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